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枝野官房長官の会見全文〈23日午後5時過ぎ〉

2011年3月23日20時55分

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 枝野幸男官房長官の23日午後5時過ぎからの記者会見の内容は次の通り。

 【冒頭】

 まず、私から今朝ほどの会見でも質問にあった「SPEEDI」と称するシステムを用いた被曝(ひばく)に関する試算のことについて報告する。

 本日昼頃、原子力安全委員会からこのシステムを用いた被曝に関する試算の結果について報告を受けた。詳細はこの後、原子力安全委から公表をさせる予定。詳細はそちらに問い合わせを。これは大気中の放射性物質各種の測定値とこれまでの気象状況を踏まえて、放射性ヨウ素による甲状腺被曝線量を予測したものだ。これまで、いわゆる放射線量の測定モニターは、様々な数値、マイクロシーベルトの単位で原子力発電所の内部も含めてみなさんにも報告してきたし、たくさんのデータがとれているが、空気中・大気中のいわゆる放射性物質の量をはかって、そこから原子炉からどの程度の放射性物質が出たのか、出ているのかを推測し、その推測された数値にもとづいて、それがどういったところに拡散し、そして人体に影響を与えうるような数字になっているのか、いないのかを、さらに気象条件など含めて計算したシミュレーションだ。

 この間、今朝ほど言った通り、このシステムをしっかりと利用して、試算などをするようにとの指示を申し上げてきたのは報告したところ。その時も言ったが、原子炉からでている放射性物質の量、これは残念ながら今の原子力発電所の状況では測定ができないなかで、それをいわば逆算する形で、あるデータから原子炉から放出されている放射性物質の量を逆算、推定できないかということを指示していたことを申し上げたと思う。これをするためには、大気中の放射性物質の量、正確には放射性物質各種の測定値というのが、なおかつ風下の陸上地域で必要だ。その数値が昨日モニタリングができた。それに基づいてシミュレーションを行ったものが報告された。

 それでシミュレーションされた結果は、福島原発の事故発生後、毎日1日中屋外で過ごすことを仮定した場合に、甲状腺の被曝線量が100ミリシーベルト以上となる地域を試算した。これによると、福島原発から30キロメートル圏外の一部においても、100ミリシーベルト以上の被曝線量となりうるケースも見られるが、現時点で直ちに避難や屋内待避をしなければならない状況だとは分析してない。今後、実際の放射線の量のモニタリング、あるいはさらに精度の高いシミュレーションなど、専門家のみなさんに行ってもらいながら、人体に影響がでる可能性の生ずる100ミリシーベルトの被曝線量に達することのないように、今後の対応をしっかりと注視したい。

 この被曝線量は、風向きによって大きく影響を受ける。この風向きなどに基づいて、このシステムでシミュレーションを行っているので、そのため風下地域での放射性物質の数を測定しないとシミュレーションができないというものだ。従って、念のため現在所在する場所が、風向きが発電所からみて風下にあたるような場合には、できるだけ窓を閉め密閉した屋内にとどまってもらうことをおすすめしたい。

 【水道から放射性物質】

 ――東京都の水道から基準を超える放射性物質が検出されたことへの受け止めは。

 残念ながら、福島原発から放射性物質が大気中にこの間出ていることは間違いない。それがある程度の地域に広がり、特にこの間、雨などもあって、いろんなルートでいろんなところに影響を与えるのは残念ながらありうることだ。だからこそ、関係機関でできるだけ総力あげて、様々な放射線の測定を、モニタリングを精力的に行うようお願いしている。

 そうしたなかで本日、東京の上水場の一部から、一般的には基準値には達してないが、乳児の摂取を考慮した場合には摂取を控えることが望ましいという基準値を超えた、210ベクレル/キログラム、乳児の水道水摂取基準は100ベクレル/キログラムなので、これをこえる数値がモニタリングされた。この基準値は、長期にわたり摂取した場合でも健康影響が生じないよう設定されたもの。たまたま数回、あるいは数日こうした数値を超えたものを摂取しても、直ちにはもとより、将来にわたっても健康への影響が出る可能性はない、そういった非常に安全性の高い水準を設定している。そうしたなかであるけども、こうした状況は残念ながら一定期間続くことが想定されているなかにあっては、特に乳児の健康に万が一にも影響を与えることのないようにという万全の措置として、粉ミルクをつくる際、調整する際に水道水を使わないことが望ましいということをお願いしたもの。念のため、大人や普通の子どもが飲用する分には全く基準値以下で問題ないし、生活用水としての利用もこれまで通りで問題はない。なお、この乳児を抱えている家庭のみなさんが困らないよう、現在国と東京都水道局の間で対応策を協議しているところだ。

