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指導不足また露呈 協会、乏しい防止策

2008年8月22日10時59分

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写真日本相撲協会の臨時理事会後、記者会見に臨んだ(左から)北の湖理事長、間垣親方、九重広報部長=21日午後、東京都墨田区、吉本美奈子撮影

 大麻取締法違反容疑で逮捕された幕内力士、若ノ鵬寿則容疑者に、日本相撲協会は21日、現役力士には初めての解雇処分を下した。師匠の間垣親方(元2代目横綱若乃花)も理事職を辞任した。これで幕引きを図りたい協会だが、相次ぐ不祥事への対応は依然、具体策に乏しい。

     ◇

 ロシア出身の若ノ鵬容疑者は、素行の悪さが以前から問題になっていた。本場所で殴るような張り手を先輩力士に出し、支度部屋ではイヤホンから音がもれる大音量で音楽を聴く。周りの迷惑を考えないわがままぶりで、横綱朝青龍ににらまれたこともある。

 そんな未熟さをたしなめる人が身近にいなかった。師匠は容疑者のマンション暮らしさえ把握していなかった。同じ一門の親方は「師匠として信じられない」と嘆いた。

 最近の角界は外国出身の力士が増える一方、指導が徹底されず、問題を起こす例が続いている。

 再発防止検討委員会の塔尾(とうの)武夫・外部委員は「外国人力士の中には1年やそこらで関取や部屋頭になる例もあり、各部屋では十分に教育できない部分もある。相撲教習所で礼儀などを普通の倍は指導しないといけない」と指摘する。

 以前は外国出身でも周囲との関係がきちんと築かれていた。横綱が93年、大銀杏(おおいちょう)を結うのを所属する東関部屋の床山ではなく高砂一門のベテランに頼もうとした。だがそのベテランに「これまでの床山を大事にしろ」と諭され、素直に従ったという。

 こうした関係が築けるかどうかは、師匠や部屋の関係者が若い力士たちを親身に見守っているかにかかってくる。

 外国出身者に限った話ではない。時津風部屋の力士暴行死事件で協会は、力士への指導は部屋まかせにしておけないと学んだはずだ。日本人力士を含め、協会が各部屋の師弟関係や指導内容を把握して改善に努めなければ、相次ぐ不祥事を止めることはできない。

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