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緊急資金供給策、日銀が年内打ち切りへ

2009年10月28日3時3分

 日本銀行は、企業の資金繰りを支援する目的で緊急に実施してきた金融機関への資金供給策を、年内いっぱいで打ち切る方針を固めた。30日の金融政策決定会合で決める方向で調整している。市場が落ち着き、必要性が薄れたと判断した。ただし、年0.1%の政策金利は据え置き、超低金利政策を当面続ける。

 緊急策は昨秋の金融危機を受けて今年1月から導入。7月の会合で9月末だった期限を年末まで延ばしていた。

 現在も活発に使われているのは、企業の社債などを担保に、金融機関に3カ月期限の資金を無制限で貸し出す「企業金融支援特別オペレーション」。金融機関は0.1%の低金利で潤沢に資金を得られるので、企業への貸し出しを促す効果があるとされてきた。現在、約7兆円の残高があり、金融機関の調達意欲もまだ高いという。

 しかし、日銀は、民間金融機関同士が市場で資金をやりとりする際の金利も低下し、緊急策がなくても通常の資金供給策で代替できるようになったと判断。金融政策を決める審議委員や執行部の間で、年内いっぱいで打ち切っても問題ないとの意見が大勢になっている。白川方明総裁は14日の記者会見で、今の措置を続けることが「市場にゆがみをもたらしている」と指摘していた。

 緊急の資金供給策はこのほか、企業が発行するコマーシャルペーパー(CP)と社債を金融機関から買い切る入札がある。これについては、市場環境の回復を受けて金融機関の利用も減っており、日銀は、すでに年内打ち切りの意向を固め、特別オペの扱いと同時に決定する方針だ。

 30日に開く決定会合では、一連の措置について、再延長せず年内で終えることを決める見通し。ただ、経済情勢が急変したり、政府側の出席者から強い反論が出たりすれば、議論が続く可能性もある。

 日銀は、今回の打ち切りは金融引き締め策への転換ではないとの立場だ。政策金利の水準や金融機関の日銀当座預金に0.1%の金利をつける措置は現行のまま維持する。

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