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国内初の人・人感染か 新型インフル

2009年5月16日1時41分

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 神戸市の10代後半の高校生の男性が、神戸市環境保健研究所が実施した遺伝子検査で新型の豚インフルエンザに陽性反応を示していたことが15日、わかった。神戸市はさらに詳しく調べるとともに、高校生から採取した検体を東京の国立感染症研究所にも送って、感染の有無の確認を急いでいる。16日午後にも結果が出る。確認されれば、検疫を除く国内で初めての発生例となる。

 16日午前1時過ぎから記者会見した神戸市によると、男性は同市内にある高校の3年生。学校は12日から休み、自宅で療養している。家族には健康状態に問題のある人はいないという。

 厚生労働省によると、高校生は海外への渡航歴はないといい、確認されれば、新型ウイルスが高校生の周囲ですでにかなり広まっており、人から人に感染を広げている可能性も出てくる。高校生の行動が焦点になる。

 しかし、これまで入国前の検疫で感染が確認された4人の遺伝子検査では、同じ検査材料を使って、通常の季節性インフルエンザにも反応していたが、今回はそうした反応がない。別の理由で陽性反応が出ている可能性もあるため、改めて遺伝子検査で詳しく調べるという。

 同省などによると、高校生は11日に悪寒を訴え、12日に発熱があり、医師の診察を受けてインフルエンザの簡易検査でA型の陽性反応が出た。さらに、同日、神戸市環境保健研究所に検体が送られ、15日にウイルスの遺伝子を調べるPCR検査をしたところ、新型インフルエンザウイルスの遺伝子に反応する検査結果が出たという。

 感染が確認されれば、政府は対策本部の幹事会を招集。行動計画に基づき、水際での食い止め重視から、地域での感染拡大防止を主眼にした新たな段階に移るかを検討することになる。

 国の新型インフルエンザ行動計画は段階に応じてとるべき対策を整理している。国内で患者が確認されれば、これまでの「第1段階(海外発生期)」から、「第2段階(国内発生早期)」に上がる。

 第2段階は、国内で感染の広がりをできるかぎり抑えることが最大の目的となる。

 都道府県は、必要に応じ、学校に臨時休校を勧める。ガイドラインでは、休校が始まるのは、原則として都道府県で1例目の患者が出た場合とされている。ただし、生活圏や通学の状況などを踏まえ、市区町村単位で判断することもありうる。

 企業なども、新型インフルの症状がみられる従業員は出勤停止をすすめるとともに、不要不急の事業は縮小するよう求められる。一方、社会機能を維持するため、必要とされる企業活動については、出勤する職員を減らす態勢をとりつつ、可能な限り継続できる態勢も整える必要がある。公共交通機関も利用者にマスクを着用してもらうなどする。

 ただ、こうした計画は、強毒性の鳥インフルエンザウイルス(H5N1)が新型になったときのことを想定している。今回の新型インフルエンザのウイルスはいまのところ弱毒で、メキシコ以外では軽症が多いとされる。「計画は現状に合わせ、柔軟に変更していく必要がある」という声も専門家のなかにはある。

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