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新型インフル拡大 夏休み明けたのに、全国で休校35校

2009年9月2日1時5分

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写真2学期の始業式で、手洗いの練習をする児童たち=1日午前、東京都港区の区立高輪台小、関田航撮影

 多くの学校で夏休みが明けた1日、新型の豚インフルエンザの感染は広がり、休校や学級閉鎖、学年閉鎖が相次いでいる。朝日新聞のまとめでは同日現在、全国の小中高校などで休校が35校、学級閉鎖は300校近くになった。休校になった学校では、自宅学習プリントを配ったり、行事を変更したりしている。学校現場での発生状況を瞬時に把握するシステムも運用を始めた。

 休校が最も多いのは北海道の12校。長野、岐阜、岡山、広島、沖縄などで2校が休校。山形、東京、福井、大阪、福岡など9都府県でも1校で休校措置がとられている。朝日新聞のまとめでは、先月24日段階の休校や学年・学級閉鎖は14都道府県で38校だった。これが、ほとんどの自治体で広がっていた。

 東京都渋谷区の区立中幡小学校(児童数474人)は、先月31日から学校が始まるはずだったが、夏休みが明けないまま休校になっている。先月末に学校が保護者に緊急連絡を取ると「新型インフルになった」「風邪の症状がある」と訴える子どもが50人にのぼった。どの学年にも症状が出ており、31日〜9月3日、学校全体を休みにした。

 保護者には「4日間は自宅待機。長期の休みになるので手紙を用意します」という緊急メールを配信。自宅での休みの過ごし方を書いた手紙のほか、自宅学習のためのプリントを用意して、保護者に取りに来てもらった。

 熊本県の県立阿蘇高校(生徒数462人)も先月29日から休校が続く。始業式は25日にすませていたが、5日に予定していた体育大会は延期に。もし、授業を再開しても生徒は1週間、体を動かしておらず、「負担のないように体育大会のプログラム変更を検討している」という。

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 各学校の感染状況を、瞬時に集約するインターネット上のシステムが1日、新潟、岐阜、鳥取、島根、香川の各県教育委員会で始まった。初日は、一部で不具合もあったが、今後、すばやい対応で感染拡大を食い止めることが期待されている。

 この仕組みは国立感染症研究所感染症情報センターなどが開発した「学校欠席者情報収集システム」。まず、学校は住所や児童数などを登録。担当者が日々、ホームページにアクセスして、発熱、せきなどの子どもの症状、欠席者数、学級閉鎖数などを入力する。情報は市町村や県の教委に自動集約されるため、データをもとに医療機関に連絡したり、地域での広がりを見て、欠席者の少ない段階で学校が早めに学級閉鎖したりなどの対応がとれる。

 岐阜県では、学校の入力データに県医師会が医療機関の情報を加え、感染の広がりを地図上で把握できるようにした。休校した学校が地図上で赤く示され、道路も表示されるので、例えば国道沿いに感染が進んでいるなどの状況も把握できる。

     ◇

 感染拡大を防ごうと、学級閉鎖の基準をつくる動きも各地で広がっている。

 「休校」や「学級閉鎖」は、実際、どの程度の効果があるのか。

 5月に神戸市や大阪府で高校を中心に流行が始まった時、高校だけでなく地域全体の学校が1週間休校した。その結果、一時的に流行は収束した。国立感染症研究所の岡部信彦感染症情報センター長は「地域全体での学校閉鎖で、流行拡大が抑えられた」と評価する。学校閉鎖について、「閉鎖して3〜4日で患者の発生数が抑えられ、1週間程度でいなくなる。中途半端な日数ではなく、5〜6日のしっかりした閉鎖をしないと意味がない」と話した。

 大阪市立大学の広田良夫教授(公衆衛生学)によると、1957年のアジア風邪流行の際、3日間だけの休校にした学校の中には、その後再び広がり、再休校を余儀なくされたところもあった。一方、6日間休んだ学校はその後、再休校にならなかったという。こうしたことから、「感染拡大が収まるまでの一定期間、学級や学校を休んだ方が効果はある」としている。

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