「やらせメール」などの問題を調べている九州電力の第三者委員会の郷原信郎委員長(名城大教授、弁護士)は30日、福岡市で会見し、佐賀県の古川康知事と前副社長ら幹部が会談したことが、やらせメールのきっかけになったことを明らかにした。
九電幹部が作成したメモによると、古川知事は国主催の玄海原発(佐賀県玄海町)の説明番組について「インターネットを通じて賛成意見も集まるようにしてほしい」と要請していたという。メモの内容は電子メールで社内の複数の関係者に配られたという。
九電側は古川知事の意向を受けて「賛成の声がもっと表に出るようネットを活用するべきだ」との認識を社内で共有。組織的なやらせの指示につながっていったとみられる。郷原氏の聞き取りに古川知事は、メモに書いてあるような「賛成意見の要請」はしていないと、述べたという。
九電は当初からこの事実を把握していたが、「古川知事の政治責任に重大な影響が出る可能性がある」などとして公表せず、経済産業省への調査報告にも盛り込まなかった。
また郷原氏は委員長就任前の打ち合わせで、九電の真部利応社長から古川知事と幹部の会談について説明を受けたことを明らかにした。真部社長は「対応に苦慮している」と話したという。