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枝野官房長官の会見全文〈15日午後4時20分〉

2011年3月15日18時10分

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 枝野幸男官房長官が15日午後4時20分過ぎから首相官邸で開いた記者会見の内容は次の通り。

 【質疑】

 【政府・民主党連絡会議】

 ――政府・民主党の会議があったが協議内容などは。

 私自身は別の業務に携わっておりましたので、副長官に出席をして頂きました。詳細で公表すべきことがあれば、党のほうから公表頂けるかと思うが、しっかりと連携してやって、それからいくつか具体的に提案というか、留意点とかいったことをご指摘頂いたと報告を受けている。

 ――与野党の幹事長会談で、岡田幹事長が子ども手当や高速道路無料化の予算を災害復興に振り向ける検討をしていると発言したが、その話は出たのか。災害復興にあたり、予算の大幅な組み替えは必要だと思うか。

 現時点では、内閣の立場としては、ひとつにはとにかく災害対応という観点で全力をあげている状況でなので、もちろんそれには財源が必要であるということは十分承知しているが、まずは具体的に災害対策の執行をしていくことに全力をあげている。それから、現にいま国会に提出されている法案、予算案については、内閣の立場からは原案でご理解をいただきたいと申しあげるべきだと思っており、まずは政党間で協議を、必要があれば頂くという立場だ。

 【福島第一原発】

 ――福島第一原発2号機など危険な状況が続いているのか。

 2号機ですね。

 ――全体で。

 全体ですね。1号機、3号機は現時点では安定的に給水がなされているという報告だ。2号機についても給水がなされている状況で、これが安定的という見方をしていいのかどうか、ということについては、私はもうちょっと経緯を見るべきではないかと思っている。

 それから、よく出てくる正門付近の放射線の量だが、今日の確か、私が午前中申しあげたのか、8時31分の8217マイクロシーベルトと大きな数字が出たということで、報道でも取り上げられているが、この正門付近の放射線のモニタリングの数字は、9時の時点で1万1930マイクロシーベルトという非常に高い数値を示した。しかし、その後、12時半には1362、これが直近なのか15時30分には596.4と、もちろん平常値より高い数字だが、人体に影響を与えない程度の水準に下がってきて、そして下がっている傾向にあるという報告を受けている。

 なお、この1万1000という数字は、普通に生活をしていて、1年間に受ける放射線の量と大体これが匹敵する。これを当該地点にもし1時間いれば、その量なるということで、瞬間的な数字ではあるので、もちろん緊張感をもって受け止めなければならない数字であるというふうに思うが、一瞬の一時的な数字であった、そして低下をしてきているということで、この点については若干安堵(あんど)をしている。

 それから、4号機についてはすでに報告がされているかと思うが、火災は外形上鎮火をしたものと見えるということの報告を受けており、この鎮火が外形上なので、その内部等、状況をしっかりと精査、確認して、対応していかなければならないということで、この調査というか、検討というか、されているという報告を受けている。

 それから、前回の会見で大変高い数字が出て、ミリシーベルトの数字が出まして、これが大変強い緊張感を持って、この事態に対応しなければ、対応していかなければならないということの一つのベースになったものだが、これについてはその後の分析によって、可能性としては昨日の建屋の崩壊によって生じたがれきの原因ではないかという見方も出てきている。

 いずれにしても断定はできないものだが、こうした数字が恒常的に出てくる状況だと大変大きな数字なので、危険な状態だと思っているが、正門付近の数字が先ほどのように、一時高い数値を示したが、500台まで下がってきているということなので、この状況をしっかりと注視しなければならないが、4号機から大変高い濃度の放射性物質が継続的に出ている状況ではない可能性があると、そういった観点で検討、分析をして頂くと。そういう状況だ。

 ――3号機が400ミリシーベルト、4号機が100ミリシーベルトという値があったが、正門が低いことによって継続的に放射能漏れは起きていないという、いまの現状はそういう認識か。

 最終的には専門家の皆さんを含めて断定しなければならないと思うので、私の今の立場ではどこかで専門的に断定をされたという報告までは受けていないので、継続的に出ているものではない可能性がかなり出てきていると。しかし、断定はまだするべきではないので、しっかりと検証していると、こういう状態だと認識している。

