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枝野官房長官の会見全文〈2日午後5時半〉

2011年5月2日22時36分

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 枝野幸男官房長官の2日午後5時半の記者会見の内容は次の通り。この日、午前の会見は行わなかった。

 【第1次補正予算の成立】

 閣議後の閣僚懇談会では、閣議において補正予算が成立、そして関連する法律等公布などの手続きを行ったものだが、被災者に対する支援のためこの執行に万全を尽くすように、さらには復興構想会議において大きな復興のビジョンについては検討を頂いているところだが、この1次補正が通ったことで気を緩めるのではなくて、さらに被災者の支援に向けてあるいは復旧、場合によっては復興にあたるような部分でも先行してできることはないか、やるべきことがないか、それぞれしっかりと仕事を進めて欲しい旨の総理からの指示があった。

 【菅首相の避難所訪問】 次に、総理の避難所訪問について報告する。総理は5月4日水曜日の午後、日帰りで車両にて埼玉県加須市にある旧埼玉県立騎西高等学校を訪問し、同所に避難されている福島県双葉町などの避難者の方々の慰問を行うとともに双葉町長、埼玉県知事、加須市長と意見交換を行う予定だ。

 【ビンラディン容疑者殺害を受けた首相談話】

 次に本日、日本時間の12時35分、オバマ米国大統領が会見を行い、米国同時多発テロなどの首謀者であるオサマ・ビンラディン氏が殺害されたと発表した。本件に関して、菅内閣総理大臣の談話が出されたので報告する。

 本日、オバマ大統領は、米国同時多発テロその他数多くのテロ事件の首謀者であるオサマ・ビンラディンが殺害されたとの声明を発表した。

 本件は、米国を始めとする各国が、国際テロの防止と根絶に向け、長期にわたり一致団結してテロとの戦いを行ってきた結果である。我が国としても、これまでアフガニスタン及びパキスタンに対する協力をはじめ、テロの脅威への対処に積極的に参画してきたところ、今回のテロ対策の顕著な前進を歓迎するとともに、米国やパキスタンをはじめ、関係者の努力に敬意を表する。

 オサマ・ビンラディンの死亡が確認されたが、アルカイダ等のテロリストが根絶されたわけではなく、現在もなおアフガニスタンやパキスタンをはじめ世界各地でテロ事件が発生しており、テロの脅威は依然として深刻である。テロ対策はこれで終わるものではなく、アルカイダの活動状況については今後とも注視し、テロ対策のあらゆる分野において国際社会が緊密に協調して息の長い取り組みを継続していくことが必要である。また、アフガニスタンの安定と復興に向けても、国際社会が緊密に協力して取り組んでいくことが必要である。

 我が国としては、国家、国民の安全を確保するため、これまでも水際対策、国内における警戒警備、在外邦人の安全確保等の徹底に努めてきたところであるが、今回の事態を受けて、情報収集を含め、一層の対策強化を指示したところである。今後とも引き続きテロ対策に万全を期し、国際社会の取り組みに国際社会の責任ある一員として積極的かつ主体的に貢献してまいりたい。(以上、談話)

 なお、我が国政府においては殺害の情報を入手した直後、官邸に情報連絡室を設置した。内閣危機管理監が主催し、関係省庁局長級幹部からなる国際テロ対策幹事会を開催し、関連情報の共有を行うとともに、今後のテロ対策の強化について協議を行った。今後とも国際動向を注視しつつ、国内外における国民の安全確保に万全を期して参りたい。

 【ビンラディン容疑者殺害】

 ――ビンラディン容疑者の殺害については、ホワイトハウスから事前なり事後なり連絡はあったのか。

 オバマ大統領による本件声明と同じタイミングで米国から我が国外務当局に対して連絡があった。その際、これまでの日本政府の協力に対する謝意の表明があったと聞いている。

 殺害を受けて日本政府のアフガン対策や対テロ戦争における方針に変化はあるか。

 総理の談話にもある通り、基本的な考え方について変更がなされるものではない。

 ――オバマ大統領の声明と同じタイミングというが、12時35分前後に米国のどこから外務当局に連絡があったのか。

 外交当局間の連絡だ。

 ――ビンラディン容疑者の殺害について、殺害の状況について米国から情報はあったのか。

 特に私のところに報告はない。

 【国内のテロ対策強化】

 ――国内のテロ対策は、どう強化するのか。

 テロの脅威は依然として深刻であると認識している。総理の談話にもある。安全確保のために情報収集、水際対策、警戒警備、在留邦人、海外に在留している日本人の安全確保などの諸対策に万全を期したい。官邸に情報連絡室をおいて、内閣危機管理監のもと、関係省庁の局長級幹部で情報の共有とこれら対策の徹底を確認したところだ。

