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枝野官房長官の会見全文〈13日午前8時〉

2011年3月13日10時20分

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 13日午前8時すぎに枝野幸男官房長官が行った記者会見の内容は次の通り。

【冒頭発言・3号機で給水停止】

 保安院などからすでに個別の事実関係等については報告がなされているかと思うが、改めて原子力関連の状況についてまとめてご報告をする。

 まず、昨日来、特に問題になっている東京電力福島第一原子力発電所の1号機の件ですが、昨日ご報告申したとおり、海水を炉に、圧力容器の中に注入する作業が進んでいる。なお、これは地震の影響等によって水位計の数値が必ずしも信頼できるものではないものの、海水の供給がポンプの能力通りに実施されていることが確認をされている。

 現時点ではいわゆる圧力容器の内側、炉の部分のところについては海水で満たされて、少なくとも燃料の部分のところは水で覆われている状態になっていることが合理的に判断される状況になっている。今後とも海水が継続的に供給されることが重要であると思っているので、これを確認する態勢を強化する。

 現在、経済産業大臣の指示により、現地に派遣されている原子力安全・保安院の保安官による立ち入り、立ち会い確認を強化をする。なお、現時点において周辺の放射線モニタリングの数値にも変化は見られない。

 それからもう一点、第一原子力発電所の3号炉の件だが、それは従来その可能性が想定されていたが、こちらの給水機能が停止をしたので、現在、いわゆるベントと称している圧力容器等から圧力を減らすために、気体を抜くための作業、そしてさらに給水ポンプ等によって行うための作業を行っている。

 この空気を抜くという作業と、そしてポンプによって給水をするということが行われれば、安定した状態、管理された状態で、気体の中には身体に影響を及ぼさない程度の放射性物質が含まれるが、原子炉の安全性というのを確保した状態で管理できる。

 現在、二つの点、気体を抜くためのベントという作業、そして給水機能をポンプによって代替するための作業、この両者を行っているところだ。

 それから、もうひとつバスにより避難をした双葉町住民の皆さんのうち9人が測定の結果、被曝(ひばく)の可能性があるという状況になっている。

 9人のうち、4人の方が少ない方で1800cpm、そして一番大きい方で4万cpmの数値がでている。こうした皆さんについては、表面が汚染をされていると、衣類や衣服等に、皮膚等の表面が汚染をされているということで、この汚染を除去するとともに、その健康、内部被曝のないこと等、有無について確認をする健康チェックを進めていただく。

 なお、専門家の判断によると、こうしたものが表面についている状況にとどまるならば健康に大きな被害はないとの報告をいただいている。

 次に避難状況だが、第一原発からの避難。10キロ圏内からの避難は、ご病気の方を中心として114人がいま残っている。医師等の付き添いをはじめとして、本来お持ちになっている病気との健康管理の手当てをしたりしつつ、早期に退避をしていただく段取りをつけている。

 10キロから20キロ圏内におられる17万人あまり、18万人弱の皆さんについては、本日早朝から避難を開始をしている。

 福島第二原子力発電所については3キロ以内の退避は完了した。10キロ圏内からの退避については3万人あまりの皆さんの避難を本日早朝から開始をしている。

 【福島第一原発】

――3号機、新たに給水機能停止した。これに伴う住民の避難勧告は予定しているか。

 これについては同じ第一原発、隣接しているところにございます。現在のところ、想定されているのは、ベントの作業によって、圧力を減ずるために、管理された下で空気を出すということの中に、微量の健康に害を及ぼさない程度の放射能が含まれるということの範囲でございますので、新たな避難ということは必要ないと考えております。 現在行っておりますベントの作業と、それから給水用ポンプで代替をするという作業がしっかりと行われれば、新たな退避は必要ないと思います。

