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枝野官房長官の会見全文〈25日午後4時過ぎ〉

2011年3月25日20時35分

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 枝野幸男官房長官の25日午後4時過ぎの記者会見の内容は次の通り。

 【冒頭】

 地震発生から2週間が経過した。総理からはこの後、午後7時30分めどで2週間を迎えたこのタイミングで総理から国民へのメッセージと若干の時間、記者の質問に答える場を作りたい。

 【情報公開】

 ――震災発生以降に、情報公開に関して海外、通信メディアなどが求めてきたが、会見に海外メディアが入るようにお願いしたのに時間かかった。枝野長官には話は入っているのか。

 今回の震災という大変緊急な事態に対して、国内外問わず、できるだけ多くの方に正確な情報を提供していくことは大変重要なことだと思っている。一方で、私も含め、この震災への対応そのものの業務もある。そうしたなかでなるべく効率的な方法で、迅速かつ正確な方法で情報を提供していく。そうした一環で、私のこの会見にも、金曜日のオープン会見以外の場においても、インターネットメディア、フリーランスなどの代表としてインターネット放送局に参加していただくことをこの間決めて実施してきている。

 この会見も終了後、官邸HPに動画をアップし、国民にご覧いただけるようにしている。ある段階から私の会見には同時通訳を付け、英語で発信もしている。必ずしもまだまだ十分ではないと批判あろうかと思うが、正確な情報を関係各所からできるだけスピーディーに公開するようにとの指示はさらに徹底していきたい。

 【被曝(ひばく)事故】

 ――昨日の被曝事故について、作業の安全確認に一部問題があったのでは。

 原子力発電所の状況を悪化させることなく、何とか収拾に向かわせるために現場の作業にあたっておられるみなさんは大変厳しい状況の中で、なおかつ非常な使命感をもって業務にあたっていただいているものとして、感謝と敬意を持ってみているところ。そうした中においてしっかりと作業にあたられるみなさんの安全管理は徹底するなかで最大限の努力をしていただくことが重要だと思っている。すでに原子力安全・保安院から、東京電力に対しては改めて指示をしているところだが、引き続きさらに安全の確保をする中で、最大限の作業、努力を進めていただくことを徹底していただく。

 ――一部で安全管理に問題点があると、国民には原子炉の作業の安全管理への不信感が高まる。

 そういった意味では、今回の事故は大変遺憾な事故だと思っている。ただこの放射線の管理の担当にあたる人も、東電はもとより関係電力会社にも協力をお願いしているので、人数的にも、おそらく放射線量との関係で、ローテーション組みながらやっていかないといけない点もある。こうした中でしっかりと安全管理の担当者が十分に配置されるように、こうしたことも含め、そうしたことのないような指示を徹底してまいりたい。

 ――被曝原因になった水が高い放射能に汚染されていた理由は。

 いま現場においても、そこから出てくる情報に基づいて、様々な分析をしていただいているが、現時点で何か断定的に申し上げられる段階ではない。

 ――理由が分からない段階で、沿岸の汚染状況などに影響を与えないとの認識か。

 沿岸の海水についてのモニタリングはこの間進めてきているし、さらにこれを強化していくことによって、当然そうした水をかなりの部分が海中にでていくことは予想されるので、それに対するモニタリングをしっかりと強化していく必要があると思っている。

 ――3号機の使用済み核燃料棒プールが損傷している可能性は。

 この間、2週間の中で様々な可能性がありうることは私の会見でも申し上げてきているところ。そうしたことを超えて現時点でさらに新たなことがあったというよりは、原子炉あるいは圧力容器から一定の放射性物質が出ている可能性を申し上げてきた。また今回の水が、原子炉に由来するものか、あるいは燃料プールに由来するものか、含めてしっかりと調査と検証をしないといけない。

 そうしたことの中で、逆にそこから原子炉や燃料プールの状況へのさらなる推測、推定ができる可能性もあると思うのでその原因に向けて分析、調査をしっかりと指示してまいりたい。

 ――3号機はプルサーマル発電。事故が起きた場合、一般の原発より深刻な事態になる。

 これについては、当然それぞれの炉がどういう性格を持っているかということ含め、原子力安全委員会含めて専門家のみなさんに、様々な可能性、危険性を指摘していただきながら対応してきているところ。いずれの炉についても、これ以上の事態の悪化を防ぐということが必要であるという状況は同じであると思っている。そうした中でご指摘のあったプルトニウムなどについても、しっかりと線量、放射線物質の出ている状況などがないかについてモニタリングは、より危険性の高いものについてよりしっかりとしたモニタリングを行うことの指示はこの間もしてきている。

