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不動産投信「Jリート」、初の破綻 負債1123億円

2008年10月9日20時4分

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写真記者会見で謝罪するニューシティ・レジデンス投資法人の幹部ら=9日午後7時半過ぎ、東京都中央区の東京証券取引所

写真入り口に「入居者募集中」の旗が立つニューシティ・レジデンス投資法人が手がける物件=9日夜、東京都中央区、池田良撮影

 東京証券取引所に上場する不動産投資信託「ニューシティ・レジデンス投資法人」(東京)は9日、東京地方裁判所に民事再生法の適用を申請したと発表した。負債総額は1123億6500万円。米サブプライム問題に端を発した金融不安で資金繰りが悪化した。上場不動産投信(J―REIT〈リート〉)の経営破綻(はたん)は初めてだ。

 小口の不動産投資を可能にするリートは01年にスタートし、地価の下げ止まりや反転上昇を支える柱の一つになってきた。住宅を扱うリートとしては業界2位というニューシティの資金繰り破綻で、不動産不況の深刻化と銀行の融資姿勢の厳格化が一段とはっきりしてきた。

 ニューシティは04年12月に上場。主に賃貸マンションなど住宅投資に強く、資産規模は約1800億円で105物件、約6800戸を抱える。8割が首都圏、2割が地方都市という。08年2月期決算では24億円の当期利益を計上。債務超過ではないと説明している。借り入れは国内大手銀行などから受けている。

 東証は9日、ニューシティの株券にあたる投資証券を10日から整理銘柄とし、11月10日付で上場廃止にすると発表した。ニューシティ代表の新井潤執行役員は「他のリートとの合併や別法人への資産移転で再上場を図るなど、(証券の)価値を残せるようにしたい」と語った。

 ニューシティは主に資金集めと利益の分配を行い、資産の運用や管理などは関係会社に委託している。保有物件の借り主の敷金は別口座で管理しているといい「入居者には迷惑をかけず、今まで通りの管理を続ける」(新井氏)という。ただ、今後の再建計画次第では物件の売却で、保有者が変わる可能性もある。

 リートを取り巻く環境は昨年末以降、不動産市況の悪化や資金の出し手だった欧米金融大手の資金引き揚げで急速に悪化。ニューシティは、借入金返済や契約済みの物件購入にあてる資金の調達に行き詰まった。

     ◇

 J―REIT(リート) 投資家から集めた資金をビルやマンションなどの不動産に投資し、賃料収入や売却益を配分する投資信託の仕組み。投資法人が株券にあたる不動産投資信託証券を発行し、取引所に上場している。00年の投資信託法の改正で認められ、現在、東京証券取引所に約40銘柄が上場。最近の不動産市況の悪化で、東証REIT指数は、ピークだった07年5月の3分の1以下にまで落ち込んでいる。

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