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枝野官房長官の会見全文〈20日午後4時半〉

2011年3月20日21時2分

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 枝野幸男官房長官の20日午後4時半の記者会見の内容はつぎのとおり。

 【冒頭発言】

 私から何点かご報告申し上げる。まず人事案件だが、今般の震災などに対する今後の対応及び被災者支援などについて、総理に対して情報提供や助言などを行っていただくため、本日付で北陸先端科学技術大学院大学理事・副学長の日比野靖さん、防衛大学校安全保障・危機管理教育センター長の山口昇さん、両名を内閣官房参与に任命することとし、先ほど総理より辞令を交付した。日比野さんは情報通信や情報処理などの分野で優れた見識を有し、科学技術行政全般に関して、山口さんは自衛隊などにおける勤務を通じて危機管理などの分野において優れた見識を有しておられることから、現在の状況に対する対応を総理に対してそれぞれ助言を行っていただくこととする。

 原子力発電所の状況については、東京電力などからそれぞれ適宜、具体的情報、数値などはご報告をさせていただいているかと思う。現在、3号機、さらには4号機に対して注水を行って、プールの温度を冷却していく。そして、電源を復旧させていくという両面について、現場において大変なご苦労をいただきながら全力をあげて取り組んでいただいているところ。

 なお、3号機について本日、圧力抑制室の圧力の数値が上昇していることから万全を期すため、圧力を降下させる措置を行う検討、準備を進めてきたが、現時点では直ちに放出を必要とする状況ではないため、この数値のモニタリングを注視しながら、必要な場合に備えた準備を進めていただいている。

 それから、食品中の放射性物質の検査でございますが、本日関係各機関で行って頂いているモニタリングについては、本日中に厚生労働省からまとめてご報告いただくことといたしているが、現時点で官邸の方にも届いている情報として、茨城県内で行われた検査においてホウレンソウ1件から暫定規制値を超える数値が検出された。また、福島県において4カ所の原乳から暫定規制値を超える数値が検出をされた。これらの検体については、食品衛生法に基づく必要な措置を講ずるよう、厚生労働省から関係自治体に対し、依頼がなされている。

 なお、国としては昨日も申し上げたが、福島第一原発事故との関連を想定しつつ、引き続き調査を行って、広範な調査結果の分析、評価に基づいて、一定地域における摂取制限や出荷規制などの対応が必要か否か、明日中には結論を出していきたいと考えている。

 なお、昨日も申し上げたが、今回検出された放射性物質濃度のホウレンソウを摂取し続けたからといって、ただちに健康に影響を及ぼすものとは考えられないということでございます。また、福島県内の原乳、今回暫定規制値を超える数値が検出された地域、あるいはその周辺部の原乳の流通への出荷などは行われていないとの報告も受けている。

 それから、被災者生活支援特別対策本部の事務局が立ち上がり、動き出している。現在、まさに多種多様な案件をこちらで対応を進めている。特に、県外などへの広域的かつ集団で避難をしていただく県については、受け入れ自治体の皆さんの負担を小さくし、なおかつ移動についてサポートするための具体的な調整作業を進めているところでございます。私の方からは以上。

 【内閣官房参与人事】

 ――本当に必要な人事か。日比野さんは総理の長年の友人。無償でもいいのでは。総理の独断なのかどうか。

 むしろ、ご承知だと思うが、こうした皆さんには一定の時間給的なものが支払われる仕組みになっているが、いずれもそうした観点で参与をお願いしたというよりも、様々なご助言をいただき、そうしたことについて行政関係各所から当然のことながら、公文書的なものについての情報をしっかりとそういった皆さんに入れていただく。そういうことにあたっては、内閣官房参与という公的な立場の有無が、公務なので、あった方が便利であるというケースがあるということで、参与という公的立場をもっていただいたと理解している。

 【金融機関への公的支援】

 ――政府が被災地の金融機関に公的資金を入れて支援するとの方針を固めたと。事実関係は。

 具体的な段取りなどについては関係省庁で整理をして、必要があれば発表させていただくことになろうかと思うが、当然のことながら、被災地域の金融機関がしっかりと被災者の皆さんの生活を支える一つの大きなインフラとしてしっかり機能していただくことは政府として重要なことだと考えているので、関係機関においてそれをしっかり確保するための方策は指示している。

