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登校したら休校「えー」 遅い決定、連絡網なく伝わらず

2009年5月18日17時4分

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写真登校して初めて休校を知った生徒たち=18日午前、大阪府守口市、矢木隆晴撮影

写真マスクを着けて授業を受ける、神戸市立高丸小学校の児童たち。この後、休校の連絡があり給食を食べて下校した=18日午前、神戸市垂水区、諫山卓弥撮影

 新型の豚インフルエンザの国内感染者が100人を超えた週明けの18日朝、大阪府や兵庫県の学校の多くが急きょ休校となり、知らずに登校した子どもが困惑する様子も見られた。関西の企業や商店にも影響は及び始めている。

    ◇

 「えー。これで1カ月近く学校に行ってへんわ。楽しみにしていたのに」

 大阪府寝屋川市内の府立高校の正門前で、2年生の女子生徒(17)が肩を落とした。カナダでの語学研修から帰国後、新型インフルエンザ感染者の「濃厚接触者」とみなされ、成田空港近くのホテルで足止めされた生徒10人のうちの1人。

 18日、帰国後初めて登校し、友人たちとの再会を楽しみにしていた。ほかにも電話連絡が間に合わなかった生徒約70人が次々と登校し、正門前で校長や教員らが「ごめんな。家で自習しといてな」などと声をかけた。

 学校への休校の連絡が後手に回った堺市の市立中学校では、いったん登校した生徒が昼前に一斉に下校を始めた。堺区の殿馬場中学校では、2時間目まで授業をした後、帰宅させた。2年の男子生徒(13)は「昨日までに電話で言ってくれれば、わざわざ来なくて済んだ。休校で夏休みが減らないか心配」と話した。

 小学児童(女児)の感染が初めて確認された大阪府八尾市。女児が通う小学校以外は18日午後からの休校となった。同市内のある小学校では、児童が休校の決定を知らずに次々と登校。3年生はこの日、電車で奈良へ遠足に行く予定だったが、登校後に延期を知らされた。

 休校の波紋は、兵庫県でも広がった。

 18日朝に淡路島での自然学校にバス2台で出かけた兵庫県の西脇市立双葉小学校など3校の5年生65人は、明石海峡大橋を渡り終えて間もないところで、県側から休校の要請を受けて引き返した。

 兵庫県加東市の県立社高校でも、通常通り生徒が登校。午前8時半からホームルームの予定だったが、その10分ほど前に県教委から「全県の県立学校で休校措置となるので、生徒を帰宅させるように」と電話があった。全校生徒約800人に、すぐ帰宅して自宅で待機するよう伝えた。同校は18日、中間テストを予定していたが延期に。池田正章校長は「休校中の学習をどうするか、いまから職員会議を開いて協議したい」と話した。

 神戸市垂水区の市立高丸小学校でも、多くの児童が登校した。5年1組の教室では、猪塚恭子教諭(38)がマスクをつけていない児童にマスクを配布。「手洗い、うがいをしっかりしましょう」と指導し、授業に入った。その後、市教委から休校の緊急連絡があり、用意した給食を食べてから下校することに決めた。

 多くの生徒らが休校を知らずに登校した背景には、保護者にクラス名簿を渡さず、連絡網を作らない学校が増えているという事情もある。「名簿の個人情報が外部に流出するのが怖い」という保護者の声が高まっているためだ。

 大阪府東大阪市にある府立高校では18日早朝から、担任教諭約20人が全校生徒約550人への休校の連絡に追われた。学校の電話のパンクを避けるため、担任は個人の携帯電話を使用。男性教諭(48)は「連絡網は便利だった。一斉メールなど何か良い方法を考えないといけない」とため息をついた。

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