【成都(中国四川省)=小林哲】大地震のあった中国四川省で、同省初となる原子力発電所の建設計画が進んでいることがわかった。地震後に専門家が調査を行い、予定地の地盤への影響はなく、建設に耐えうるとの報告書をまとめた。近く中央政府に提出する方針で、承認が得られれば5年後の運転開始を目指すとしている。現地紙「成都商報」が報じた。
建設計画があるのは、成都市の東に約200キロ離れた南充市蓬安県。予定地は長江の支流にあたる嘉陵江の川岸にあり、専門家によると、土砂崩れや地盤沈下など自然災害の危険が少なく、水流が豊富で冷却水の確保にも困らないとされる。
全体の設備容量は100万キロワット超級の原発なら4〜5基分にあたる400万〜600万キロワットを想定。建設費は250億元(約4千億円)を見込む。すでに地元幹部を対象に専門家による安全面の説明会などが始まっている。
中国では、急激な経済発展に電源開発が追いつかず、電力不足が各地で深刻化している。すでに原発のある沿海部だけでなく、湖南省や重慶市など内陸でも原発建設の動きが相次いでいる。四川省では、水力発電の占める割合が6割を超え、新たな電源確保が課題になっていた。