 【食品から放射性物質検出】

 ――原発による風評被害。今日の各党・政府震災対策合同会議の実務者会議で、長官の昨日の発表では、福島、茨城全体がだめなような風評被害を招くとの懸念が出た。

 まずぜひとも多くの国民の皆さんにご理解いただきたいのは、いま測定されている、測定をされている原乳にしても、ホウレンソウにしても暫定基準値を上回っているという数字は、例えば1回、2回、あるいは数日間、こうしたものが食用に供されたとしてもすぐに影響が出ないだけではなくて、将来にわたって影響が出る恐れのないものとして国際的にも位置づけられている数字を大きく下回っている数字。そうした意味ではぜひ、まずは国民の皆さん、ご心配なく対応をしていただきたいと思っている。

 そのうえで、例えば、都道府県のなかの地域、地名なども詳細に厚労省からの発表においては、具体的に報告させていただいているし、また、様々な数値を集約したなかで、実際に規制をかけるかどうかという判断を明日までにしたいと思っているが、そうした折にはどういう単位で規制をしていくのかについては、しっかりとモニタリングの結果に基づいて進めていきたいと思っている。

 【原発事故対応】

 ――福島第一原発の3号機について。昨日まで放水により一定の前進をしたとの認識を示した。今日は格納容器の圧力が上がっている。3号機の状況についての評価は。

 もちろん個々の現象については専門家の皆さんの専門的なご説明を東電や(原子力安全・)保安院などにおたずねをいただきたいが、昨日も含めて全体としてこれ以上の悪化をくい止めるべくぎりぎりの努力が一定の効果を上げている。ただ、まさにこの間もそうだったが、予断を許す状況ではないということで、これで一気に事態が一直線に改善をしていくというような楽観的な想定のもとには立っていない。現状を維持して、これをよりよい方向に改善をしていくプロセスのなかには様々な、うまくいったとしても紆余曲折(うよきょくせつ)があると。常に緊張感をもってしっかりと対応していくことが求められている。そういう意識を全体としては持っている。

 昨日の時点で放水などが一定の成果を上げているという状況と、今日の私のところに報告が上がっている状況とでは大きく変わってはいない。あえて言えば、若干電力の外部から取り込む作業はこの間も進めてきているので、悪くなる兆候についてはしっかりと早めに把握して、手を打っていく。そして、全体を改善させていく努力をこの間進めている。悪化を防ぐための放水などについては適切に繰り返していくという状況がもうしばらくの間は続くと思っている。

 【水道水から放射性物質検出】

 ――昨日、首都圏を中心に微量の放射性物質が水道水から検出された。栃木では77ベクレルで、今日は16ベクレルと下がっているが、水道水から検出される放射性物質の影響は。

 これも非常に保守的なレベルの数値での暫定基準に基づいて対応していくという方向性は明確になってきている。こういった状況だからモニタリングも回数などもできるだけ多くして、万が一そうした数字が著しい状況を示して、対応が必要な場合には、それが取れるべく調査、モニタリングの態勢はつくっているし、それについてしっかりと厚労省で把握して必要があれば対応できるような措置は指示している。現時点ではそうした特別な措置をとる必要があるというような情報は私のところには入ってきていないが、今後しっかりと注視してまいりたいと思っている。

 【降雨の影響】

 ――今夜は雨が降る。雨による放射性物質の影響は。

 雨が降ると空中に、大気にあるものが雨と一緒に地面に落ちてくることはある。しかしながら、現在大気中の放射線量をしっかりとモニタリングしている状況では、退避地域のなかであるとか、原発の敷地の周辺であるとかという所は別として、そうしたことがあって一時的にはその結果、モニタリングの数字は上がる可能性はあるが、健康に影響を与えるようなことは想定できないと専門家の皆さんがおっしゃっている。

 ただ、水にぬれて体に付着をしている状況は望ましいことではないので、もし気になるようであれば、ビニール製のカッパなどをしっかりと着て、外出をする場合には、できるだけ水滴に体が触れないようにするというご配慮をされた方がベターではあるが、そうしたことがなくても、いまの大気中の濃度のモニタリングの結果からは、雨で若干濃度が高まったり、水滴を通じて若干体に触れることがあったりしても健康に大きな影響を及ぼすことはないと。しっかりと帰宅の時に手など外に出ている部分を洗っていただくなどということは念のための措置として、それはされた方がいいと聞いている。

