現在位置:asahi.com>ニュース特集>ギョーザ薬物混入> 記事

中国側の批判、警察庁長官が強い不快感 ギョーザ事件

2008年02月28日21時05分

 中国製の冷凍ギョーザ中毒事件で、中国公安省が「(有機リン系農薬成分の)メタミドホスが袋の外から中にしみこんだ可能性がある」と指摘するとともに、日本側が捜査に非協力的と批判したことに対し、警察庁の吉村博人長官は28日、「看過できない部分がある。捜査に役立つだろうものはすべて提供している」と強い不快感を示した。ただ、真相解明に向けて協力関係は続けていく考えで、同庁は中国側に袋の浸透実験の結果提供を求める方針だ。

 公安省はこの日の会見で、ギョーザの製造元である天洋食品の従業員ら55人を調べたが毒物混入の疑いはなかったと説明。メタミドホスが袋の外から内に染みこむとする実験結果から、「中国内で混入した可能性は極めて低い」との見解を示した。

 これに対し、警察庁は「日本での混入の可能性は極めて低い」と判断しており、根拠となる「包装袋の外側から内側へ浸透しない」との実験結果を中国側に渡していると反論。実験の手法や条件を詳細に示し、写真や袋の断面の層構造の絵なども提供したという。

 同庁はさらに、兵庫県の一家が中毒を起こしたギョーザのトレーから検出されたメタミドホスと不純物の分析結果も中国側に渡したという。

 中国側から不満が示された物証の扱いについては、中国側の捜査が進展した段階で、立証のために不可欠とするならば提供する考えを示した。

 一方、同庁としては、メタミドホスが使われた河北省の殺人や傷害の3事件での成分分析結果や、天洋食品工場内の映像の提供を再三にわたり求めたが、現時点では提供されていないと中国側の対応に不満を示した。

PR情報

このページのトップに戻る