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東北に食糧基地構想 農地・漁港集約、政権が法案提出へ

2011年4月17日3時1分

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図:政権がイメージする新しい東北地方の食糧基地構想拡大政権がイメージする新しい東北地方の食糧基地構想

 菅政権は東日本大震災で津波被害を受けた各地の農地を集約して大規模化を進める一方、壊滅した小さな漁港も拠点ごとに集約するための法案を今国会に提出する方針を固めた。東北地方を新たな「食糧供給基地」と位置づけ、攻めの復興策を目指す。

 津波被害では太平洋沿岸の農地が流され、岩手、宮城、福島など6県で耕地面積の2.6%、2万3600ヘクタールが被害を受けた。

 菅政権は、東北復興には主要産業の農業の再生が不可欠と判断。流された市街地や住宅地の跡地も含め大規模農地を造成し、農業専用地域として指定する。そのため「新たな食料供給基地建設のための特別措置法案」を提出。同時に沿岸から遠くにある農地を市街地や住宅地に転用しやすくし、防災上の効果も狙う。

 法案では地元自治体の意向を踏まえ「復興再生計画」を作り、「漁業」「都市」「農林業」などの地域を再設定。規制も緩和し、農業生産法人などの新規参入を促す。政権はあわせて新たな市街地の区域を決めたり、住民にそこに移ってもらったりする手続きを定めた法案も検討中で、一本化する可能性もある。

 市街地や農地は都市計画法や農業振興法で区分されてきたが、農地転用で農地の中に住宅地や店舗が建設されて虫食い状態となり効率化を妨げてきた。法案の成立で農業のあり方が大きく変わる可能性がある。

 岩手、宮城、福島3県にある263漁港の大半も壊滅的被害を受けた。小さな海辺の集落ごとに漁港が建設され、維持費用がかさむ問題が指摘されてきたため漁港ごとに沿岸、沖合、遠洋といった役割を振り分けて集約。加工施設や市場も併設し、漁獲から加工まで一体でできるようにする。

 ただ、住民の集団移住を伴うことも想定され、地元との合意形成は簡単ではない。福島第一原発事故で放射能汚染が懸念される地域の土地利用策は別に検討される方向だ。(関根慎一)

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