 ――数値は今後上がっていくか。ほかの首都圏、他で出てくるか。

 今まさに、原発の状況がご承知の通りだから、健康に影響を与えるような事態になってないように、それをしっかり把握するよう各方面、様々な分野でモニタリングを精力的に進めて頂いているところ。これは様々な要因が合わさって実際に基準値を超える数字が出る、出てこないなどがある。一概に距離だけで判定できるものではない。従って、いま水道の水について出ているのは、昨日報告した福島県の一部と東京の今回の上水場だが、それ以外のところもしっかりとモニタリングしている。万が一にも予測しないような数値の上昇があれば、しっかりと把握して対応できるように備えている。

 ――具体的にどれくらい飲んだら影響があるのか。

 具体的な詳細は、専門家のみなさんの詳細で科学的な説明を、厚労省になるかと思うが、報告させ尋ねてもらえば。基本的にこの基準値は、この数値・基準値の放射線量を持ったものを1年間、通常の使用で飲料に使った場合であっても人体に影響を与えないという線で、非常に安全を考慮した数値でつくっている。そういったレベルに達するまでは、少なくとも問題はない。

 ――使用自粛呼びかけというが、国が東京都に何らかの措置をとりうるのか。

 様々な現在各地で行っているモニターとか、放医研(放射線医学総合研究所)など始めとして専門家についても、当然東京都も直接専門家と相談していると思う。放医研や原子力安全委など国の関係の専門家のみなさんの知見とかさまざまな点で協力すべきところは協力して、都の水道局において万全の措置を頂けるような態勢をつくりたい。

 ――乳幼児家庭の対策は。すでに水の買いだめが始まっているが、どうする。

 具体策は、これは東京都水道局と相談しているが、主体的には東京都で最終的に判断される。最終的に都の方で決定したら、都の方から報告されるのが筋かなと思っている。水などの買いだめは、ぜひ被災地に宮城とか岩手のみなさん始め、いま飲料水を災害の結果として確保して送っているのに、いろいろなみなさんにお力ぞえ頂いて、ご尽力頂いている状況なので、ぜひ必要な分を超えて買い求めるのは、そうしたみなさんのためにも自粛をしてもらえたらありがたいと思う。

 ――一定期間想定されるというのは、原発がこういう現状である限りは当分続くということか。

 可能性の問題であり、何度も申し上げている通り、気象条件などに大きく影響される。原子力発電所の状況、状態についても、今後できるだけ冷却を安定させ、これを安定的に冷却をし続けるということで事態の収束をはかるべく努力をしているところだが、それにあわせて原子力発電所から外に出る放射性物質の量をいかにモニタリングし、なおかつ抑えていくかも、冷却が安定的に進んでいく中では、やっていかなければならない。ただこれについては、いつごろどうなっていくかは、今あまり予断をもって申し上げられる状況にはないので、できるだけそれを急いで原子力発電所から放射性物質が外に出る状況をできるだけ少なくして押さえ込んでいくということに、少なくとも一定の期間はかかるということが、私から申し上げられる今の段階でのことだと思っている。

 【福島原発】

 ――3号炉の黒煙。深刻の度合いをどの程度認識しているか。

 何がどう深刻であるのかは、あまり一義的に申し上げられる状況にはないと認識している。3号機については、一方で中央制御室の照明等が復旧する作業は前に進んでいる。本日の3号機については、使用済み燃料プールの冷却浄化系統から使用済み燃料プールへの海水注入、つまり外からの消防車等による注水ではなく、原子力発電所内部の系統からプールに水を注ぐこともできている。そういう意味では冷却を安定的に行うためのプロセスは他の機よりも進んでいる。一方で、鋭意、原因等についての検討調査を行っていただいているが、煙が出るという状況が何度か繰り返されているので、その状況についてはしっかりと注視していかないといけない。一概にどこかというよりも少なくとも1〜4については、それぞれについて注視しながら安定化を進めているという状況の認識だ。

 ――3号炉の構造上の問題で、高濃度の放射性物質が出やすいとの認識はあるのか。

 必ずしも3号炉について、特別なことがあるという認識はしていない。

 ――3号炉について専門家の間では燃料プール自体が著しく破損していて崩落しているとの指摘もあるが。

 少なくとも、燃料プールにおいて一定の水があるということについては、様々な状況から間違いないだろうという認識をもって作業を進めているところだ。

 【被曝予測】

 ――拡散予測だが、午前中の会見では原発からどれぐらい出ているか分からず使いにくいということだったが、今回の発表されるものは誤差があると見ていいのか、そういう問題を解決したのか。