 ――3号機、4号機の地点での新たなモニタリングポストの数字はあるのか。

 ここはまさに、先ほど紹介した推論によれば、非常に高い濃度のがれきがある可能性があるということなので、この点については注意深く、作業員の皆さんについてもして頂かなければならないので、現時点ではこの近辺についての新たな数字はまだ入ってきていない。

 ――4号機の使用済み核燃料棒の現状、どういう状態なのか。

 プールには入っているんだと思うが、それがどの程度、水が減っているのかということについては、必ずしもデータは入ってきていない。温度がまさに一番安定している状態よりは高くなっているということについての報告はある。

 ――1から3号機については、燃料棒が露出した状態がまだ続いているのか。

 これも断定できるものではない。しかも特に今日は、ほかの要因による放射線測定値の増減、変化があったので、断定できるものではないと思っているが、注水が安定的になされていると、それから原子炉の圧の状況から、特に大きく、ここで放射性物質が外に出るのが増えているということの可能性は、もちろん慎重に検討しなければならないが、低いと受けとめている。

 ――福島第一原発で他の原子炉に問題は起きていないのか。首相がメッセージで20キロ〜30キロの屋内退避を言ったのは法律に基づく勧告か。

 まず第一原発については5号炉と6号機があるが、いずれも停止中で、そこにはもちろん使用済みのもの含めて放射性物質があるが、いまのところ温度が若干上昇している。これについては留意して見ていかなければならないと報告を受けている。

 ――5号機、6号機で予防的措置をとる考えは。

 検討していただいていると聞いている。

 ――首相のメッセージは。

 これは法律に基づく指示。

 ――東電の情報の出し方に問題があるとの指摘がある。首相が行って以降、東電の対応で改善点はあったのか。

 努力はいただいていると思うが、しっかりと対応をしていただかなければいけない。まさに大変大きな国民の皆さんに影響を与える問題なので、これは常に留意してまいりたいと思っている。

 ――20キロ〜30キロの屋内退避。どれくらい続くのかのめどは。

 まさにいろいろな数値や原子炉の状況等を踏まえて検討していかなければいけないので、現時点で断定的なことを申し上げるべきではないだろうと思う。

 ――2号機は冷却できているのか。2号機内の圧力容器内の燃料棒の状況は。

 まさにこれは専門家の皆さんが現時点で測定できている数値等に基づいて評価いただくべき事項だが、圧力と水流がしっかり流れているという点から冷却の役割は果たせているのではないかというのが一般的な見方だと報告受けている。

 ――サプレッションプール(圧力抑制室)の損傷はネガティブな影響は与えていないということか。

 そのことが直接どの程度いろいろな意味で影響を与えているのか。それから、これから与える可能性があるのかというのは、慎重に専門家の皆さんにも分析していただかなければいけない。我々も注意深く見守らなければいけないと思っている。

 ――3号機付近で400ミリシーベルト。モニタリングの主体はどこか。

 東京電力だと報告を受けている。

 ――政府として身体に影響がある数値とは。

 これは当然、もちろん専門家の皆さんが専門的に分析をされるが、我々も評価のご報告に基づいて様々な判断をするにあたって、当然数値は持っているが、これこそ、どのくらいの時間を浴びてどういう影響などというところが全部前提になる。高い数字でも一瞬の場合、低い数字でも長時間の場合ということで、まったく影響が違ってくるという種類のものだと聞いているので、軽々な表現をして無用な不安を与えたり、逆に変に安心をしていただいたりということがあってはいけない。

 皆さん、冷静に対応していただく局面だと思っているので、こういったご説明にとどめさせていただきたい。内閣としては専門家の皆さんと測定されている数値に基づいて、専門家の皆さんのつくっていただいている基準に基づいて、例えば退避等をお願いする等の判断をしている。

 ――自治体によっては数値を発表している。住民は不安になる時もある。

 その点についてのご要望は当然、当事者の皆さんにとってはある意味当然の思いだと思っているので、どういう説明の仕方をしたら誤解なく趣旨が伝わるのかということは本当に重要なことだと思うので、それ可能かどうか含めて、専門家の皆さん含めて検討してまいりたい。

 ――5号機、6号機の温度上昇の理由は。

 こちらの使っているプールの水についての、正確な表現は専門家の皆さんにしていただいた方がいいと思うが、これの冷却し続けるための能力が津波の影響でうまくいっていないので、じわじわと上昇していくことは想定されていること。これをどうやってしっかりと抑えていくのかということは必要になっていくと思っている。

