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元・猛虎の守護神「野球少年のケガ、防ぎたい」

2008年8月19日2時38分

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写真投球フォームを指導する田村勤さん(右)=西宮市市庭町

 阪神タイガースの元投手、田村勤さん(42)が西宮市に開いた整骨院で、故障をしないための投球フォームや体の鍛え方を野球少年に指導している。整骨院内に子どもが体を動かせるスペースを用意して教える熱心さだ。最初は肩やひじに故障をかかえた子が訪れていたが、けがしていない子も指導を仰ぎに来るようになり、いまや教え子は100人を超える。

 ビルの2階にある整骨院の中に設けられた30平方メートルほどの運動スペース。鉄アレイを使う子どもに「ちゃんと脇を締めて」と田村さんの声が響く。ボールやネットもある。ひじに負担のかからない投げ方や、バランスのとれた筋力づくりの指導などに使う。

 本田技研和光時代に制球力をつけようと左上手投げからからサイドスローに本格的に変えた。左ひじを高く上げてからボールをひねり出すような独特のフォーム。91年のプロ1年目に中継ぎ、抑えで50試合登板。92年の開幕後、左ひじに違和感を感じ、6月には裂けるような痛みが走るようになった。それでも「あの大歓声が待っていた。求められると投げていた」。7月半ばに登録抹消された。93年6月末に復帰、10連続セーブという当時の球団記録も築いて自己最高の22セーブをあげた。だが、その後もひじや肩の故障に悩まされ続けて02年に引退した。

 現役時代からひじや肩について勉強していたので、引退後はトレーナーのような仕事がしたいと考えていた。知人の紹介で芦屋市の整骨院で修業を始め、05年12月に整骨師らと田村整骨院を開いた。ある中学2年生はひざを痛めて野球ができなくなっていたが、筋力トレーニングから走り方まで指導して半年後には野球部に復帰した。「来た時はうつむいていたのに、はねるようにしながら帰っていった。やりがい感じますね」。評判を聞きつけて、保護者だけでなく、整形外科医からも「この球児を診て欲しい」と声がかかる。小学生でもひじや肩に痛みを訴える子は少なくないという。

 田村さんは現役時代について「自分しか投げられない球を投げたかったが、あのフォームはヒジや肩に負担がかかるものだった。小学生のころからしっかり体をケアしていたら、どうなっていたかと思う」と振り返る。「この子たちにあんな思いはさせたくない。体づくりの指導に力を注ぎたい」という。

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