 【ビンラディン容疑者殺害その2】

 ――殺害における軍事行動、武力行使についての法的位置づけについて、日本政府としてどう評価するか。

 総理の談話にもある通り、テロ対策が顕著に前進をしたことについて歓迎をしている。

 ――殺害を受けてさらに情勢が複雑化したり、テロが悪化するという懸念もあるが。

 この状況の変化、テロ対策としては顕著な前進であるのは間違いないと思うが、このことによる影響についてはしっかりと注視をしていかねばならない。特にアルカイダの活動状況については、しっかりと注視していかねばならないと思っている。

 ――連絡があったのは12時35分でいいのか。

 時計で確認したわけではないかと思うが、本件声明と同じタイミングということで報告を受けている。

 ――殺害を受けて、円安ドル高と日本の株高の評価について。

 マーケットの特に大きな流れについてはともかく、日々の動きについて直接コメントすることは避けたほうがいいと思っている。

 ――報復テロの可能性はどうか。

 いずれにしても、状況がこのことでテロの脅威がなくなったということではない。今指摘された点などの可能性も含め、まさに緊張感を持って注視しなければならない。それゆえに官邸に情報連絡室を設置して関係省庁の情報の共有を図ったということだ。

 【第2次補正予算】

 ――1次補正予算が成立した。本格的な復興に向けた第2次補正予算の編成作業に入るが、野党からは速やかな編成と今国会中の提出を求める声もあるが。

 2次補正をいつ出すのかということ以前に、状況に応じて日々復旧あるいは被災者の生活支援、あるいは復興に向けた序章というか助走というか、こうしたことのニーズ、これに対して国としてやらなければならない仕事ということについては、日々補正予算成立前から日々続けている。

 補正予算が通ったからといって、これでいったん休みということではない。そうした作業、活動の中から2次補正が必要というか、2次補正として一定のまとまりを持って国会に審議を頂かなければならない状況になれば、遅れることなく提出するということだ。今の段階でそれがいつなのかということを申し上げる段階ではない。

 ――首相は復興構想会議が提言を受けてまとめたいとの話をしている。それより前に補正予算を組む可能性もあるのか。

 大きな復興のビジョンについては、復興構想会議に諮問して議論をお願いしているわけで、それを踏まえて政府としての大きな復興ビジョンを示していくことになる。当然ながらそれに付随して大きな様々な事業が伴って補正予算が必要になるであろうことは想定をされる。

 一方で、復旧にしろ大きな復興に向けた助走にしろ、あるいは生活者支援も終わっているわけではない。まだまだ重要だ。こうしたことについては日々しっかりと目の前のこともやっていかねばならないわけで、結果的にそうしたものの積み重ねによって補正が必要になる時期と、大きな復興構想会議に基づく復興構想ビジョンに基づいて補正が必要になる時期のどちらが先になるかを、確定的にも申し上げるのは今の段階ではできない。

 ――2次補正の速やかな提出が必要との判断になった場合、国会会期の延長についてどう考えるか。

 仮定の質問なので、その段階で判断する。

 【復興基本法案】

 ――復興基本法案の提出のメドは。

 内閣としてはいつでも提出ができる状況は整えている。ただ、亀井国民新党代表や民主党の岡田幹事長が各党の協力を得た形の基本法にするべく最後の努力を今してもらっているとうかがっている。その努力の結果を踏まえて、いつでも提出できるが、その結果を待って、最終的な判断をしたい。

 ――政府としては、その努力をいつまで待っていられるのか。

 政府として聞かれると、それはもう今日にでも出したいというのが政府の立場だが、与党において野党と相談を頂いているので、それを踏まえてということになる。

 【仮設住宅入居見通し、がれき処理】

 ――予算委員会で仮設住宅入居について首相が「私の見通しだ」と発言したが、政府としてどういう状況にあるのか。

 具体的なところは国交省にお尋ね頂きたい。被災者のみなさんにとって最も大きな今、希望・要望であり、政府として応えなければならない仕事だ。総理の強い意思と総理の見通しに基づいて、国交省において最大限の作業をしてその見通しを実現すべく努力してもらっているところだ。