 出てきたものについて、実際にシミュレーションを行った原子力安全委員会にとどまらずに、専門家のみなさんに分析していただいている。ただ、そういった専門的なこと以前の問題として、先ほど申した通り、風下のある時点で大気中の放射性物質の量の測定をして、時間帯によって変わっていくので、一番高い数値をコンピューターに入力して、そこから普通にやる場合と逆算して、原子炉から放出されている放射性物質の量を試算する。その試算に基づいて必要なものがどこにどう広がっていくかというシミュレーションするプロセスを踏んでいるので、当然原子炉からどの程度の量が出ているのかということについて、一定の所与の数値をもとにシミュレーションした場合とは精度が異なるだろうというのは、専門家の分析を待たず一般的に言えることだろうと思っている。ただそうした上で、さらに専門家のみなさんにこのシミュレーションをどう分析し、どう扱うかを検討いただいている。

 ――朝日新聞の取材に対して非公表だったが、今回公表に至ったのはなぜか。

 少なくともこうしたシミュレーションをするコンピューターのシステムがある。従ってこれについては様々な使い方は専門家の方にまかせるが、最大限使うようにという指示はかなり早い段階、先週の半ばくらいの段階で私から出していた。なおかつ様々なデータや分析の結果については、必ず隠すことなく国民に公表するんだということを、この間原子力安全委員会にとどまらず関係機関には繰り返し申し上げてきている。従ってシミュレーションができた以上は公表するのは当然であるということで、私のところにも報告があったんだと思っている。

 ――数字誤差があるとはいえ、公表されることで不安に思う人もいる。退避範囲拡大する考えはあるか。

 退避の範囲については常に様々なモニタリングの数値に基づいて、その専門家のみなさんの分析に基づいて常に最適なものを指示をするという姿勢できている。今回のシミュレーションもその参考資料の一つにはなるだろうと思っている。ただ様々な、例えば放射線量のモニタリングの数字であるとか、そうしたものを踏まえて、シミュレーションの結果も屋内で24時間活動している場合ということを前提としたシミュレーションであるということなどを踏まえると、現時点で直ちにこれを変更するということにはならない。従って専門家のみなさんにこのシミュレーションも含めてさらに検討いただき、さらにこの間、そうした地域については様々なモニタリングも、さらに精度というか、頻度を高めることで、万全を期していきたいと思っているので、いま直ちに何かしないといけないということではないということは、ご理解いただければと思っている。

 【福島原発その2】

 ――3号炉からは先日も灰色の煙があったが、今回の黒煙との因果関係をどうみているか。

 その原因について確定的なことを申し上げられる状況ではない。原子炉内の圧力だとか、周辺の放射線量の数値であるとか、の数字をしっかりと注視しながら進めていっていただいているので、原子炉の建物内の状況なので、直接見に行くことはなかなか難しいんだろうと思うが、安全性をしっかり確保しながら冷却機能を回復させるということ、そうした現象をみながら進めていっていただいている状況。

 ――前回、長官は建物内の残骸が燃えている可能性あると言っていたが、今回はどう分析しているか。

 まさに、私が専門家ではないので、私が申し上げられるのはまあ、若干可能性のところです。原因についてしっかりと判断するためには、原子力発電所の内部の構造、状態について十分承知している東電はじめ、様々な科学的知見に基づいて、原因について専門的に分析していただいている。ただ残念ながら、得られている情報量の中からは何らかの確定的なことをお示しすることはできていない。こういう状況の中で様々な把握できるモニタリングの数字に基づいて、安全性について最大限の配慮をしながら作業を進めている状況だ。

 ――30キロ圏内で100ミリシーベルトという話があったが、長官はただちに健康被害が出るものではないと説明するが、国が安全であるとの判断はどこでどのような根拠で判断しているか。

 原子力安全委員会、独立行政法人としての放射線医学研究所、原子力安全・保安院、様々な専門の学者のみなさんのご意見を踏まえた上で、なおかつ国際的な機関、あるいは従来この事件事故が起こる前の原子力安全委員会などでも、何度か私がここでもお話ししたように、この基準値は、例えば1年間、標準的な摂取量をとり続けたとしても、人体に影響を与えるものではないなどという様々な基準の数値がある。あるいはその基準の数値の意味があるわけだが、そうしたものを専門家のみなさんに分析していただいて、それに基づいていまの時点で若干の量、それが摂取されたり、そういった地域にいても、まさにそういった基準値の意味から考えて影響が出るものではないという、間違いのない部分について申し上げている。

