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放射能汚染水、速く安く浄化 鉱山の技術応用 京大

2011年7月10日15時2分

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図:放射能汚染水の安くてはやい浄化法拡大放射能汚染水の安くてはやい浄化法

 放射能汚染水から放射性物質を短時間で取り除く技術を、京都大が実証した。鉱山などで古くから使われている方法の応用で、加熱の必要がなく、使う薬品も少ないため経費は安い。福島第一原発で使われている浄化装置に比べ、除去後に生じる放射性廃棄物の量が少ないという。京都大が14日に東京で開くシンポジウムで発表する。

 京都大の古屋仲秀樹准教授(分離工学)らが実証したのは、必要な鉱物を分離する「浮遊選鉱法」の一種。鉄やニッケルなどの化合物を汚染水に入れて、水に溶けたり、微粒子になって漂ったりしているセシウムなどの放射性物質を包んで沈める。水と分離しやすくする薬剤を加え、下から泡を入れると、沈んでいた放射性物質が泡とくっついて浮かぶ。上澄みの泡と一緒に集めれば取り除ける。

 古屋仲さんが京都大原子炉実験所の研究用原子炉から出た低レベルの放射性廃液などで試したところ、セシウム、ストロンチウム、ジルコニウムなど5種類の放射性物質を99%以上除去できた。一連の処理は十数分間で済むという。

 原発の汚染水を浄化する場合、通常は水を蒸発させる濃縮法が使われるが、加熱の燃料代がかかり、少量だが大気中に放射能が出てしまう欠点がある。

 福島第一原発の汚染水浄化装置で仏アレバ社が使っている凝集沈殿法は、鉄などの化合物を大量に使って放射性物質を沈めて除去する。その結果、放射性物質と化合物が混じった放射性廃棄物も大量になってしまうという欠点がある。また、沈みきらずに浮遊している放射性物質が除去できない恐れもあるという。

 古屋仲さんは「メガフロートなどにためている大量の汚染水を処理するのに、すぐにでも使える技術」という。(鍛治信太郎)

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