新型の豚インフルエンザのワクチン輸入に向けた審査データの中に、グラクソ・スミスクライン社(英国、GSK)の製品で、原因不明の凝集物(にごり)が生じる海外事例や、国内の動物実験で予想以上の副作用死が出た例があることが、関係者の話でわかった。
26日の厚生労働省の薬事・食品衛生審議会医薬品部会(吉田茂昭部会長)に報告された。国内での臨床試験や海外での使用実績と合わせて、総合的な安全性をどう評価するかが焦点になる。
審査の対象は、カナダで使われているGSK社の「アレパンリックス」と、スイスで接種中のノバルティス社(スイス)の「セルトゥラ」。
このうち、GSKワクチンについては11月に、カナダで一部の製品群に副作用(副反応)報告が多かったことが報告されていたが、同省はほかにも、製品の一部に、ワクチンの中に本来はみられないはずのにごりがある事例が報告されていることを把握した。
また、国立感染症研究所(東京都)で実施した同製品の安全性検査で、濃度を濃くしてマウスなどの小動物で数例試したところ、死亡例が相次いだ。GSKが実施した動物実験では、報告されていないという。ただ、国内ですでに実施中の人への臨床試験では突出した副反応は報告されていない。海外では小児から成人まで推定1千万人以上に使っているが、カナダの特定の製品群以外での副反応問題は報告されていないという。
同省では部会の審査後に審査データを公表し、意見公募をする。部会の結論や一般の意見をふまえ、同審議会の薬事分科会で改めて議論し、1月中にも、特例承認するかどうかを最終的に決める。