 【損害賠償】

 ――原発事故の賠償について、与党内に国の負担の上限額を引き上げるべきという声があるが。

 当然あらゆることを考えていかなければいけないと思っているが、まずは周辺住民の皆さんの健康への被害を防いで、そしてこの原発の事態をこれ以上悪化させずに収束させるということに、原子力関連の担当の皆さん、今、総力を挙げている状況なので、それについては事故の状況が収束の方向にきちっと進んでいって、住民の皆さんへの健康被害についての状況が悪化をしないということになった時に初めて担当の部局を含めて対応をしなければならないという風に思っている。

 ――原子力損害賠償法に事業主の免責事項があるが、今回の震災はそれに当たるか。

 まさに先程来言っているとおり、周辺住民の皆さんの健康被害を防ぐ。そして、この原子力発電所の今の事故の状況を収束に向かわせることをしっかりと行った上で、この間のプロセスの検証も含めて今の点は判断するべきだと思っている。

 【統一地方選】

 ――被災地である宮城県内の自治体が地方選挙の延期を求めたが、実施される方向となっている。

 私が片山総務大臣から報告を受けているのは、昨日の時点で延期を決めたのは4月10日投票、前半戦の特に知事選挙がまもなく告示をされると言うことの中で、同じ投票日の同じ県の県会議員選挙と、そこまでの所についてまず第一次的に判断をしたということであって、例えば当該地域の市町村長選挙、市町村議会選挙、あるいは知事選挙の行われない都道府県議会選挙については告示日まで若干の余裕があるので、まずは告示日まで日数がない知事選挙と、それとセットで行われる県会議員選挙についてまずは判断をしたということであって、それ以外の所については現時点で判断をしていない、決定をしていないという意味であって、決して延期をしないということではないというふうに聞いている。

 【放射性物質】

 ――韓国政府が輸入される日本産の食品について放射能検査を検討しているが。

 まず一般的に言って、今回出荷規制の指示を適宜出しているので、放射線量が一定程度以上のものについては、あるいはそうなる可能性のあるものについては流通させないという措置をとっている。したがって、そうした指示の対象になっていない、流通している食べ物は安全性が確保されているということだ。そのことが必ずしも諸外国に周知が出来ていないというふうに思うので、我が国の取っている措置について各国に対してしっかりと説明をし、その理解を得ていく、まずはそのことをやっていきたい。

 ――今朝、出荷規制の野菜を10日食べてもただちに健康に被害がないと言ったが、それでは一般的な放射線量限度を越えるのではないか。

 例えば一般の限度というのよりも、CTスキャンの数値のほうが大きいと思う。一般的な状態で、一般的に普通にいるなかで1年間受けるということについての基準値と、様々な例えば、医療的な措置に伴って放射線を浴びることがあるとか、そういうことによって健康に与える影響を考慮して、これもものすごく保守的な数字で設定されているが、それでは違いがあるということで、今朝のような説明をした。

 【一票の格差】

 ――今日、最高裁が09年の衆院選について「違憲状態である」という判断を下した。

 判決は承知をしているが、議会政治の根幹にもかかわる問題だ。各党において、最高裁判決をふまえて、各党間の検討を進めて頂けると思っているので、それをしっかりと注視していきたい。

 ――長官は次期衆院選はどのような形で行われるべきだと思うか。

 選挙制度については議院内閣制だが、議院内閣制においても行政府が主導すべきものではなくて、立法府が主導して行うべきものだと私は思っているし、一般的にもそう受け止められているんじゃないかと思う。今回の最高裁判決、これは大変重い、このことは間違いなく言えるわけで、その最高裁判決をふまえて各党間で協議がなされてしかるべき対応をして頂けるものだと思っている。

 ――最高裁判決で総理の解散権が縛られるのでは。

 これは憲法学的にはいろいろな議論があるのかもしれないが、従来の憲法の運用から考えたときに、こうしたことが内閣総理大臣の専権事項である憲法に基づいた解散権を制約する要因にはならないと私は思っている。ただ様々な状況で、今そういったことが出来る状況かという問題とは別問題。純粋な法律論だ。

