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「予防的な避難指示を」「専門家活用を」野党が次々提案

2011年3月17日19時52分

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 緊迫度を増す東京電力福島第一原発の事故を目の当たりにして、野党からは避難地域の拡大など、大胆な政治決断を促す提言が相次いでいる。菅政権の対応が後手に回っているとの不満が背景にある。

 17日午前、新党改革の荒井広幸幹事長は福島第一原発から半径30キロ圏内の地元・福島県田村市から戻るや否や、首相官邸の芝博一首相補佐官に訴えた。「20〜30キロ圏内の自治体が冷静なうちに、予防的に思い切った避難指示をする政治判断をして欲しい。今のままではコミュニティーに亀裂が入り、復興にも影響が出てしまう」

 15日には共産党の志位和夫委員長が官邸を訪ね、藤井裕久官房副長官に「東京電力や経済産業省の一機関である原子力安全・保安院に対応を任せるのでなく、独立した原子力安全委員会の専門家を活用するべきだ」と申し入れた。

 菅政権は現在、同原発から半径20キロ圏内の住民に避難を、20〜30キロ圏内の住民に屋内退避を指示している。米国が半径80キロ圏内の自国民に避難勧告をした後の17日午前の段階でも「国民の健康に被害を与えることがない指示をしている」(枝野幸男官房長官)との見解を続けている。

 16日に始まった「各党・政府震災対策合同会議」では自民、みんな、共産、社民、新党改革の5党から避難範囲の拡大を求める声が相次いだ。

 さらに事態が悪化した場合に備え、子どもや高齢者、患者、障害者などの社会的弱者の大規模移動の手段を早急に確保するよう求めている党も多い。被曝(ひばく)の危険性から民間業者が敬遠し始めていることもあり、ガソリンの輸送なども含め、自衛隊の活用を求める意見がある。

 また、被曝による甲状腺がんを防ぐ効果があるヨウ素剤を原発周辺を中心にあらかじめ配布することも、共産、社民両党が強く求めている。

 野党各党が不安視するのは、未曽有の原発事故が起きているにもかかわらず「安全だ」「問題ない」と繰り返す菅政権の危機感の薄さだ。社民党幹部は「政府はすぐパニックになると言って対応を小出しにするが、いざ最悪の事態になったときには輸送手段もなくなり、手だてを打てなくなる」といらだちを隠さない。

 緊急性を要する案件にもかかわらず、政府・与党からの回答がなかなかこないことへの不満も強い。16日の会議では、公明党の出席者が「言い放しにならないように、きちんと反応して欲しい」とくぎを刺した。

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