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6月製から別の農薬 11月回収、高濃度 ギョーザ事件

2008年02月05日21時44分

 中国・天洋食品製の冷凍ギョーザによる中毒事件で、日本生活協同組合連合会(東京都渋谷区)は5日、福島県喜多方市で販売された同社製冷凍ギョーザから有機リン系農薬成分「ジクロルボス」を検出したと発表した。千葉、兵庫両県の被害者が食べたギョーザから検出された「メタミドホス」とは別成分で、一連の回収商品から検出されたのは初めて。皮部分から110ppmが検出されており、日本生協連は「通常では考えられない高濃度」としている。

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ジクロ餃子の経路(天津・横浜・会津)

 新たに薬物が検出された商品は、中毒事件と同じ「CO・OP 手作り餃子(ギョーザ)」。中毒を起こした商品が07年10月20日製だったのに対し、今回のは07年6月3日製だった。製造日が異なる商品の袋内から高濃度の農薬2種が相次いで検出されたことで、汚染の範囲はさらに広がり、製造段階での混入の疑いはより強まった。

 新たな検出について、日本生協連は5日、千葉県警に連絡した。

 日本生協連によると、ジクロルボスが検出されたのは、07年11月10日にコープあいづ(本部・喜多方市)の「コープバリューぷらざ店」で同店従業員が自家用に買った商品1袋。中毒事件の発覚を受けた今月4、5両日の再検査で、ギョーザ全体から10ppm、皮部分から110ppm、中身部分から0.42ppmを検出した。この製造日の商品に関する健康被害は寄せられていないが、今回検出された濃度は2個で体重50キロの人の1日の許容摂取量を超えるレベルという。

 問題の商品は、同店従業員が「オイルのようなにおいがきつくて食べられない」と言って、購入日のうちに返品。近くの店の同一製造日の商品からも異臭がしたため、コープあいづは全店から238袋の商品を回収したという。

 日本生協連には昨年10月にも、みやぎ生協(本部・仙台市)から、同一製造日の商品の袋から異臭がするとの届け出が2度あったため、商品輸入元のジェイティフーズ(東京都品川区)に苦情商品の詳細な調査・検査を要請。昨年11月20日までにトルエンなどの化学物質を検出したが、ジェイ社も日本生協連も「工場が原因ではない」などと判断し、輸入・販売を継続していた。

 この製造日の商品735ケース分(1ケース12袋入り)は、昨年6月8日に中国・天津の港を出港。同15日に横浜港に陸揚げされた。川崎市の日本生協連物流センターから北海道を除く全国5エリアに搬送。東北エリアに入ったのは111ケースだったという。

 農林水産省などによると、ジクロルボスは中国でも07年時点で、殺虫剤として、小麦、野菜、果樹の栽培などに使用されている。国内での残留農薬基準は、キャベツやニラ0.1ppm、小麦0.2ppm。毒性はメタミドホスと同程度かやや弱いという。

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