 【食品から放射性物質検出その2】

 ――食品の調査について。長官から非常に保守的な基準という見解があったが、国際機関の基準と比べるが、緩い部分もある。どういう見解を持っているか。食品衛生法に基づく調査を実施するかどうかも含めて、自治体に委ねる形になっている。宮城県や仙台市は調査をする予定は無いと言っている。こういう形で数字がでてきている以上、どこで実施するのか、どういった形で実施するのか、どういった基準で安全だというのか、統一的な基準が必要ではないか。

 前者については、個々のところは違いが機関によってあると思うが、全体としての我が国の基準は、国際基準にかない、なおかつ非常に健康被害の可能性という観点からは、保守的な数字でなされているということは、専門家が一致して言っていることだと認識している。

 二点目については、自治体に限らず、国の直接の機関を含めて、広範なモニタリングについて行って、それを厚生労働省に集約するように指示している。さらに自治体などの協力を得られない場合は、必要があれば原子力災害対策基本法に基づいて、場合によっては自治体に対して調査を指示することも当然想定の中に入っているが、それぞれ必要に応じて対応して頂けると思っている。

 なお、特に地震の被災地におかれては現状で農業の集荷、あるいは農作物を取り入れること自体が事実上できていない地域と、農業を営んで出荷できる地域とは、運用においてはそこは当然、考慮、配慮があることは当然だと思う。厚生労働省において、しっかりと把握をして、農業を営んで、出荷のされる可能性のある地域についてはしっかりと自治体においても協力を頂く必要があると思っている。

 ――であるならば、国が責任をもって調査するべきではないか。

 国の機関においては、最大限の能力で、フルにその能力を駆使して、調査、モニタリングはすでに始めている。

 【避難所問題】

 ――福島の避難所が満杯。福島県知事が県外受け入れの支援を総理に要請していると思うが、政府の対応はどうなっているのか。

 20キロから30キロの屋内退避地域の皆さんについては、まずは医療、介護を要する皆さんをはじめとして、なかなか、物資などが外から運びにくいという状況の中で、必要に応じて、外の地域に出ていただくということに、国としてもサポートすることは進めている。そうした中で、受けいれ先の自治体などが見つからないと、これはなかなか進まない。これについては国としても受け入れ自治体のお願い、あるいは仲介、あっせん、そしてそこに移動するための手段、そうしたことについては国として最優先事項の一つとして対応している。

 ――被災者支援の事務局でやるのか。

 直接にはそこの対応というよりは、全体としての危機管理センターの下において調整している。実際に動く部隊は重なる部分があるが、調整の主体は危機管理センターだ。

 【原発事故対応その2】

 ――3号機について。東電と保安院で圧力に関する見解が分かれているように思うが、海水はきちんと注水されたと認識しているのか。

 その違いは時系列的な違いではないかと思う。私のところへの報告も、最初の段階では圧力が上昇して、従って圧力を下げるための措置が必要ではないかと思われている。その後、モニタリングの結果として、圧力が少しずつ下がってきているということなので、もうちょっと様子を見ると。そういう報告があがってきているので、それぞれが同じタイミングで、同じ情報で発表しているわけではない。それぞれの発表の直前の段階の情報に基づいて発表しているので、それは認識の違いと言うよりも、時系列的な違いではないかと想像するが、両者の認識がずれていないかきちっと確認しないといけないと思う。

 原子炉の中に注水がされていることは、ここまでの様々なデータや状況から考えて、一定の注水がなされていることは、中を見られるわけではないが、様々な要因から考えて、ほぼ間違いないだろう。このことについては、関係当局、それぞれ考え方は一致していると認識している。

 ――圧力が下がっているので、(弁の)開放をいったん保留したのか。

 正確には保安院なり、東京電力から専門家を含めた発表があると思うが、いまの時点の圧力の水準と、それから若干下がっていることと、両方を見ながら、状況として当面注視していくことだと。

