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原発20キロ以内を「警戒区域」へ 法的に立ち入り制限

2011年4月20日5時1分

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図:想定される警戒区域など拡大想定される警戒区域など

 福島第一原発から半径20キロの避難指示圏について、菅政権が、関係する福島県内の自治体に対し、法的に立ち入りを制限できる「警戒区域」に近く切り替えるとの連絡を始めた。避難している住民から防犯上の不安が多く寄せられていることを踏まえ、出入りできなくしたうえで、政府の管理下で「一時帰宅」も認める方向だ。

 政府は原発事故の直後から第一原発の半径20キロ圏内と第二原発の半径10キロ圏内を避難指示圏に設定。これを受け、圏内にかかる10市町村の住民7万〜8万人は、ほとんどが福島県内外に避難した。

 しかし、避難指示に拘束力はなく、津波で行方不明になった家族を捜す人や家畜の世話をする農家の人たちがたびたび帰宅。無人になった民家が空き巣などの被害に遭うケースも続いたため、福島県は先月末、強制力がある警戒区域にするよう政府に求めていた。警戒区域になれば、20キロ圏内につながる道路を封鎖するなどして住民の立ち入りを制限し、立ち退きに応じない住民を強制的に退去させられるようになる。

 10市町村のうちの一つ、南相馬市の幹部によると、政府から18日に警戒区域設定に関する準備を求める連絡があった。福島県警にも同日、近日中に警戒区域にするとの連絡があり、生活必需品や仕事に必要な道具などを持ち出すことを希望する住民には一時帰宅を認める考えを示したという。

 これを受け、同市は19日、県警とともに、対象区域につながる道路を封鎖する準備を始めたほか、住民にチラシを配って立ち入らないよう呼びかけている。

 避難指示圏内に住んでいた人々の多くは、事故直後に着の身着のままで避難しており、長期化する避難生活に当座の資金難も深刻化。帰宅を求める声が高まっている。

 一方で、東京電力は17日に第一原発の事故収束までには6〜9カ月がかかるとの見通しを表明。長期にわたって入れなくなる恐れがあることから、政府は警戒区域としたうえで、住民の安全を確保しながら一時帰宅の機会を設ける。

 県警によると、避難指示圏内には200世帯以上が避難せずにとどまっている。各自治体職員が自衛隊員とともに見回り、避難するよう説得を続けている。

 政府は11日、20キロ圏外については、約1カ月かけて計画的に避難を求める「計画的避難区域」と、緊急の場合に避難を求める「緊急時避難準備区域」を新たに設けると発表している。

 福山哲郎官房副長官は15日のNHK番組で「一家族1人とか、バスでとか、1〜2時間の形で一時立ち入りして、大切なものを取りに行っていただく」と発言。帰宅できる人数や時間帯を制限し、自衛隊や警察なども同行させ、防護服や放射線量計も貸し出して一時帰宅を認める考えだ。

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