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給水能力不全、弁開き圧力逃がす 福島第一原発3号機

2011年3月13日12時8分

 経済産業省原子力安全・保安院は13日朝、東京電力福島第一原発の3号機で同日午前5時10分、原子炉を冷やす給水のしくみがすべて止まった、と東電から通報を受けたと発表した。原子炉の格納容器内の圧力が上がって損傷するのを防ぐため、午前9時20分、微量の放射性物質を含んだ蒸気を大気中に放出する弁を開放したという。

 東電によると、現在、高さ120メートルの排気塔を通じ、微量の放射性物質を含んだ蒸気を大気中に出しているとみられる。蒸気を出して格納容器の圧力を下げて安全性を確保する間に、原子炉を冷やすしくみの復旧を急ぐという。

 水位が低下して燃料が水面に露出し、炉心溶融が起きた可能性がある。枝野氏は「炉心溶融が起きていることを前提に対処している」と述べた。

 福島第一では1号機でも格納容器内の圧力が高まったため、12日午後から蒸気を外部に放出している。

 福島第一原発では、11日の地震で外部からの送電や非常用発電機が止まり、緊急炉心冷却装置が動かせない状態が続いた。3号機では別の装置を使い、原子炉内に残った余熱を冷却水で冷やしていたが、給水の仕組みが止まった。装置のバッテリーが切れたとみられるという。

 現在、電源復旧作業を進めるのと同時に、タンク消防車などを使って外部から原子炉に注水して冷やすことを検討しているという。

 原子炉内で冷却水が蒸発し、蒸気が発生し続けると、圧力で原子炉の格納容器を最終的に壊してしまう可能性もある。格納容器が壊れると、大量の放射性物質がもれるおそれがあるため、予防的に弁を開放し、格納容器から蒸気を外部に逃がすという。

 3号機では、通常のウラン燃料とは違い、ウランとプルトニウムを混ぜた「MOX燃料」を使ったプルサーマル発電が昨年9月に始まったばかりだった。

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