 【イレッサ訴訟】

 ――東京地裁でイレッサ訴訟について、国に賠償責任を求める判決が出た。

 この問題については、従来から申し上げてきているとおり、すべてのがん患者の方々のために最もいい対応策はどういうことであるのか。これは今回の原告のみなさま方からも、様々な制度改革についての非常に建設的な提言をいただいている。それについては裁判とは別にしっかりと進めていかなければならないというふうに思っている。裁判のことについては、大阪と東京で違う結論も出ているので、この判決文をしっかりと精査、検討して、こうした一方でがん患者全体のための制度論としてのあり方ということをしっかりと進める一方で、判決に対する対応は、判決文をしっかりと精査して、今後検討していきたい。

 【復興庁】

 ――長官は復興庁に前向きだが、復興に向けた具体的な策は。

 昨日申し上げたのも、あらゆる可能性を排除せずに考えていかないといけないという趣旨で申し上げた。そして、まさに今日の時点でもその認識は変わるものではない。正直申し上げて、被害の実態、全貌というものをまだ、救命、救難、あるいは孤立している被災地をどうやって支援をしていくかといったことが、かなり多くの被災地で最大限なされなければならないという状況なので、被害の全体像をしっかりと把握をして、それに対して今後どういう施策をしていくべきなのかの全体像を今すぐにどうこう出来るような状況ではないと思っているが、一方で今回の被災から立ち上がっていくということも大変重要であるので、様々な予断を持たずにあらゆる可能性を排除せず、様々な意見も出ているので、そうしたことをふまえながら、ある段階では、復興に向けたしっかりとした態勢をつくっていく。今の段階はここまでだ。

 【菅首相】

 ――最近総理が国民の前に姿をあらわさないが、何をしているのか。

 すべての時間を総理といるわけではないが、総理の執務室において関係機関からの報告をこれはさまざまなものがある。原発の状況もある。きょうの場合だと水道の水の話、野菜についての話。さまざま状況の報告を受けている。それから被災者生活支援のほうについても様々な課題が生活支援の本部で動いている話もあるし、総理のところにさまざまなルートでこういうところに力を注ぐべきだという情報もさまざまなルートで入っているようだ。そうしたことを総理自ら関係のところに指示をおろして、そのことについて必要があれば私などにこういう指示をおろしたからしっかりと徹底されているかどうかフォローするようになどという指示を私が受けたりということであわただしく過ごしている。

 ――国民の目には総理のリーダーシップがうかがえないが。

 いろんな評価、見方があろうかと思うが、いま一番やらなければならないのは実際に生活支援の現場を動かすということ。原発の事態、現場でさまざまな対応をしているので、それをしっかりと動かすということ。あるいは原発の影響で出ているさまざまな影響を、実際の現場で少しでも健康被害が及ばない方向に、あるいは風評被害が広がらないようにという現場の努力の積み重ねというのが政府として求められていることである。そうしたことについて、内閣総理大臣という立場は、その全体がしっかりと回っているのかどうかを把握し、それが不十分なところがあれば総理として指示をして、現場が動くようにしていくということが、私はいまリーダーに求められている一番の役割である。そうしたことの中では部分的には総理が表に見える形で動くことがそうしたリーダーシップとしての現場を動かすという意味で効果的かつ重要な場合もあるが、多くの場合は必ずしも目に見えるものではない。

 【遺体搬送】

 ――北沢防衛相が遺体搬送について今後どうするか長官と協議したいと言っているが、政府としては自衛隊で担っていく考えなのか。

 この後、実は防衛大臣と多分電話で相談することになっている。防衛大臣のほうから現場の状況、自衛隊通じて一番把握しているので、そうしたことを踏まえて対応を考えていかなければいけない。

 【放射性物質その2】

 ――野菜から検出された放射線物質をCTスキャンなどと比較しているが、放射線が照射される場合と体内に入る場合は違うと思うが、その二つを比べることについてはどうか。

 もちろん、当然、放射線を外から受ける場合と、それを体内に摂取する場合とでは意味が違うというのは当然のことだが、そうしたことの違いも含めて専門家に助言をいただく中で、一つの分かりやすい手法として話している。そもそもその安全基準というのは、体内に取り込む場合と外で受ける場合とでは、もちろん違っている。当然そのことは認識しているが、一つの分かりやすい比較として申し上げている。

 基本的にはそれぞれ例えば今回この間出てきているのはヨウ素が非常に多くてセシウムが小さいというケースがいくつかあったと思うが、その場合には基準値を超えて問題になっているヨウ素を前提にして専門家とも話しているし、ここでも申し上げている。

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