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2011年8月27日20時4分
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四国に巨大津波?の痕跡 2千年前の地層で発見 高知大

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写真:2千年前の巨大津波の痕跡を発見した岡村真教授。ボーリング試料(左)で岡村教授が両手で示す範囲がその跡=高知市、川原写す拡大2千年前の巨大津波の痕跡を発見した岡村真教授。ボーリング試料(左)で岡村教授が両手で示す範囲がその跡=高知市、川原写す

図:巨大津波の痕跡があった池拡大巨大津波の痕跡があった池

 紀元前後の約2千年前に、東日本大震災の規模を大きく上回る津波が四国に押し寄せた可能性を示す痕跡を、高知大学の岡村真教授(地震地質学)の研究チームが徳島、高知両県の地層から見つけた。東海、東南海、南海地震が3連動して起きたとされる宝永地震(1707年、マグニチュード8.6)の津波の痕跡より規模が大きいという。

 28日に徳島県鳴門市である日本第四紀学会で発表する。

 岡村教授らは2006年から高知県土佐市の蟹(かに)ケ池、09年から徳島県美波町の大池をボーリング調査し、池底の地層を採取。両地点で採取した深さ約4メートルの地層の堆積(たいせき)物から40〜65センチの砂の層を確認した。この層に含まれる木片の年代を測定したところ、地震発生の記録がない2千〜2050年前の地層だった。

 研究によると、二つの池は注ぎ込む川がなく、池底の地層は植物の根や細かい泥がゆっくりたまっていた。より粒の大きい砂が含まれる場合は、その時期に巨大地震の津波で運ばれたものと推定されるという。

 岡村教授のグループは東日本大震災後の3〜5月、津波が押し寄せた千葉県から宮城県の海岸近くにある川の水の出入りがない池や沼地10カ所を同じ手法で調査し、砂層を確認した。最も厚い層は17センチで、実際の津波の高さと比較すると砂層の厚さは約100分の1という規則性があったという。

 これを今回見つかった約2千年前の砂層の厚さに当てはめると、40〜65メートルの規模の津波が押し寄せたことになる。岡村教授は単純には逆算できないとしつつ、「過去の津波研究は古文書でその高さを推定してきた。記録が無い時代の津波の規模を推定するのに一つの基準になる」と話す。

 東京大学地震研究所の古村孝志教授(地震学)は「50メートル級の津波ではないにせよ、東日本大震災をはるかにしのぐ規模だということがうかがえる。複数の震源域が連動した『大連動』と考えられる」と話している。(川原千夏子)

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