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2011年12月12日19時2分
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今年の漢字は「絆」 2位「災」、3位「震」

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【動画】今年の漢字は「絆」

写真:今年の漢字「絆」を書く清水寺の森清範貫主=12日午後、京都市東山区、高橋一徳撮影拡大今年の漢字「絆」を書く清水寺の森清範貫主=12日午後、京都市東山区、高橋一徳撮影

 日本漢字能力検定協会(京都市下京区)は12日、2011年を表す漢字は「絆」と発表した。この日、世界遺産・清水寺(同市東山区)で、森清範(せいはん)貫主(かんす)が特大の和紙に墨で書き上げた。

 全国から過去最多の49万6997通の応募があり、「絆」は最多の6万1453通(12.4%)だった。東日本大震災や台風被害で家族の大切さを感じ、支援の輪も広がったことに加え、女子サッカー・なでしこジャパンのチームワークも理由に挙がった。2位は「災」、3位は「震」と続いた。

 森貫主は「みなが手をひとつに携えて復興を重ねていこう。そんな願いを込めて書きました」と語った。

 「今年の漢字」は阪神大震災が起きた1995年の「震」に始まり、今年で17回目。(岡田匠)

■語源は「馬引く綱」 プラスイメージは最近

 今年の漢字に選ばれた「絆」の語源は、広辞苑によると、「馬・犬・鷹(たか)など、動物をつなぎとめる綱」だ。そこから「離れがたい情実」といった最近よく使う「つながり」に広がったとされる。

 広辞苑第6版の編集にかかわった山口明穂・東京大名誉教授(国語学)によると、「絆」にはもともと、語源から来るマイナスのイメージが強く、自由を束縛する「ほだし」の意味があった。しかし、最近ではプラスの意味で使われるケースが増えているという。「本来、深い関係がある時に使うもので、軽く使う言葉ではない。ただ、震災後に多用され、今後はプラスの意味で使われることが増えるのではないか」

 精神科医の斎藤環さんは最近、「絆」という言葉が強調されることに違和感を感じている。被災者が身を寄せ合って助け合うというプラス面とは別の側面を感じるからだ。「異論や反論を認めない、旧態依然とした保守的な村社会を感じる」という。また、横の連帯ばかりが強調されることで「お上に異議申し立てしにくい雰囲気になる。被災した人が耐え忍んでしまうとまずい」と考えている。

 今年の漢字に選ばれたことには「象徴的な意味があるので異論はない」としつつも、「言葉の響きばかりが持ち上げられるのは危険だ」と話す。

 ちなみに、名馬ディープインパクトが生まれた北海道の牧場「ノーザンファーム」によると、現在、馬を引く時に使う綱は「絆」ではなく、「引き手綱」と呼んでいるという。

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