 【情報公開その2】

 ――フリーランスの会見参加だが、要請から2週間以上たっている。長官の発言は矛盾していないか。

 情報公開については、関係各部局から、特にデータについては、特に悪いデータについて、できるだけ迅速にただし、正確なものをしっかりと公開するようにということで原子力安全・保安院、文部科学省、厚生労働省はじめ様々なデータはどなたでもご覧いただけるように、情報公開についてはこの間徹底して指示してきている。

 会見のあり方については、こうした地震の起きる前の時点から、様々な関係者のみなさんで、様々なご意見あるなかで、私の責任と判断で官房長官会見、週に1回フリーのみなさんにもオープン化をすることのスタートをしたところでこの震災が起きた。この問題についても様々な検討が必要だと思っているが、率直に申し上げて今の震災対策と原子力対策の状況の中で、この問題について抜本的な議論と検討をする状況ではないと思っている。そうしたことの中でできるだけ直接国民のみなさんに、あるいはフリーのみなさんにも私の会見内容がただちに伝わるように努力をしてきているところ。

 【原発事故の想定】

 ――放射能の問題は予防原則が基本。大前提として最悪の事態を想定することが必要だが、どのような事態を想定しているか。

 これについてはこの間も、何度かお尋ねいただいているが、最悪の事態ということを何を前提に申し上げるかによってまったく意味が違ってきていると思う。原子力発電所、世界中でたくさんの原子炉がいま動いているので、そうしたものが最悪の事態で何が起こるのか、すべての原子力発電所について、同じ条件だと私は思う。

 福島第一原発については、津波を起因として、ふつうの原子力発電所とは違う状態になっている。そうしたことのなかでいま、これを収束させるために現場のみなさんにはご努力いただいている。いま把握している福島第一の状況の中において、ここから起こりうる状況については、いい方向についても悪い方向についても予断なくあらゆる可能性を想定した中で、いま、退避の指示などを行ってきている。

 【退避問題】

 ――原発から20〜30キロの自主避難呼びかけ。該当する市町村が正式な避難指示が出てないから、改めて自主的な避難は呼びかけないということについてどう思うか。自治体と連携がうまくいっていないように思えるが。

 確か9市町村が20〜30キロの範囲内に対象がかかっているかと思うが、原子力災害対策本部と各市町村の間で、それぞれ地域の事情がある。この間、屋内退避ということで、物資が外から入りにくくて、生活に困難を極めている、そうした状況がいまなお続いている地域もあるし、一定の改善がされている地域もあるようだ。それぞれの地域に抱えている人口とか、地域の事情なども色々ある。

 そうしたことの中なので、午前中の会見で申しあげた通り、市町村に指示をした上で、国や県との連携の上で適切な対応、自主避難を含めた適切な対応をということで申しあげたところであり、いまかなり市町村と原子力対策本部との間のコミュニケーション、連携を密にして、それぞれの地域に、現に屋内退避している皆さんの生活が成り立ち、一方ではいろいろな事態に備えて、退避などが求められる場合には、それに対する対応も準備するというようなことを地域の事情にあわせて連携をしている。

 ――その指示は何時ごろに出されて、そもそも総理の指示か。

 原子力災害対策法に基づく指示ではなくて、各市町村に対し、原子力安全対策本部、あるいは保安院の立場から、こうしたことでご検討下さい、あるいは必要があれば住民にお呼びかけ下さいということを要請した。

 ――昨晩の何時ぐらいに。

 直接には今日、私が会見で申し上げるちょっと前ぐらいだった。実務的には、この間も例えば病院の皆さんについては20〜30キロの距離の方について、まさに自主的にというか、物資がなかなか送りにくいだろうということは、早い段階から出ていただくことを国としてもサポートしたりしている。いろいろな経緯の延長線上で改めて整理をして、そう申し上げた、こういう理解をしてほしい。