 ――2号機のサプレッションプールだけではなく、格納容器の損傷の可能性もあるのか。

 具体的にこの部分の可能性が高いということでプールの話を専門家の皆さんからのお話に基づいてご報告させていただいた。しかし全体としては圧力の状態でしっかりと冷却ができているのか。もう一つは、一定程度の人体に影響を与えない程度の放射性物質の外へ出ていくという状況にとどまっているのかという観点が重要であって、炉の内部だから具体的に直接検証することはできないので、そうした状況の中で、その部分の損傷の可能性が高いというご報告の中で、全体としての外に出ている放射線の量のモニタリング、水流や圧力等のチェックによって、現状ではまだ必ずしも安定的と言えるかどうかは別として、冷却の機能は一定の役割を果たしているという分析をしている。

 ――その部分とは。

 サプレッションプールの部分。

 【市場動向】

 ――マーケットの動向について政府としてどうご覧になっていて、政府としてどう対応しようと思っているのか。

 地震、津波によってわが国は大きな打撃を受けているが、わが国の経済力、それを支える技術力、そうしたものの基盤はこのことによって全く揺らいでいない。日本国民の総力を結集して国難というべき状況を乗り切っていけると思っている。そうしたなかにおいて、しっかりとわが国の有り様はさまざまな皆さんに一定のご評価と、ご理解はいただけるのではないか。もちろんそうした中で日々の株価の動向についてはしっかりと動揺することなく、冷静に注視をしていきたいと思っている。

 【統一地方選】

 ――統一地方選の延期で与野党で一律延期はまとまらなかった。政府としてその地域をどれくらい遅らせるか。

 この件については、もちろん実際の執行について行政の側でやっていくので注視をしているし、それに対する知見、認識はいろんなご判断をいただく前提になるが、まさに選挙のことは行政ではなくて、国会において与野党間でご協議いただくことだと思っている。

 【福島第一原発その2】

 ――高濃度放射能漏れのことで。継続的に出ていない可能性があると言われた。最悪の事態想定して対応するのが大事。政府の対応は。

 私も注意深く可能性ということで申し上げたつもりだ。一番、そうした数値が出ていることについて、国民の皆さんの生命身体等に影響を与える原因を想定した中で、可能性を消していけるのかどうか。専門家のご判断、分析は分析として、政治の役割としてはそうした責任を果たしていかなければいけないということで、この間もやってきたつもり。今後もそうしていかなければいけないと思っている。

 ――長官が繰り返し会見で、健康被害が生じないように止めたいと。結果的にそうはなっていない状況については。

 大変大きな被害の中で、あらゆる可能性があるという状況の中で、健康被害を与えない範囲内でなんとかダメージを食い止めるべく、全力を挙げてきた。しかし、今回、非常に高い数値がでているという状況を招来をしているということは、大変残念に思っておりますし。一層の努力でこれをさらに悪化させることなく、なんとか改善方向に持っていくべくさらに努力をしていきたいと思っている。

 ――4号機の火災の原因について改めてわかったことがあるのか。5、6号機が現在たどっている過程と、4号機が火災に至った過程の類似点は。

 専門家の皆さん含めた分析で、原因を一種断定した、この可能性であろうということまで行っているということは報告をいただいていないが。これは午前の段階でも、水素爆発の可能性が高いというところまで報告した段階は変わっていない。第5、第6については、そうした状況を招来しないように、どういう対応が出来るのかということについて努力をしているところだ。

 ――これまでの避難区域の設定は、いまの作業がうまく行われて、現状の数値を持って設定されている。悪化したことに備えて区域を設定し直すことは。

 現状で専門家の皆さん、原子力安全委員会の皆さんのご評価等をもとにして、検討、検証している状況のなかでは、現時点の状況が前提であるなら、こうした対応の中で国民の健康に与える影響というのを抑えることができるというふうに分析している。もちろんこの間、何度かそういったことはあったが、新たな事象が生じた場合にはそれに対応する新たな措置ということは、可能性としては否定しない。

 ――臨界が起きたとか、爆発が起きた場合に、いまの区域の設定の仕方で健康に影響が出ないか。

 現時点の状況の中で、なにか起きる可能性のある範囲のことを想定して、現在の退避のエリアを設定している。こういうふうにご理解下さい。

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