 【水道水から放射性物質検出その2】

 ――福島県の水道から放射性物質が検出されたが、検出された時点から、政府の発表まで2日間時間がかかっているが、すぐに発表しなかった理由は。

 その間の事実関係は私は把握していないが、官邸に報告があった様々な、特に必ずしも望ましくない事実関係についての報告は、直ちにするように各省に指示している。どこのタイミングで、どこにどう報告があったのかということをしっかり検証しないといけないと思うが、いい方向の報告は遅れてもいいけれど、悪い方向の報告はただちに、できるだけ時間をおかずということで指示をしているし、それについてはさらに徹底をしたいと思う。

 ――河川、土壌、海などの汚染のモニタリングは。

 いま厚労省で集約を指示しているのは、農作物などについてと、水道法に基づいて厚労省は水道についてやっている。この点についてはしっかりと調査をして、集約をして、それに基づいて対策本部として必要なら対応をとるということで、対策本部としても指示をしている。それ以外は、関係各機関が、様々な、こうした状況ですから、国の直接の機関、あるいは関連機関、様々それぞれの持っている能力に応じてやって頂いていると思うし、それから政府として対応が必要な情報があれば、直ちに報告をするようにということで徹底していきたい。

 【海産物への影響】

 ――福島は海に近いが、海産物への影響はどうか。

 現時点では、そういったことについての具体的な報告はありません。さらに、必要性に応じて、モニタリングを含めてやる必要はあるだろうと思っているが、現時点で特段の報告は受けてないので、そうした情報の集約については徹底してまいりたい。

 【原発の廃炉】

 ――昨日、郡山市の市長が、福島第一原発の事故を受けて、政府は原発の廃炉を検討するのではなく、廃炉を前提にことにあたってほしいと述べました。同様のことを海江田万里経産大臣にも昨日、電話で要望した。枝野長官も谷垣自民党総裁をめぐる話題の中で、原発の今後の見通しについて、慎重な見通しを述べていたが、政府としてどのように対応していくのか。

 原子力行政全体の話と、指摘のあった第一原発をどうするのかという話、二つの話が含まれているかと思うが、第一原発については、政府の立場では様々な権限を持っている立場なので、手続きを踏まずに断定的なことを申しあげるのはなかなか難しいが、まず客観的な状況として、福島第一原子力発電所が再び稼働できるような状況であるのか、ないのかということは、ある意味ではっきりしていることだと私は思っている。政府として権限があるだけに、手続きを踏まずに、決定に類することを今の時点で申しあげるわけにはいきませんし、今はその手順を踏むよりも、いまの事態を収束させることに全力をあげているので、そこは今の私の発言から大体ご理解をいただければと思う。

 ――それは廃炉前提でいいのか。

 ですから、権限を持っている政府の立場として、それは一定の手続きが必要なことだろうと思うので、そのことに直接お答えをすることは、手続き全くふんでない状況でできないが、そしてまさにその手続きを踏むよりも、今は原子炉の状態を収束させることに全力をあげるべきタイミングだと思うが、客観的な状況として、再び第一原発を稼働させることが可能である状況なのかどうかは、これははっきりしているという客観認識を申しあげさせて頂いて、その意味するところは、皆さんお受けとめ頂けるのではないかと。

 ――災害対策基本法に基づいて、原発を政府が収用するという報道もあるが検討しているのか。

 少なくとも具体的な話として、私のところにそういった方向でという報告はございません。いまの時点では、あらゆる、当該原発の危険をできるだけ小さくして、安定化させていくことに全力をあげている。その中では、あらゆる選択肢はもちろんあるが、今の時点で具体的に私に報告があがるレベルでのそういう情報は持っていない。

 【避難所問題その2】

 ――被災者の受け入れをしている自治体に対し、政府で受け入れの財政負担をする考えは。

 最終的な決定の前の段階で、どこまで申しあげていいか難しいところがあるが、当然のことながら国をあげての大変な危機の中で、全国の自治体の皆さん含めて、最大限の協力をお願いしていかないと、被災者の皆さんの当面の生活、安定させることができない状況の中にある。それを進めていくにあたっては、国としてしっかりと責任を果たしていくと。受け入れた自治体の皆さんに過大な、もちろんお受け入れを頂くだけでも、様々なエネルギーを要することだと思うので、そのことについて、国として最大限のバックアップをすることは間違いないと思う。

