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原発冷却作戦、東京消防庁の精鋭も参加 未明に放水実施

2011年3月19日1時5分

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写真:福島第一原発に派遣された屈折放水塔車=東京消防庁提供拡大福島第一原発に派遣された屈折放水塔車=東京消防庁提供

写真:福島第一原発に派遣された大型化学車=東京消防庁提供拡大福島第一原発に派遣された大型化学車=東京消防庁提供

写真:福島第一原発に派遣された東京消防庁の特殊災害対策車=同庁提供拡大福島第一原発に派遣された東京消防庁の特殊災害対策車=同庁提供

図:福島第一原発への放水作戦拡大福島第一原発への放水作戦

 東日本大震災で損傷した東京電力福島第一原子力発電所の3号機への放水・冷却作戦は18日、自衛隊に加えて東京消防庁の専門部隊も参加した。同部隊は翌19日未明、約30分間放水。同日正午から再開する予定だ。一方、大阪市消防局も現地への出動を決め、政府は現地に調整本部を立ち上げて作業を本格化させる構えだ。

 東京消防庁の参加は、菅直人首相が17日、東京都の石原慎太郎知事に要請して実現した。災害救助のスペシャリストである消防救助機動部隊(ハイパーレスキュー)を中心とする139人と作業車両30台を派遣。放射線量を測定できる特殊災害対策車や大型化学車、40メートル級のはしご車なども含まれる。

 18日、第一原発での放水作業が始まったのは午後1時55分。午前中は東電が電源復旧作業を進めたため、午後の開始となった。

 対象は水素爆発を起こして損傷がひどく、大量の放射線漏れが心配される3号機。まず、陸海空3自衛隊の消防車6台が骨組みだけとなった建屋内に向けて次々と放水した。使用済み核燃料が入ったプールに水を注ぎ、冷却するのが目的だ。続いて、東電関連会社の社員が操作する米軍の消防車1台も放水。17日は自衛隊の5台で計30トンの放水だったが、18日は6台が40トン、米軍の消防車両2トンの計42トンを放った。

 18日に現地入りした東京消防庁も、車両5台と隊員13人が「スーパーポンパー」と呼ばれる送水車で海水をくみ上げ、ホースで水を送り、最大で22メートルの高さから毎分3.8トンの放水が可能な屈折放水塔車で3号機に放水する作戦の準備にかかった。

 だが、現場は被災してがれきが多く、ホースの設営作業などが難航。現地で長く作業をすると放射線量が上限を超えてしまうため、夜になって隊員を交代したうえで、改めて作業を続け、19日午前0時半、3号機に向けて放水を開始した。

 ハイパーレスキューは1995年の阪神大震災を受け、翌96年12月に設けられた精鋭部隊。だが、被曝(ひばく)の危険が伴う現場への派遣にはなれていない。派遣隊の総隊長を務める佐藤康雄・警防部長は18日、「隊員の安全管理を図りつつ、できるだけ任務を全うしたい」とコメントした。

 18日夜には、片山善博総務相が平松邦夫・大阪市長に援助隊の派遣を要請。同市消防局の特殊車両部隊が出動する見通しとなった。菅内閣は同日、拡大した作業部隊の連携をはかるため、「現地調整所」を第一原発から約35キロ南の常磐道・四倉パーキングエリアに設置すると決めた。全体の指揮は自衛隊が担う。作業の長期化も視野に入れ、100人規模の宿泊施設の確保も検討している。

 防衛省は19日朝、陸上自衛隊のCH47ヘリコプターを飛ばし、特殊な機材で原発の施設内部の温度を計測する方針だ。

 一方、原発の冷却装置を動かすための電源の復旧作業は19日午前には1、2号機への送電線の引き込みが終わる見通しで、3、4号機も同日中の接続を目指す。

    ◇

 経済産業省原子力安全・保安院は18日、1〜3号機が国際原子力事象評価尺度で「レベル5」に相当するとの暫定評価を発表した。米スリーマイル島事故と並ぶ評価。炉心に重大な損傷があり、原発外に放射性物質が放出されていることを踏まえた。4号機は「レベル3」に相当とした。

 東電の清水正孝社長はレベル5について「自然の脅威に伴うものとはいえ、痛恨の極み。事態の収束に全力を挙げたい」との談話を発表した。

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