 ――自主避難を自治体に任せるというのは、楽観的すぎないか。

 逆に言うと、様々な可能性を想定する中で、将来的に現在のような状況が長期間継続したり、状況が悪くなった場合には、そうした可能性は否定しない。ただ、現状においては、屋内退避で健康へのリスクは十分防ぎ得る状況であると。ただ、物資が届きにくいなど事情もありますので、それは地域の事情を踏まえ、そちらから生活物資を送り届ける努力はさらに強化するが、地域の事情を踏まえて、荷物が、物資が届かない状況の中では、しっかりとした受け入れ先に退避をして頂くことも十分な選択肢ですということを申しあげたので、安全性の観点からは、現時点では今日、原子力安全委員会のほうもコメントを出されているようだが、20〜30キロの範囲内についての屋内退避が必要な状況であることは、現状はいま変わっているわけではない認識だ。

 ――保安院でさえ、高濃度の放射性物質が出ていることを認めている。逃げ遅れにならないか。発生翌日に総理が現地に行って大丈夫だと国民にアナウンスした。その初動の遅さが、今のパニックになっていないか。

 保安院などの原子炉の状況についての分析、あるいは様々な放射線量、その他のモニター、そうしたことを踏まえて、それを前提に専門家の皆さんに意見を頂いて、安全性の観点では、屋内退避の範囲については適切であると、現状では適切であると意見を頂いている。それに基づいて指示をしている。

 ただ、物資が届かないなどで、生活困窮の状態にあるということを踏まえた柔軟な対応については、国としても積極的に支援をすると。こういうことを申し上げているので、当然安全性については、状況の変化を踏まえ、必要があれば、様々な対応を、この間も状況の変化に合わせてとってきているつもりだし、それについてはかなりのゆとりを持った、安全性を優先させた形で、ぎりぎりの線の退避をして頂くというよりも、一定のゆとりを持った形での退避などの指示を決めてきている。専門家の意見に基づいて決めてきているので、今後も状況の変化によってはあらゆる可能性を否定しないが、炉の状況や様々なモニタリングの数字に基づいて、専門的な分析に基づいて、必要があればそうした措置を取っていく。

 ――昨日、政府と与野党各党の震災に対する会議で、野党が一致して退避する範囲の拡大をしてほしいということで一致。今回の指示は影響があったのか。

 必ずしも直接の影響ではないが、各党の皆さんがそうした認識をされたのと、ほぼ同じ情報というか、同種の情報は政府としても認識したので、似たような認識、判断になることは当然あるだろう。一方で、それぞれの自治体ごとにニーズというか、それぞれの自治体の希望とか、置かれている状況には違いがあるので、一律に決めるのではなくて、いま地元の皆さんとの相談、連絡をしながら、物資が届いていないなどの状況で、退避がやむを得ないと思われる地域については、それについて国として最大限バックアップする。

 一方で、一定の市民生活が十分可能な状況であるということならば、さらに物資をしっかり届けることを強化する。こうした柔軟な対応をとっている。

 【水道水の制限】

 ――公明党が福山官房副長官に水道水について提案。雨が降った場合に、取水制限をするべきだと提案した。

 一つの意見として十分承らなければいけないと思っているが、厚労省を中心に専門的な分析も踏まえて、具体的な対応については判断していきたい。

 【原発事故の評価尺度】

 ――朝日新聞で、今回の事故に関し「レベル6」との報道があったが。

 それについては、まさに専門の機関が専門的に判断頂ければ。政府としては、原子力発電所の状況をこれ以上悪化させずに、事態を収束させる。なおかつ、これによる国民の健康被害、様々な影響をいかに抑えるかということ、こうしたことに全力をあげているので、第三者機関的なところで、様々な立場から客観的に判断を頂くべき性質だ。

 【風評被害対策】

 ――福山副長官と公明党の会談では、風評被害が出た農家へのつなぎ融資の検討に福山さんが前向きな発言をしたようだが。

 政府からの出荷制限によって、直接出荷ができないことで被害をうけている皆さん、ここについては当然のことながら、政府として、あるいは一義的には東電として補償することになっているし、直接そうした対象ではなくても、現に出荷が事実上できないということで影響を受けている農家、畜産家が少なからずいる状況の中にある。

 最終的に、どれぐらい、いくらぐらい、どう補償するのかとかいう枠組みは、一定の時間がかかるが、何らかの形で補償がなされるという見通しがあるものについては、逆に関係機関、農畜産関係の金融機関もあるので、そうした間のつなぎについてしっかりと行っていかないと、現に現金収入が途絶えてしまっている方が少なからずいる。農業や畜産業の実態を踏まえた、そうした対応が可能である余地があるということなので、農林水産省などにそうした検討は指示している。

