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大阪の中3、求人チラシで格差学ぶ

2009年2月23日17時1分

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 大阪府摂津市立第五中学校の3年生たちが、新聞折り込みの求人チラシやテレビ番組を教材に、働く人の経済的な格差について考えた。同じ職業でも雇用形態の違いで給料などの待遇に違いがあることを実感した。

 社会科の相可(おうか)文代教諭(59)は昨年11月、3クラスある3年生の公民の授業で、6枚の求人チラシをコピーして生徒に配った。

 「派遣という言葉を知ってるよね。最近はいろんな働き方があるんよ」。こう言って、まず、食肉加工工場の募集広告を見るよう促した。

 アルバイトは、配達が日給8千円以上、軽作業が時給850円以上。一方、配達と軽作業の正社員は月給20万〜33万円とあった。

 「給料のほかにどこが違うかな」と尋ねると、生徒たちは「ボーナスや」「正社員は保険あり、って書いてる」と答えた。「正社員やないと損やんか」という声がでた。

 次は総合病院。相可教諭が「常勤の医療事務は月給17万円以上と書いてあるね。正看護師は月給30万円以上と高いけど、資格がいるんだって」と説明すると、ある女子生徒は「資格って大事なんやなあ」とつぶやいた。

 続いてワーキングプア(働く貧困層)を紹介するテレビの特集番組を見た。パートで2人の子を育てる女性や、ガソリンスタンドのアルバイトを三つ掛け持ちする男性らが登場する。

 生徒たちは授業の終わりに、「バイトで家を支えるのは大変だ」「ワーキングプアはほとんどパートなんやなあ」などと感想文に書いた。

 同中ではこれまでも、地域での職場体験など職業観を養う学習を進めてきた。だが、待遇の違いを実感させるのは難しく、相可教諭は求人チラシの活用を思いついた。

 「まじめに働いても正社員になれない人が増えている厳しい状況を、社会に出る前に少しでも知ってほしい」と相可教諭は話している。(小河雅臣)

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