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画像多用の「IT法廷」 写真・図を映し争点整理

2008年02月06日

 事件現場の写真や見取り図、人間関係のチャート図……。来年春から始まる裁判員制度は、画像を多用した「ビジュアル裁判」に変わる。その手助けとして、法廷には大型ディスプレーが設けられ、裁判員の手元には小型モニターが置かれる。こうした機器を備えた最新鋭の「IT法廷」が東京地裁で完成し、市民が参加した模擬裁判が5日に初めて行われた。

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(右)冒頭陳述で被告(手前)の無罪を主張する弁護人(左)被告の有罪を主張する検察官=いずれも5日午後、東京地裁で

 殺人罪に問われた被告の責任能力が争点となった事件。検察官、弁護人とも、手元のパソコンを操作しながら、背後にある65インチの大型ディスプレーに、人間関係やポイントとなる争点、見取り図などを映し出した。

 法壇に並んだ6人の裁判員と3人の裁判官の卓上には、小型モニターが置かれ、大型ディスプレーと同じ映像を間近に確認できる仕組みだ。

 裁判員役として参加した東京都内の主婦(62)は「文字が大きくて分かりやすかった。ただ、画像だけでなく、確認用に書面を配ってもらえると、なおいいと思った」と話した。

 また、この日は使われなかったが、被告や証人が座る証言台には、ペンで書き込める「タッチパネル」が置かれている。犯行時の被告の位置をパネルに映し出された見取り図に書き込めば、同時に大型ディスプレーや小型モニターにも現れ、法廷の中にいる全員が、同じ情報を共有できることになる。

 このほか、検察側が取り調べ過程を記録したDVDビデオを再生する機器も備えられた。最高裁経理局によると、こうした機器類の費用は1法廷あたり月額9万円。全国に約170できるすべての裁判員用法廷に、09年春のスタートまでに順次、設置される予定だ。

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