 【情報収集衛星】

 ――情報収集衛星のデータで、福島第一原発の機器がどれだけ損傷しているか把握しているのか。

 情報収集衛星の能力などは、これは原子力のデータと異なって国家機密に類するという認識だ。利用できるものがあれば最大限利用していることは申しあげたい。

 【原発事故の状況把握】

 ――どれだけ損傷することを把握することで、対策を講じられると思うが、損傷を十分に把握した上で対策を講じているのか。

 原発の状況は、自衛隊、米軍にも協力を頂き、様々な手段で原発の状況、原子炉の状況について把握をする最大限の努力をして、それらによって得られたあらゆる情報に基づいて、専門家の皆さんに分析して頂いている。

 ――最大限ということは、完全には把握していないということか。

 原子炉の状況を把握するのはどういうことかと言えば、健全に稼働している原発に比べれば、当然のことながら様々な観測計器が働いていない状況、いま電力がつながれた状況なので、いまできる範囲内の最大限の把握に努めているということだ。

 ――正常に作動している時に比べて、現在稼働している機器が何割くらいあるとかの割合は把握しているか。

 原子力安全・保安院などにお尋ねを頂ければ。専門的な分野だと思います。

 【退避問題その2】

 ――ものすごい不安が被災地にあると思うが、科学的に大丈夫でも、妊婦は被災地のストレス、放射線のストレスで流産などの可能性もある。さらに50キロ、100キロ圏内の妊婦や乳幼児は避難させる考えはあるか。

 それぞれ20〜30キロにおられる皆さんを中心に、様々に抱えている事情、高齢者を抱えていらっしゃる方、乳児を抱えている方、妊娠中の方、病気で寝たきりの方、様々な事情、状況におかれている方がいる。政府としても退避勧告であるとか、屋内退避の勧告とか、こうしたことに加え、この間も、20〜30キロの地域、屋内退避地域については、寝たきりに近いような病気、入院されている方については、早い段階から、県内の遠い地域の病院などに順次移送するという対応をしてきている。きめの細かい対応を自治体とも連携しながらしていかなければいけないということで、その努力はさらに強化していきたい。

 ――自治体に丸投げで、責任は自治体が自由にやれということか。

 それぞれの自治体と連携しながらやってきている。連携を強化しなければいけないと思っているが、それぞれの地域の事情に応じて対応しないと、いわゆる一般的な安全性の問題については、当然一律に判断しないとならない問題だが、その他のいろいろな社会的要因による問題については、それぞれの地域の事情に応じた柔軟な対応が必要だ。

 ――20〜30キロの自主避難は、午前中の会見では、放射線が理由ではなく社会生活が困難だからというのが理由の避難指示を法的に可能か検討していると。原災法など指示を出す法的根拠がつきさえすれば、避難指示を出したいということか。整理がついてもなお検討の余地があるのか。

 まさにそれぞれの、20〜30キロ圏内の地域の事情について、なかなか地元の自治体のみなさんには、政府との連携がうまくいかなくてご迷惑かけている。できるだけ密接なコミュニケーションをとって、現地の状況を踏まえながらやっていこうということで、そういう改善が進んでいるプロセスにあると思う。そのなかにあるので、もちろん安全性の観点からは一律に対応する必要があるが、社会的要因については、地元自治体などのみなさんと相談・連携しながらやる。そのなかであらゆる可能性については、法的な検討はしていく。

 【情報公開その3】

 ――枝野氏は2週間前には「基本的に原発は大事に至らない。放射能は飛んでくることはない。爆発しても問題ない」と、大丈夫で安心だと言い続けてきた。結果そうなってない。きちんと訂正すべきだ。確認した情報だけ出すと言ったことと矛盾しているのではないか。

 私のこの2週間の発言、記者会見の内容はすべてホームページでも公開されている。私は、今(記者が指摘したことを)申し上げたことは、申し上げたことはないと思っている。その都度、あらゆる可能性があること、現状その都度その都度の時点において今何をしなければならないかということについて、その時点での状況を踏まえながらそれぞれの時点における政府の判断を申し上げてきている。今、ご指摘されたような発言の内容は、私はしてない。

 ――「人体に影響がでることはない」と言ったが、それはどうか。

 その時点で、様々な出ている状況からは、現時点で出ることではないと。ただし、今後の見通しについて、私は断定的なことを申し上げてきてないし、現時点においても今後の状況については、あらゆる可能性を想定して、今よりも当然原発の状況がよくなることを期待し、その最大限の努力を政府としてもしている。状況が悪化して、必要あればそのことについて、情報データは常に公開し続けるが、必要があればその指示を政府としてしっかりやっていく。

