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計画停電に被災地 「被災状況の考慮不足」と東電陳謝

2011年3月14日23時7分

 東京電力は14日午後、東日本大震災で発電所の停止が相次いだことから、初の「計画停電」(輪番停電)を関東地方など一部地域で実施した。電力需要が想定したほど伸びなかったことから、実施は2変電所の送電エリアに限ったが、そのうちの一つを千葉県東部太平洋岸の旭市など震災で被害を受けた地域とした。東電は「被災状況を考慮しなかった」と認め、記者会見で陳謝した。

 15日以降も、計画停電を東京電力の供給エリアを五つのグループに分けて午前6時20分から午後10時にかけて行う。茨城、栃木、千葉の各県で、大震災による長時間停電があった地域は停電を実施しない方針。各グループは最大で3時間の停電となる。東電は15日は、使用量が低かった14日の反動もあるとみて午前6時20分からの「第3グループ」から、停電実施の可能性が高いとみている。午前5時半までに、実施するかどうかを判断する。

 東電によると、14日に計画停電を実施したのは、茨城県南東部の鹿島変電所と、静岡県北部の岳南変電所の送電エリア。前日に示した「第5グループ」のなかに属する変電所で、東電によると、あらかじめ決めていた送電を止める順位の1位と2位だったという。

 鹿島変電所から電気が送られる茨城・千葉県のエリアでは14日午後5時5分から6時29分まで、岳南変電所からの静岡・山梨県のエリアでは午後5時12分から6時22分まで停電となった。

 東電は13日の段階で、午前6時20分から午後10時の間に、5グループを順番に停電地域とすると発表。第1、第2グループは1日に2度停電があるとしていた。

 しかし、JR各線や私鉄が大幅に運行本数を減らす間引き運転や区間運休を実施。関東地方の気温も比較的高く、暖房需要が少なく済んだ。このため、午前10時時点の需要は3800万キロワットの想定に対し2900万キロワットに収まるなど、13日夜段階の想定をほぼ終日下回って推移した。限られた地域、限られた時間での停電となった。

 ただし、鉄道各社の間引き、区間運休の継続については、生活や企業の経済活動を制限するなどの問題がある。計画停電は4月末まで続ける見通しだが、継続に批判が出てくることも予想される。

 また、気温が下がれば暖房需要が増えるので、15日以降は、停電する地域・時間とも増える可能性がある。

 計画停電は東日本大震災で福島第一、第二原発が停止するなど発電設備に影響が出たため実施が避けられなくなった。

 東電によると、14日の供給力は、非常時に使う揚水発電所分の200万キロワットを含め、3300万キロワットだった。これに対し、当日の予想需要は午後6〜7時のピーク時で3400万キロワットだった。

 東電は継続して不要な照明や電気機器の使用を控えるように求めている。対象地域の大口の事業者などに向けて、自家発電装置がある場合に、その利用を呼びかけている。

 電力はガスや水と違い、タンクなどに大規模にたくわえることができない。このため、需要分だけ常に供給する態勢をとる必要がある。需要が供給を上回ると、安定した電力を送れず、送電が不安定になることがある。

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