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胸・背中、刺し傷多数 元厚生次官宅連続襲撃

2008年11月19日15時2分

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写真山口剛彦さんの自宅前の路上に残された容疑者のものと見られる足跡=19日午前10時49分、さいたま市南区別所2丁目、細川卓撮影

写真吉原健二さんの自宅近くに残された容疑者のものと見られる足跡=19日午前9時4分、東京都中野区上鷺宮2丁目、松沢竜一撮影

図拡大山口剛彦さん宅の1階間取り図

図

 元厚生事務次官宅が相次いで襲われて計3人が死傷した事件のうち、東京都中野区上鷺宮2丁目の吉原健二さん(76)宅で何者かに刺され重傷を負った妻靖子さん(72)は、胸の数カ所のほか、背中も1カ所刺されていたことが警視庁の調べでわかった。さいたま市内の自宅で刺殺された山口剛彦さん(66)夫妻のうち、山口さんは胸などに11カ所の刺し傷があり、警察当局は二つの事件が同一犯による連続テロ事件の可能性が高いとみて捜査している。

 警視庁によると、靖子さんは「宅配便です」との呼びかけに応じて玄関ドアを開けたところ、男にいきなり刃物で襲われた。同庁が明らかにしたところでは、靖子さんは胸を数カ所刺され、一部は肺の表皮にまで達していた。左右の手にも多数の切り傷があり、指のけんが切れており、犯人の攻撃から身を守ろうとした際に負ったとみられる。右ひざにも切り傷があった。

 背中は右側を1カ所刺されていた。近所の人によると、靖子さんは発見された際、玄関から路上に出て東に数メートル行った隣家の前の歩道上で仰向けに倒れていたという。同庁は、こうした状況から、犯人は玄関付近で靖子さんの胸を繰り返し刺したあと、外に逃げた靖子さんの後を追って背後から刺した疑いがあり、明確な殺意を抱いていたとみている。傷の長さはいずれも2〜5センチくらいという。

 靖子さんは病院の集中治療室にいるが、命に別条はないという。

 吉原さん方の玄関からあがった付近にも血痕があったが、室内を物色した形跡は確認されていない。

 また、現場から路上に血痕が続いていることがわかった。吉原さん宅から東方向に約10メートル、さらに交差点を右に折れて南方向に約80メートルにわたって続き、血のついた足跡とみられるものもあった。犯人が逃走する際に出来た可能性が高いとみられる。

 犯行時刻の数十分後に、不審な車が現場方向から走り抜けてきたとの目撃情報もあるという。

 一方、山口さん宅の玄関から血の付いたスニーカーとみられる足跡が見つかり、道路に向かって約30メートルにわたって続いていたことが、埼玉県警の捜査本部への取材で分かった。1人のものとみられる足跡が19個見つかり、血の量は玄関から道路に向かって徐々に少なくなっているという。

 警察当局によると、山口さん夫妻は、胸のあたりを刃物で深く刺され、山口さんは11カ所、妻美知子さん(61)は数カ所傷があった。美知子さんには犯人と争ったような傷跡がないことから、先に犯人に刺されたとみられる。

 捜査本部は、犯人は玄関先から徒歩で逃走、その後別の手段で逃走したものとみている。足跡が途切れた現場は、JRの武蔵浦和と中浦和の両駅のほぼ中間という。

 また、遺体発見時、テレビはついたままで、1階リビングと台所の電気がついていた。室内には17日付の新聞夕刊があり、居間のテーブルの上に食べ物があり、台所の換気扇が回っていたことから、2人は夕食の前後に殺害された可能性が高いという。

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