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枝野官房長官の会見全文〈午前11時〉

2011年4月7日13時13分

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 枝野幸男官房長官の7日午前の記者会見は次の通り。

 【ぶら下がり取材】

 ――総理が震災後になかなか応じないぶら下がりについて、政権内で廃止する方向で検討という話もあるが、事実関係は。

 「そういった報道がなされていることは承知しているが、特段の報告、相談はない」

 【避難地域の一時帰宅】

 ――今日の福島の地元紙によると、政府が11日をメドに一時帰宅を決めたとある。一方で、20キロ以内を警戒区域に設定することを決めたとなっているが、事実関係はどうか。

 「20キロ圏内の皆さん、もちろん、20〜30キロの皆さんも含めて、原子力発電所の事故で大変な迷惑をかけ、大変な不便、苦労をかけていることを申し訳なく思っている。そうしたことの中で、一度自宅に戻って貴重品とか、生活にどうしても必要なものについて、持ち帰りたいという要望が強いことは従来から承っていて、政府としてはなんとかそれが実現できないか検討しているのは間違いない。できるだけ、実現できる方向でということで検討しているが、まずは安全確保が前提だ。いま原子力安全・保安院を中心にどういうやり方で、どういう地域、どういう方法なら可能なのかを詰めている。一方、原子力発電所の状況も一応の安定、数値的に見せているが、かといって予断を持って見られる状況ではないのも事実だ。そうしたことの兼ね合いの中で、安全性を確保しながら、一度自宅に戻って頂くことができないか検討しているが、具体的にいつならできるとか、こういうやり方でできるということが決まっているわけではない。そういったことができる場合でも、長時間ということでなく、自宅で最低限のものを取りに行って頂くということについてできないだろうか、と検討している状況だ。もちろん、できるだけ早く見通しなり、実現なりしたいと思うが、何しろ原子力発電所の安全状況を見ながらということで理解をいただきたい」

 ――警戒区域の設定は。

 「残念ながら、こうした20キロ圏内に入っている方もいるという報告が来ている。自衛隊、警察には、大変厳しい中、しっかりとした安全体制をとって、パトロールとか残っている方に対する避難のお願い、あるいは誘導をやってもらっているが、そうした安全対策なしに入ることはぜひ避けて頂きたいが、それを警戒区域ということでやるのかどうか、これについても詰めているところだが、現時点で決定したわけではない」

 【避難地域の拡大】

 ――原子力安全委員会が避難指示を出す際の基準について、現在の指針などの放射線よりも低い水準でも避難するようにとの見解を示したが、避難指示を拡大することは。

 「報道があったので、原子力安全委員会に確認したが、原子力安全委員会としての助言を政府に対して正式に行ったものではない。私もそう聞いていないので、報道を見て確認した。ただ、様々な検討を進める上で、原子力安全委員会の考え方、非公式な見解は聞かせてもらいながら、検討している。昨日もここで私から報告したが、現在の避難の基準は50ミリシーベルトを超える可能性がある場合は避難をして下さいと、10ミリシーベルトを超える可能性がある場合は屋内退避をして下さいと言った。こういう基準に基づいて、20キロ、30キロのそれぞれの避難と屋内退避をお願いしている。これは一時的に、短い時間に大量の放射性物質が出る事故を想定して設けられたもので、長期にわたって必ずしも、50とかに比べれば大きくない値だけども、それが累積していく場合の影響についての基準ではないので、当然いま累積の数値が高くなってきているところがあるので、そうした地域をどうするかについて、政府として、原子力安全・保安院としての検討を進めるとともに、原子力安全委員会に対しても、そうしたことを検討しているということを前提に、安全委員会としても検討をしている。そうした中では、国際原子力機関(IAEA)や国際放射線防護委員会(ICRP)の国際機関においてどういう考え方をしているのか、ということについての報告は頂いているので、当然そうしたことを参考にしながら、原子力安全・保安院としての考え方が整理されれば、原子力安全委員会にも、それで適切かどうか助言を求めることになる」

 【警戒区域】

――警戒区域は原子力災害特別措置法に規定はないが、政府としてそのような指示を出すことを検討しているのか。

 「今の現行制度でどういうやり方でどうできるのかという仕組みのことも含めて検討している」

 【1号機の窒素注入】

――窒素注入作業について、作業の安全性と福島第一原発1号機の危険度の評価は。

 「11日の震災、事故発生以来、特に原子炉容器、格納容器内での水素爆発を回避しなければならないということは、この間の対応策の一つ大きな柱だった。そうしたことの中で、現状において必ずしもそうした可能性が高いわけではないが、まさにそれを避けるための措置として窒素を注入するということは、ある段階からずっと検討されていたことと報告を受けている。そうしたことの中で当然、新たな行為をすればそれによるリスクもあるので、それについてもしっかりと検討頂き、現状でも必ずしも高くない水素爆発の可能性であるが、その可能性をさらに限りなくゼロにするために窒素を入れることとそのリスクをしっかり検討して頂いたうえで、窒素を入れる行為はリスクがさらに低いということなので、窒素注入に踏み切ったと理解頂ければと思う」

