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イージス艦事故、海難審判を申し立て 元艦長ら対象

2008年6月28日2時4分

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 海上自衛隊のイージス艦「あたご」と漁船清徳丸が2月19日未明、千葉・房総半島沖で衝突し、清徳丸の父子が死亡した事故で、横浜地方海難審判理事所は27日、横浜地方海難審判庁に海難審判の開始を申し立てた。海自の組織的な安全指導が不十分だったとして、操船責任者の当直士官に艦長らを加えた計4人と所属部隊を、刑事裁判の被告にあたる指定海難関係人とした。

 海自の組織が審判対象となるのは、88年7月の潜水艦「なだしお」と大型釣り船第1富士丸が衝突し、30人が死亡した事故以来で2例目。

 関係人となるのは、衝突前の当直士官で航海長だった後瀉(うしろがた)桂太郎3等海佐(36)▽衝突時の当直士官で水雷長だった長岩友久3佐(34)▽戦闘指揮所(CIC)の責任者だった船務長の安宅辰人3佐(43)▽艦長だった舩渡健1佐(53)▽あたごが所属していた旧第63護衛隊(第3護衛隊などに組織改編)。

 この事故をめぐっては、第3管区海上保安本部(横浜市)が24日、交代前後の当直士官の判断の誤りが衝突の原因だとして、長岩、後瀉の両3等海佐を業務上過失致死と業務上過失往来危険の疑いで横浜地検に書類送検。審判とは別に、刑事事件としての手続きが進められている。

 一方、清徳丸側の責任については、海保は「(父子死亡により)だれに過失があるのか特定できない」として立件を見送ったのに対し、理事所は衝突を避けるための「最善の協力義務」をとらなかったと認定した上で、死亡により審判に参加できないことを理由に対象からはずした。

     ◇

 海難審判 行政的な立場から海難事故の原因を究明し、再発防止に役立てる「海の法廷」。刑事裁判の検察官にあたる理事官の申し立てで開かれる。被告は「受審人」(一般的な船舶免許を持つ場合)と「指定海難関係人」(それ以外)に分かれる。海自隊員らは後者に当たり、免許取り消しや業務停止といった「懲戒」の対象にはならないが、判決にあたる「裁決」で「勧告」を受ける可能性はある。今回は清徳丸の父子が死亡しているため、懲戒対象となる受審人はいない。

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