 ――一定の負担は考えるということでいいのか。

 逆でして、当然受け入れて頂く自治体の皆さんには、例えば自治体の職員の皆さんには、受け入れなければやらなくてすんだことがたくさん生じて、汗をかいて頂くことになる。そうしたことを含めて、自治体の皆さんには、受け入れをして頂くことによって、様々なエネルギーを要するわけだから、それを国の側で補える部分は最大限努力しなければならないと思っているということだ。

 【首相の被災地訪問】

 ――明日にも総理が被災地を視察するのか。

 被災地をお訪ねをする方向での調整はさせていただいている。ただ、これは政府内においても率直に申し上げて両論ある。いま、被災地の皆さん、大変厳しい状況の中で、しかしながら一生懸命努力されて頑張って厳しい状況に耐えていただいている。国としては全力の支援をさせていただいているが、全力をあげる支援をしていることを被災地の皆さんにしっかりとお伝えすること自体が被災地の皆さんに対して大変重要なことだと思っていて、そのためには最高責任者である総理が被災地の状況を自ら見て、あるいは被災者の皆さんの声を直接うかがえることの意義は大変大きいと思っている。

 また、原発についても大変危険のある状況のなかで自衛隊、消防、警察、東京電力の現場の職員の皆さん、たくさんの皆さんが非常に努力をして頂いている。危険を顧みず頑張っていただいている。その指示を最終的に責任をもって出して総理自らが、できるだけ現場の近いところ、つまり、危険のリスクの高い所に自ら行って、そうした皆さんの努力に対して敬意と感謝を表する。これまた大変大きな意味があることだと思っている。

 一方で、そのことが結果的に現地の皆さんに大きな負担をおかけをすること、全体としてマイナスになることがあってはいけないということで、大変苦慮している。いまのところ、受け入れ側の皆さんに一般的に状況で、平時において総理が地方を視察するのとはまったく意味が違うのであって、従って受け入れについてエネルギーをさくことなく、ありのままの状況、姿を見させて、聞かせていただきたいということをお願いをしながら、最終的な判断をしたいと思っている。

 ――行きたいというは、総理の強い要望か。

 総理のご意向もあるし、政府の見解としても受け入れに、例えば各省の大臣、防災担当大臣をはじめ現地にうかがっていて、それから副大臣などは現地対策本部に震災当日から飛んで、政治家が現地の情報をつかんで、そのことで一定の役割を果たしてきている。そうしたことからは、できうるならば総理自らができるだけ現地の状況や声をきかせていただき、現地の皆さんに対して、しっかりと対応していくことを直接呼びかけていくということは、出来うるならば望ましいことだと政府としては考えている。

 ただ、そのことによる受け入れの負担ゼロになるとは思わないが、できるだけ小さくしていただくためのお願いと調整をさせていただいているなかで最終的な判断をしたい。

 【情報公開】

 ――復興支援や風評被害の防止、買いだめ防止の観点から国民への情報周知の充実について検討していることは。

 この間も私をはじめとして政府からの様々な発表、メディアの皆さん通じて国民の皆さんへの周知。既存のテレビ、新聞、ラジオなどのメディアも、ネットなどのメディアの皆さんも様々な手段を通じて国民への周知についてはご協力いただいていることに大変感謝している。

 さらに、政府としてより主体的に周知をしていくことについては、一つにはこの間もインターネットのホームページなどを通じて、情報をしっかりと政府として出させていただいているが、これをさらに充実させて、例えば、これからボランティアの皆さんに現地で支援をいただくことを本格化させていくタイミングに入ってきている。現地状況も落ち着いてきている。ここにボランティアの皆さんのご協力があれば、復旧がかなりスピードアップできる。こうした情報などについて、あるいは生活支援の様々な物資などについての情報なども、できるだけきめ細かくそうした媒体を通じて、政府として主体的にお伝えをしていくことも必要ではないか。

 さらにはテレビ、ラジオ、新聞などの媒体の広告の枠の中でやれること、それがどの程度費用対効果の意味があるのかということを含めて、あらゆる手段は検討しているところ。

 【原発事故対応その3】

 ――福島原発4号機。外に強い発熱体が発見されたとの情報。

 様々な温度などについて、あるいは上空からの写真などについては自衛隊、あるいはある段階では米軍含めてご協力を頂いて把握しているが、それについての分析は専門家の皆さん含めて、専門家の皆さん中心に分析をしながら進めている。