――9名の放射能汚染を確認したということだが、今後、広がる可能性はあるか。

 これは、今になると一昨日の夜ぐらいからでしょうか。昨日の未明ぐらいからですね、ベントの作業で健康に害を及ぼさない微量の放射性物質が、圧力を減ずるために、むしろ安全のために、放出をされるという作業を進めてきております。

 その間に、東京電力福島第一の第1号炉についての、おそらく水素によるものと思われる爆発がありましたので。そうして出ていたものが、一時的に、徐々に広がるものが、一気に広がったという可能性がありますので。

 そうした意味では、被服等についている可能性が否定できませんので、そうしたもののチェックを今行っていますが。ここまでの経緯と掌握している事実関係からすれば、いわゆる健康に害を及ぼすような被曝が生じている可能性は低いと思っています。

 ただ、念のため、まさに衣服等に汚染している可能性等、しっかりとチェックを、測定をしまして。そして、衣服等に付いてらっしゃる方は、内部被曝がないかどうか、しっかりチェックをするべく態勢を整えつつあるところです。

――1号機。海水の冷却が終了したということだが、効果は出ているか、現地に確認できているか。

 基本的には圧力、それから放射線のモニタリングというところで、事態が悪化をしていない。そして水が着実に供給をされているという状況ですので。今後、温度等が、これは時間がかかってですけども。下がっていけば、まさに収束に向かっていくということになると、聞いておりますが。

 現時点では、水が着実に供給されているということと、放射線のモニタリング数値に変化が見られないということでございますので。常に、緊張感もって監視は致しております。

――変化がないというのは、最終的には今、数値はいくつ?

 これは測定場所によってですが、昨日のところで、いくつかの数値を申し上げましたが。その時点から安定をしているということです。これは保安院の方から適宜、数値等は公表していると思います。

――1号機は海水注入。3号機はその必要ないという判断か。

 現時点ではいわゆる普通の水を供給するということを軸に、対応をしていただいておりますが。念のため、海水による供給の可能性も想定に入れた準備を進めていただいております。

――1号機の海水注入だが、いつ終わるか、目途は。

 これは昨日申し上げましたが、圧力容器、炉の部分のところの注入が終わりましても、その外側の、格納容器の中まで海水で満たすということにしたいと思っておりますので。

 これは圧力容器の中に水を供給し続ければ、もし、そこがあふれているようなら、そこから外に出るということになりますので。継続的に海水を供給し続けるということになります。

 【9人が被曝】

――9人の被曝の話。率直な長官の受け止めを。

 現時点では、衣服等の外部的な汚染、被曝にとどまっておりますが。万が一にも身体に若干でも影響の及んでいることがないか、しっかりと確認をしていただきたいと、現場の方には昨日から指示をおろしているところでございます。

 また、こうした衣服等の汚染の可能性のある方については、できるだけ早期に、その有無について確認してまいりたいと思います。

――双葉の被曝の関係で、政府の追加の支援策は。また、周辺の放射線の測定モニタリングを増やす考えはあるか。

 現時点ではですね、一つにはすでに、万が一の場合のヨウ素の手配、あるいは、医療関係に対する準備等についての指示をこの間、一方で、現場そのもののリスク管理と並行して準備してきているところでございますが。こうした態勢をさらに実際に強化しなければならないのかどうかというのは、さらに、常に注視してまいりたいと思っているところです。

 また、さらに、たくさんの皆さんの移動、避難と合わせてやらなければならないものですから。関係の周辺自治体等のご協力をいただいたり、全体としての避難が整然と行われるような態勢がしっかり確保されることが、今申し上げたようなチェックのためにも前提になりますので。

 そうした点については、自衛隊、警察等のご協力をさらにお願いしてまいりたいと思っています。

――現場で作業に当たっている東電社員の健康状態は。

 これは大変、リスクの高い中で作業をしていただいていることは間違いないと思っておりますので。

 少なくとも、現場で作業していらっしゃるみなさんには大変、ご苦労をおかけしていると思っておりますが。それぞれ専門家で、防護のための防護服をはじめとする様々な装備等は、従来から準備されている中で作業しておられる。

