小学校の教員採用を巡る汚職事件を受けて、大分県教委は小中高の教員採用試験の解答例と配点を公表する方向で検討に入った。情報公開度を高めることで、実務担当者による得点の操作や不正な採用を防ぐ狙い。早ければ19〜20日に1次試験が行われる09年度採用試験から実施できるよう作業を進めている。
大分県の08年度の小学校教員採用試験では、県教委義務教育課参事、江藤勝由容疑者(52)=収賄容疑で再逮捕=が上層部の指示を受け、受験者約15人について得点を加点。100点以上加点した受験者も2人いたという。一方、全体の平均点が高くなりすぎないように、合格ラインを上回った約10人について減点したとされる。いずれも、受験者が正確な自己採点ができない仕組みを悪用していた。
県教委によると、教員採用試験では1次(教養、専門など)の終了の数日後から問題用紙を公表。受験者本人が希望すれば、1次、2次(模擬授業、面接など)の得点もそれぞれの合格発表の翌日から開示している。だが、解答例や配点は公表していないため、受験者は県教委に示された自分の得点が正しいかどうか検証できなかった。解答例や配点が公表されれば、特に1次試験で自己採点がしやすくなるという。
文部科学省によると、08年度採用試験では、実施主体の47都道府県と17政令指定市のうち、大分県を含む11の県市が解答例を公表していない。
大分県教委によると、08年度の高校教員採用試験では、1次試験の受験者の約46%にあたる350人が得点の開示を求めた。小中学校の教員採用試験の開示要求については資料が県警に押収されていて不明だが、開示した得点に疑問が投げかけられたケースはなかったという。