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中古携帯電話に追い風 不況で販売店参入

2009年4月9日19時14分

写真NTTドコモやauなどの中古端末が並ぶ売り場。中には比較的新しい機種も=大阪市東淀川区のイーブーム上新庄店

図中古携帯の流れ

  ケータイ端末の中古市場が広がりつつある。新品の販売方法が変わって端末の店頭価格が上がり、不況のなか「古くても安いもの」へのニーズが出てきたからだ。街では扱う店が増える。ただ、売買ルールが未整備の部分もあり、課題は残っている。

「使わなくなった携帯電話 お売りください」

 大阪市東淀川区の携帯電話販売店「イーブーム上新庄店」にはこんな看板が掲げられている。NTTドコモやauなどの中古端末が、新品とは別のコーナーに並ぶ。価格は数千円台から2万、3万円台。多くが新品の半額以下だ。

 店は持ち込まれた携帯電話の動作をチェックして買い取る。持ち主が変わっても使えるのは、電話番号などが記録された「SIMカード」の仕組みがあるからだ。カードを別の端末に差し込めば、番号を変えずに使える。

 店を運営するのは日本テレホン(大阪市)。昨年12月末から中古売買を本格化。関西圏や首都圏を中心に約20店で展開するほかウェブ上でも扱う。販売数でみると、1月の200台弱が3月は500台を超えた。4月も急増している。

 同社を含め、ネットを含めて中古を大規模に扱う会社はエイヤー(大阪市)など、全国で10社程度に上る。端末の流通に占める中古の割合や、扱う店は伸びる傾向にある。そのきっかけとなったのは、端末の販売方法の変更だ。

 かつて通信各社は、販売奨励金で端末価格を下げ、通信料で回収するビジネスモデルだった。ところが07年9月、総務省が利用者にとって不透明だとして、改めるよう業界に要請。通信料は下がったが、端末の中心価格帯は従来の1万円前後から5万円前後に上昇した。

 利用者が買い替えに慎重になり、市場は縮小した。1台の保有期間は2〜3年に延びたとの見方もある。電子情報技術産業協会の調べでは、08年の出荷台数は前年比約2割減となっている。

 日本テレホンの場合、08年5〜10月の売上高は前年同期から半減。そこで中古に目をつけた。あわせて襲ってきた不況。「2台目需要など、安い端末へのニーズの高まりが追い風になる」(堀田憲昭専務)とみる。

 一方で、中古の流通には課題も残る。

 一つは、利用者がローンを組んで端末を購入しながら、支払い終えないうちに中古市場に放出するケースだ。ソフトバンクモバイル(SBM)は、支払いが滞った端末には、一部で通信規制をかけている。

 エイヤーでは、SBMの端末を扱ったところ、規制で使えなくなることが相次いだ。エイヤーは「現在の所有者とは関係ない所有者の不払いで規制をかけるのは問題」として、SBMを相手に3月下旬、損害賠償を求める訴訟を起こした。同社は「対応はこれから検討する」(広報)という。(大宮司聡)

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