 健康に対する大きな害がないように安全性を確保しつつ、しかしながら、重大な事故に、住民のみなさんに大きな被害を与えるような事態に悪化をしないように、最善を尽くしながら進めているということでございます。

――9人の被曝された方の性別、子どもがいるかどうか。

 詳細は保安院の方でお尋ねいただきたいと思います。

――被曝された方が、どの位置で被曝したのか。スタッフの健康状況については。

 3キロ圏内からの避難のプロセスにおいては当然避難するには屋外等に出て、バスに乗り込んだりということがあります。そうしたプロセスの中で被曝というか汚染をし、それが外部的な被曝につながっている可能性。あるいは、そうやって衣類等が汚染をしたものが、移動の手段は、同じ移動の手段を普通の方使っていらっしゃいますので。

 そこで触れて汚染をしたという可能性等がございますが。こうしたことの確認も含めて、できるだけ、可能性のある人についての汚染の有無について把握の努力をしているということでございます。

 それから、東電をはじめとする発電所側の状況については、具体的に大きな健康被害というようなことについては、もちろん、一定のギリギリのところでやっていただいておりますので。安全基準のギリギリのところまでの、炉の近くまで近づいていただいておりますので。

 この間、やってきていただいているからこそ、この状態にリスクを抑えられているわけでありますので、そうした多量の炉の近くまで行ってらっしゃる方の被曝量の把握と、そうした方に対する健康チェックは現場でしっかりやっていただくようにと指示は出しています。

 【各国の救援隊】

――各国の救援隊の把握、在日米軍の活動状況は。

 各国からの受け入れは、外務省と実際に受け入れをする自治体、警察、消防等との間で連携を取っていただいて、当然、松本大臣の下、防災担当がその間、コーディネートして、ご到着された方ができるだけスムーズに現場に行けるように調整していただいていると聞いています。

 いつの時点でどこの国から何人くるかというのは、外務省と防災担当にお尋ねいただければと思っております。

 米軍とはすでに昨日の段階で、防衛省がお骨折りをいただいて、とくに海上からの捜索に関連する、海上上空からの捜索に関して力を発揮していただくという段取りが進んでいると聞いています。

――現時点でも連絡取れない市町村は。

 連絡がとれないというのもいろんなレベルがあるんですけど。昨日の段階で、役場の機能を、これは一義的には市町村が機能を十分に発揮出来ない場合には、都道府県が対応すると、そして、それを国がバックアップするというシステムですが。

 県庁のほうも大変な状況の中で仕事をしていただいておりますので。総務大臣と、被害状況を把握している防衛、警察等との間で連携して、そうしたところについて、国から直接的に、法律の問題ですが、直接的にと申し上げますが、支援する態勢は昨日の時点で整備をしております。

 あとは現地に入れる入れないとか、そういうことの状況の中で、連絡がというか、役場の機能が十分に果たせていないところの対応をしなければいかんと。

 【東電への要望】

――被曝や経緯をみていると、事業者の対応、見通しの甘さがあったという指摘があるが、受け止めと、今後、事業者に求めたいことは。

 まずこれは、原子力安全・保安院や原子力安全委員会、そしてもちろん、私たちどももですね、適宜適切に判断、指示を出していく。そして、住民のみなさん中心に、国民のみなさんの安全に関する位置から考えてもですね、スピーディーにかつ正確に情報を提供していただくことが、こうした対応の大前提だと思っております。

 これはこの間、原子力発電所の問題が発生してから1日半ぐらいになるでしょうか。この間、繰り返し、保安院、あるいは経産大臣、さらには総理も含めてですね、東京電力に対しては適宜適切にスピーディーに、かつ正確な情報を提供し、なおかつ、公表するようにということは、繰り返し求めています。

 昨夜午前2時過ぎには、私から直接、清水社長に対して、その点について強く指示を致したところであります。

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