【上海=西村大輔、大連=古谷浩一、広州=小林哲】パリで起きた北京五輪聖火リレーへの妨害などに反発する中国の市民らが1日、湖南省長沙など5都市で仏系大手スーパー「カルフール」に対する抗議行動を起こした。4月の大規模な反仏デモを受け、国際的なイメージダウンを懸念する中国政府は、市民に冷静な対応を再三呼びかけていたが、抑えきれなかった形だ。
新華社通信によると、カルフールへの抗議行動は長沙のほか、北京、重慶、遼寧省瀋陽、福建省福州で起きた。
長沙のカルフール芙蓉店前では、開店時間の午前8時半ごろから学生ら数百人が集合。目撃者によると、学生らは警官隊の前で中国国旗を振りながら「カルフールをボイコットしよう」「チベット独立反対」と気勢を上げた。米CNNのコメンテーターによる中国批判発言に抗議する「CNN反対」のプラカードを持つ参加者もいた。
福州のカルフール宝竜店でも午前7時ごろから夕方まで、若者ら約千人による抗議行動が続いた。瀋陽では若者十数人が瀋陽北駅近くのカルフールで抗議した。
全国に広がった4月の反仏デモ直後、仏上院議長が訪中し、聖火リレー妨害について胡錦濤(フー・チンタオ)国家主席に「遺憾の意」を表明するなど、仏政府は事態の沈静化に努めていた。中国政府も「カルフールはチベット独立反対と北京五輪支持を表明している」「愛国感情は理性的に示すべきだ」と呼びかけ、市民に自制を求めていた。上海などでは、冷静な対応を呼びかける携帯メールが一斉送信された。