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原発冷却へ警視庁が特殊放水車 福島第一に使用検討

2011年3月17日1時7分

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写真:警視庁第1機動隊の高圧放水車拡大警視庁第1機動隊の高圧放水車

 東日本大震災で被害が出た東京電力福島第一原発(福島県大熊町、双葉町)の4号機について、警察庁は16日夜、警視庁機動隊の放水車を使って地上から水をかけ、冷却を目指す計画を明らかにした。放水車両はすでに東京を出発して近距離で待機しているといい、健康被害を受けずに作業できることを条件に、17日朝にも放水にかかる方針だ。

 警察幹部によると、使用が検討されているのは、警視庁が全国の警察で1台だけ保有する「高圧放水車」とみられる。通常の放水車は警視庁の各機動隊に数台ずつ配備されるが、高圧放水車は第1機動隊(千代田区)だけが持つ。タンクに入る水の容量は4千リットル。消防車両を大きくしのぐ12気圧の水圧で、100メートル近い距離を飛ばす能力があるという。

 今回は4号機の上部に放水することが検討されており、警視庁の機動隊員ら十数人が、自衛隊の防護服を借りて作業に当たる。放射線量を測定しながら慎重に進める考えで、危険な状況があれば取りやめる可能性もある。

 放水車はもともと、暴徒化したデモ隊や過激派などの鎮圧、規制のために配備されている。過去には1960〜70年代の安保闘争などで過激派に対して使用された。85年の成田空港反対闘争で多数が逮捕された現場や、86年に山谷争議団のメンバーが逮捕された現場に出動。95年に山梨県内のオウム真理教関係先を捜索した際には、銃密造工場の疑いがある施設に横付けされたこともある。

 政府関係者によると、原発の被害拡大を防止する決め手が見つからない中、原発を所管する経済産業省が警察庁に「治安当局で手を尽くすすべはないか」と要請。警察がもっている現状の装備の中で、できうる作戦として浮上したという。

 ただし、本来が災害現場への派遣を想定したものではない警察の放水車両は、放水角度が大きく上がる仕組みにはなっていないという。原発のように高い建物に放水するには、角度をつけるため相当程度離れた所から放水しなければならない可能性が高いという。警察内部には「距離が離れると水勢は弱まり、霧状になって効果が上がらない可能性もある」という見方もある。

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