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大阪府教育基本条例案「可決なら辞任」 教育委員反発

2011年10月1日3時1分

 大阪府議会で審議中の教育基本条例案を巡り、府の教育委員6人のうち、府庁出身の教育長を除く5人が、条例案がこのまま可決されれば辞任する意向を固めていることがわかった。朝日新聞の取材に認めた。

 条例案は、橋下徹知事が率いる大阪維新の会が9月議会に提出。「グローバル社会に十分対応できる人材育成を実現する」として、ピラミッド型組織で教育現場を動かすシステムを目指す。政治と教育が一体化した戦前の反省に基づき、複数の教育委員が合議制で物事を決めてきた教育委員会制度を根本から問い直す内容だ。

 教育委員は一斉に反発。特に、一定の割合の教職員に最低評価をつけ、連続で最低評価を受けた教員を処分対象にするといった内容に、多くの委員が「これで教育がうまくいくはずがない」と主張する。

 「百ます計算」で知られる陰山英男氏(立命館小学校副校長)は、「これまで我々は学力向上のため、学校に教材を配るなど具体的な取り組みで成果を出してきた。こうした努力を台無しにする」。中学の教員歴32年の小河勝氏(大阪樟蔭女子大講師)も、「貧困など学力以前の問題を抱える現場は教職員の連携で維持できている。現状を理解していない」。

 民間出身の委員からも異論が出た。元松下電器産業四国支店長の中尾直史氏(雲雀丘学園理事)は「企業だってしんどい社員を切り捨てていたら持たない。能力を最大限に発揮させる『人材の最大活用』しかない」。川村群太郎氏(ダイキン工業取締役兼副社長)も9月16日の公開会議で「総辞職しかない」と発言していた。

 7日には知事と教育委員の会合が予定されている。生野照子委員長(浪速生野病院部長)は「辞表を懐に入れ、白紙から考え直すよう働きかけたい」と話した。維新の会は条例案を9月議会では採決せず、11月の知事・大阪市長のダブル選の争点にする構えだ。(金成隆一)

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