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日銀、CP買い切り決断 総裁「異例中の異例」

2008年12月20日2時11分

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 日本銀行は19日の金融政策決定会合で、中央銀行としては「禁じ手」とされるコマーシャルペーパー(CP)の買い切りなど、企業に対する新たな資金繰り支援策を打ち出した。景気悪化と円高の進行を受けて一段の金融緩和も必要だと判断。政策金利(無担保コール翌日物)の誘導目標を、現在の年0.3%から0.1%に利下げすると決めた。

 CP買い切りについて、白川方明総裁は「異例中の異例。経済、金融が厳しいがゆえの措置だ」と語った。

 日銀がCPを買い切れば、企業の経営悪化の影響を直接受ける可能性が出てくるため、これまでは金融機関への資金供給の手段として、売り戻し条件付きで買い入れるだけにとどめてきた。しかし金融危機で市場ではCPの買い手が減り、十分発行できない状況が続いている。日銀が売り戻し条件を付けずに買い切れば、金融機関は回収不能を心配せずにCPを購入でき、企業に資金が行き渡ることが期待される。

 CP買い切りの規模や時期などの具体的な調整はこれからだが、企業の資金繰り支援策としては、資産担保CP(ABCP)や債券、株といった他の有価証券を担保にした資金供給や買い切りについても検討する。

 長期国債の買い切りについても、現在の毎月1兆2千億円規模を今月から毎月1兆4千億円規模に増額する。種類も30年債、物価連動国債、変動利付き国債を対象に加える。日銀は「資金供給をしやすくするのが狙いで、長期金利を押し下げるためではない」と説明しているが、景気への影響が強い長期金利の低下につながりやすいとされており、こうした効果を狙った可能性もある。

 景気の現状判断については、これまでの「停滞している」から「悪化している」に下方修正した。「悪化」という表現を使うのは6年9カ月ぶり。

 こうした経済情勢を受け、日銀は7年7カ月ぶりに利下げに踏み切った10月からわずか2カ月で追加利下げに追い込まれた。利下げについては、金融政策を判断する政策委員8人(総裁、副総裁2人、審議委員5人=1人空席)の賛成多数(賛成7、反対1)で決めた。反対したのは、みずほフィナンシャルグループ出身の野田忠男氏。

 白川総裁は会見で、財政規律を守るのが大前提としながらも「金利水準が低いといった状況で、財政政策を活用する余地はあると思う」と述べた。財政出動の必要性を指摘する、日銀総裁としては異例の発言だ。

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