 ――作業を始めるに当たり、作業員を当初避難させたようだが。

 「そうだ。窒素注入を始めるにあたって予期しないことをことが起こってはいけないということで、始まりのところが若干のリスクがあるということで、そうした対応を取った。なおその場合でもあっても、今の20キロ、30キロの住民の皆さんに対する避難は、全く現状で変わりないということだったので、すでに作業員も入り始めた。注入ができているということで、周辺部での作業、他の炉についての作業にも入ってもらっているとの報告を受けている」

 【自民党への回答】

 ――自民党本部へ震災対応で回答を伝えに行ったが、協議の内容は。

 「これは自民党として総裁がわざわざ総理のところに、しかもかなり詳細で具体的な、建設的な提言をいただいたので、政府としてそれに対する対応状況をとりまとめたものを、総裁がおいでいただいたものなので、私が同行というか、私のもとで回答を申し上げに行った。詳細は非常に細部にわたるので、自民党からもブリーフがあろうかと思うし、詳細は生活支援の本部におたずねいただければと思っているが、大変細部、詳細な多岐にわたる要望、提言をいただいたので、それに詳細なお答えを申し上げ、それについては一定の評価をいただいた。さらにその回答内容を検討いただき、さらにやるべきことなどあれば、さらに指摘いただきたいということで、そういった精査をする。さらに、今回、回答した一時提言以外の項目、その他についても引き続き検討しているので、さらに提言をしていきたいということだったので、私からぜひそうした提言をいただきたい、ということでお願いした。大筋こういうやりとりがあった」

 【2号機の状況】

 ――米国の国会議員が2号機の中心部の一部が溶融したと発言しているが。

 「具体的な発言がどういう理由、根拠に基づいてされているのかについては承知していないが、原子力発電所の状況については、従来から残念ながら燃料棒の一部が、燃料棒に由来する放射性物質が一部炉外に出ている状況であるということは申し上げてきている。それに対してそれを一刻も早くなくしていく努力、あるいは、そのことによる影響を少なくする努力をしている」

 【原子炉の冷却】

 ――汚染水の排出と原子炉の冷却が大きな課題になっている。専門家の提案によると、外付けで放射性物質の影響をさほど受けずに作業ができ、汚染水を発生させずに原子炉を冷却できるという。4日にこの提案があったが、現在の進展は。

 「冷却をするための具体的、技術的な話については経産省、あるいは保安院、あるいは統合本部でおたずねをいただければと思っている。いまのような提言、提案があることは承知しているし、また、そのことも含めて、あらゆる可能な手段については、実現可能な手段については前例にとらわれず、取り入れられるものは取り入れるようにとの指示は出している」

 ――大きな設備を採用した理由や経緯について、国内外に情報の透明化を行う考えは。

 「それは必要なことだろうと思うので、原子力災害対策の統合本部に具体的なオペレーション、なぜそれを選択して、他のオペレーションを選択しなかったのか、そのつど、あるいはおたずねがあればしっかり報告、説明するようにという指示を出したい」

 【メア前日本部長】

 ――米国務省のメア前日本部長が6日付で退職した。米側から報告や説明はあったか。日本政府としての受け止めは。

 「直接的にはアメリカ政府の公務員の人事の話なので、直接的に日本として報告を受けるとか、あるいはコメント出す立場ではない。ただ承知の通りの経緯があったことから、彼が日米関係、あるいは特に沖縄に関する関係について米国政府のなかでしかるべき仕事をされることは沖縄県民の皆さんはもとより、日本国民の多くの皆さんもなかなか受け入れがたいことであろうと私自身思っていたので、そういう立場でないということはその通り受け止めるということかなと思っている。いずれにしても、アメリカ政府として彼が発言したとされる報道とはアメリカ政府の見解はまったく違うということを当初からおっしゃっていただいているし、そうした姿勢がしっかりと特に沖縄の皆さんはじめとして、日本国民の皆さんに伝わるよう、理解をされるような努力をアメリカ政府にもお願いをしてきているし、それについては、そうしたことが人事があったとしても全く変わるものではない」

 【クリントン氏来日】

 ――日米外務・防衛担当閣僚会合(2プラス2)の開催とクリントン長官の来日については。

 「クリントン国務長官の訪日については、具体的に何か決まったものであるというふうには報告を受けていない。2プラス2については、従来の想定されていた日程、タイミングを前提にしながらアメリカ側と実務レベルですり合わせをしているところだが、震災の影響を踏まえて最終的な結論はいま出ているわけではない」

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