 ――それは、政府として決まっていないということか。またがれき処理についての見通しはあるか。

 前者については、総理が言った目標を達成するべく、どうやって達成するかという具体的な作業の詰めを国交省中心に、各県の協力を頂かないと出来ないことなので、その作業の詰めをしている。

 がれきについては、一刻も早い処理をと思っているが、これもそれぞれの自治体の状況、行政機関だけではなくて、それぞれのがれきをどこに運んでどう処理するのかという物理的、客観的な事情、状況が非常に多様性を持っている。できるだけ早くがれきの除去を完成させたいという強い思いのもとで、様々な制約要因を取り除くべく努力をしている。

 【震災後の会議再編】

 ――震災、復興の政府会議の統廃合を検討しているが進展は。

 正確に言うと、会議は乱立していない。実際にそれぞれの例えば本部などの会議の開催日数などを見てもらえれば、実は会議はほとんどやっていない。むしろそれぞれのチームを作って、そこに関係省庁の優秀な事務方を集めて効率よく仕事をしてもらうと。その仕事をする上で、政務において誰が責任を持ってそこの部局の仕事を仕切るのかということについて本部長なりチーム長なりいろんな立場で何人かの政務が、責任を持って各省の事務方の作業を促進するという実践チームがほとんどだ。その上で、そうしたことを分かりやすくすることについては、連休中に発表できる。

 ――浜岡原発停止に関し、総理は検討すると述べたがメドは。

 当該原発に限らず、全国の原発の安全性を再チェックすると。さらに強化するという作業を経済産業省原子力安全・保安院から指示を出して、各電力事業者で報告を出してもらったりしている。それに対して、さらに検証、チェックをかけて安全性が確保されるような対応をすると。万が一安全性について不安がある状況がはっきりすればストップするし、安全性が確認されれば運転するしと。まさに、それは安全性の確認作業によって決まってくる。できるだけ早い方がいいと思っている。

 ――長官は自治体の意向も重要だと述べていたが。

 再開については、地元自治体の了承、了解がないと前に社会的にも進まない。運転中の原発については、安全性が確保される確認ができるのかということがやはり最大の要因だ。

 【非常事態の憲法規定】

 ――今回の大震災を受けて、非常事態規定を憲法に盛り込むべきではないかとの指摘が出ているが。

 今の憲法審査会ができる前の国会審議における私の発言の議事録を読んでもらえれば、答えははっきりしている。憲法の議論を建設的なものとして進めるためには、国会で行うべきであって、行政府、内閣が憲法のことについて不用意な発言をすることは建設的な憲法の議論を進めていくためには百害あって一利なしと考える。

 ――憲法審査会が動いていないことについては。

 答えは一緒だ。

 【原発賠償問題】

 ――原発事故の賠償責任の検討状況は。

 まだ検討という段階とは認識をしていない。検討するための材料の収集と整理をして頂いているというか、事務方でしているのを精査している状況だ。

 ――東電の賠償の支払額に上限はないとの認識は、政府内で一致しているのか。

 これは法律の解釈の問題だ。意見が一致するかどうかではなくて、現行法の解釈について問われたのでその解釈について申し上げた。

 【自衛隊の態勢見直し】

 ――震災を受けた自衛隊10万人態勢の今後の見通しは。

 私には報告がないので、防衛省にお尋ね頂ければと思う。

 【B型肝炎訴訟】

 ――B型肝炎訴訟で、原告側が和解案の受け入れを決めた。

 患者のみなさんの立場からは、いろいろな思いがあろうかと思う。ただ、受け入れて頂いて和解が成立する見通しになったということは大きな意味では歓迎すべきことだ。今後は、この和解スキームの進行に向けて、国会の各党にも協力を頂かなければならない問題だ。その協力を受けていくべく努力をしたい。

 【第1次補正予算の成立その2】

 ――1次補正成立の受け止めと、成立が遅かったことをどう考えるか。

 全党賛成を頂いて、復旧を中心とした補正予算を成立させて頂いたことは大変ありがたい。政府としては、この補正予算を執行していくことで復旧を前に進めたい。

 補正の時期については、遅かったとの批判は承知している。もちろん少しでも早い方がいいとの意見も確かにそういった側面もあるが、現実の状況としてはこの間、予備費の執行を含めて補正が通らないことによって、救命や復旧に向けて対応がとれなかったということはないのではないか。必要に応じて適切なタイミングで出した。ただ、被災者の皆さんの受け止める印象も厳しい中におられるので大変重要だ。そうした意味ではより早くできればよかった。その分執行にあたって迅速に進めてまいりたい。

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