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反貧困でつながる(3)「生きてみよう」の励まし

2008年12月24日3時18分

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写真宇都宮健児さん

 自殺を決意した神田太郎さん(仮名、45)が、富士山麓(さんろく)の青木ケ原樹海に向かったのは昨年11月だった。

 鉄工所で働いていた3年前、心筋梗塞(こうそく)で倒れて入院。昨年6月に傷病手当金の支給期限が切れると解雇され、社宅を追い出された。医師の制限もあって仕事が見つからず、車やネットカフェで寝泊まりした。生活費のために重ねた借金は150万円に膨らみ、失業手当も途切れた。「死ぬしかない」と思い詰めた。

 2週間近く樹海をさまよったが死にきれず、警察に保護された。そこで紹介されたのが樹海に自殺防止の看板を立てている全国クレジット・サラ金被害者連絡協議会(被連協)。凍傷で足の指を切除して今年4月まで入院したが、今は生活保護を受けて東京都内の支援施設に住み、リハビリと仕事探しをする毎日だ。

 被連協と同じ事務所内にある多重債務者の救済団体「太陽の会」の事務を手伝い、時には訪れた人の相談にも乗る。同会への電話相談は年間5千件近く、面接相談も千件を超える。「多重債務と貧困は密接な関係があり、ここ数年でさらに深まっている」。相談員を務める本多良男・被連協事務局長は指摘する。

 相談では、借金の原因は「家計費補助」が4割強でトップ。景気後退による解雇や減収、あるいは思いがけぬ病気やけがで借金せざるを得ない人が増えている。

 神田さんは「まだ完全に立ち直ったわけではない」と言う。クレサラ問題に取り組み、反貧困ネット代表も務める宇都宮健児弁護士は「貧困に陥っている人に『生きてみよう』という思いにさせる。そんな活動が貧困ネットの活動の基礎にならねばならない」。(横田千里)

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