 ――放射能数値は発生4日目が一番大きい。枝野発言は違っていた。そこは訂正しないのか。

 具体的に、それぞれの時点の様々な発表と、それから客観的なその時点での事実関係との違いについて、改めてご指摘いただければ、それについてはしっかりと専門家の認識含めて回答するので、できれば文書で具体的に質問してもらえたらと思う。

 【菅首相の視察】

 ――総理の視察の状況は。

 いつも言っている通り、できるだけ現場に足を運んで、特に被災者のみなさんの声を聞きたいと。このことは大きな意義のあることだとの思いがある一方で、実際の避難所など様々な作業に忙殺されている状況だ。そのなかで、非常に苦慮しながら、迷いながらいまその可能性を探っている。

 【原発事故の想定その2】

 ――今回の福島事故、政府も保安院も東電も「未曽有」と。しかし、2005年7月や06年3月の国会質問で、吉井衆院議員が危険を指摘している。今回の事故は「予見できた危険」を放置するのか。東電は免責されるのか。補償は税金でやるのか。

 現時点では、被害の拡大を防ぐために最大限の努力をしている。今の段階で確定的なことを言う、それを検討する余裕のある状況ではない。ただ、ある意味免責など措置がとられることは、この経緯と社会状況からは「あり得ない」と私の個人的な見解として思っている。

 【東電の対応】

 ――毎日東電会見に出ているが、情報隠しは目に余る。02年の事故隠しの教訓が生かされてない。今回も隠すとまた大きな事故になる。政府から東電にしっかり情報開示せよとの指導はしないのか。

 この間は、政府から東電に対し、政府に対する報告も事実を出来るだけ速やかに、スピーディーにということについて、特に事故発生の早い段階からかなり繰り返し強く求めてきた。これについては、常に繰り返し、あらゆる情報データについては、政府、具体的には保安院を通じて関係含めてしっかりと届けるように。そしてそれについて政府は把握した情報については、政府としてしっかりと情報公開するという姿勢でやってきている。

 東電において、政府に対してもあるいは国民のみなさんに対しても、公開していない情報があれば、それは許されないことだと思っている。政府としてあらゆる情報データについては、確実な情報をできるだけ速やかに公開することについては、繰り返し求めて参りたい。

 【遺体の埋葬】

 ――埋葬はどういう状況か。

 今回の震災の一つの特徴だが、被害の状況、あるいは被害に対して被災者の置かれている状況がかなり地域によって大きな差がでている。亡くなった遺体も、大変たくさんが亡くなり、たくさんのご遺体が発見され、そうしたみなさんにしっかりしたご供養しておくることがなかなか困難な地域が少なからずあるというのは、政府としても認識し、それぞれの事情に応じた柔軟な対応できるようにと、この措置は最大限の柔軟な対応が可能な措置を関係機関に指示している。

 ただ、これは本当に地域によって事情が異なる。一律にこういうことをしろ、してはいけない、とかできる状況ではない。できるだけ関係機関、現場に近いところが、現地の状況に応じて、現地のみなさんの心情に応じた柔軟な対応をとれるように、さらに徹底してまいりたい。

 ――埋葬はされているのか。

 それぞれの現場において、具体的な様々な柔軟な対応、最近は私は子どものころウチの祖父は土葬でみおくった記憶もあるが、一般的には火葬が一般的になっているが、こうした事態なので、みおくりについても柔軟な対応を現場の状況に応じて対応している。それぞれの地域の事情、当事者住民のみなさんの心情も踏まえて、現実的かつ柔軟な対応ができるような指示はかなりできていると思う。

 【税と社会保障制度の一体改革・TPP】

 ――6月がメドだったが、大震災のなかでどう進めるのか。

 今日の昼の会見でも言ったが、少子高齢化と社会保障をとりまく環境変化は震災でも待ってくれない。国際社会の自由な貿易の拡大という大きな流れ自体も日本の状況を待ってはくれない。それについて、震災対応などに影響が出ない範囲で粛々と事務作業などを進めている。しかし、政治課題としては、それは大変大きな課題ではあるが、それ以上に今は、この震災からの被災者支援、復旧・復興、原発対応とより大きな課題に直面している以上は、優先順位は当然のことながら変わってきていると思う。

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