 ――4号機の外は発熱するものがないはず。使用済み核燃料の一部である可能性は。

 そもそものデータそのものをどう読むべきかについて専門家の皆さんに分析をしていただいている。

 【情報公開その2】

 ――民主党の渡辺周衆院議員が、重篤患者が残されて医者が逃げ出してけしからんと発言。さらに、医者に治療してもらう前提として米国の80キロ圏外退避を否定して安全であることを言ってほしいと発言したが。

 民主党議員ではあるが、政府の立場の発言でないので直接にコメントする立場ではない。一つにはこうした状況の中、原発関連にとどまらず、地震、津波、被災地においても、医療関係の皆さんは、自らの生活、自らも被災者である方が多いが、そうしたことをおいて、医療や介護、そうしたことに多くのみなさんが大変な努力、ご尽力を頂いている。さらには厚労省からこうした対応のチームも送って、こうした皆さんにも大変な厳しい状況の中で、医療や介護にあたっていただいている。そのことに心から敬意と感謝を申し上げたい。

 指摘された双葉町での事象については報告は受けているが、福島県において事実関係の検証をしていただきたいという指示をしている。現状ではさまざまな事態が動いているので、落ちついたところで福島県において様々な検証をしていただけるものと思っている。退避の距離だが、繰り返し申し上げているが、各国様々な判断で、さまざまな反応をしておられると思うが、日本政府の責任として、私どもが把握をしている、これは国民に公開している情報に基づいて、今の時点でここまで退避をして頂けば、国民の健康に害を及ぼすおそれはないということで避難指示の距離を指示している。もちろん状況がよくなれば小さくなるし、新しい事象が想定されて、広げる必要があればその時点でそのことをするし、その都度、その都度もっている情報に基づいて、国民の健康に万全を期すという観点から適切な措置をとっている。ぜひそれに基づいて対応していただければと思う。

 【食品から放射性物質検出その3】

 ――放射線検出されたホウレンソウと牛乳、第一原発からどれだけ離れているか。

 それは厚労省で集約をして数値も含めて正確に発表する。

 【治安対策】

 ――被災地で盗みや店舗荒らしが増えている。沿岸部では警察署そのものが機能不全に陥り、治安が悪くなっていることについて、警察官の派遣など検討する考えはないか。

 こうした状況の中で、特に被災地において、犯罪がいくつか指摘されているという状況は本当に残念なことだ。被災地の皆さんはもとより、日本全国のほとんどの皆さんが、こうした未曽有の大震災に対して、それぞれ自分にできることはないかということで様々な形で様々な立場で被災者の支援にいま動いている。動けない方でもそうした強い思いをもっていただいている。これは本当にこの国の底力なんだと私は思っている。

 そうした中で残念ながら、まったく逆方向の行動がいくつか見られるということは本当に残念なことだ。ぜひまさにこうした時こそ、国民互いに助け合って、この国難を乗り切るという思いで、そうした皆さんにも呼びかけたい。そうした中でそうした犯罪を警察力によって抑え込むということは大変重要なことだが、一方でいま、被災者の救出、避難所に物資を届ける、それから東京電力管内では計画停電の中で事故などを防ぐ。さまざまな最大限の役割を警察の現場の皆さんには果たして頂いている。

 そうした中でも優先順位見極めながら、今の時点でも全国警察も総力をだしてやって頂くよう国家公安委員長通じて、警察庁にはお願いしているが、そうした残念な事態がいくつか生じていることを踏まえながら、さらに全国各地の警察の力をそうしたことに振り向けられるかどうかぎりぎりの努力を警察庁に指示してまいりたい。

 【被災者支援の法整備】

 ――仮設住宅の建設もはじまったが、現行法だけでは足りないのではないかとの指摘もあるが、法の拡大などはあるか。

 まさにこの間もそうだし、これからもそうだが、今回は未曽有の大震災だ。これに対する対応は既存の法律、制度にとらわれることなく、必要なことを必要なだけやっていくという姿勢でやってきたつもりだ。この間も現行法で許される範囲のことについては従来の慣習慣行や解釈を乗り越えてでもやれる最大限のことをやってきたし、今後も必要があればそうした措置をとってまいりますし、また国会で協力いただければさらに立法措置によってやれることを広げるということは当然の前提としてこの間も進めてきている。

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