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罹災証明、交付率7割 義援金の受け取り阻む

2011年5月20日9時0分

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写真:罹災証明書の手続きをする被災者らで混雑する仙台市宮城野区役所=17日、筋野健太撮影拡大罹災証明書の手続きをする被災者らで混雑する仙台市宮城野区役所=17日、筋野健太撮影

 東日本大震災で住宅被害を証明する罹災(りさい)証明書の交付が申請の7割程度にとどまっていることが、朝日新聞のまとめでわかった。とりわけ都市部で「交付率」が低く、申請から交付まで3カ月かかる自治体も。罹災証明書は義援金などの受け取りに必要で、被災者からは不満の声があがっている。

 岩手、宮城、福島3県のうち、死者・行方不明者が確認された56市町村に取材した。このうち、申請数と交付数を把握できている47市町村の分を集計。計約18万件の申請に対して交付は計約13万件だった。津波被害が甚大で申請数や交付数を確認できていない自治体もあるため、未交付の件数はさらに増える可能性がある。

 申請が約5万3千件と最も多かった仙台市では、交付が約1万6千件にとどまった。市は「被害が広域に及び、建物の調査が追いつかない。4月7日の余震後に申請が増えた」と話す。

 約3200件の申請に対する交付率が1割未満だった福島県白河市は「すべての申請に職員が現地調査に訪れ、時間がかかった」と説明する。申請6千件の2割だった宮城県大崎市は「震度6強で大規模に被害を受けた建物が多い」と話す。

 内閣府によると、罹災証明書の交付手続きを定めた法律はなく、通達などにあわせて市町村は建物の現地調査を進めている。今回の震災では甚大な津波被害に限って航空写真で判定できる特例を認めたが、地震による被害は現地調査が必要だ。

 申請から交付までの期間については、「1カ月以上」と見込んでいるのが10市町にのぼった。仙台市は「遅い場合は3カ月」とし、被災者の義援金の受け取りに5カ月以上かかる人もいるとみている。

 一方、被災から2カ月がたち、罹災証明書の交付率が100%に達する自治体が18あった。7040件を交付した岩手県宮古市は「震災翌朝から職員40人で被災家屋の外観を調査し、申請に来た時に交付している」という。

    ◇

 〈罹災証明書〉 市町村が建物の被災状況を調査して全壊や半壊、一部損壊などに区分して発行する。義援金や生活再建支援金の受給、災害援護資金の融資申請などに必要となる。東日本大震災では、日本赤十字社などによる義援金配分割合決定委員会の1次配分で全壊に35万円、半壊に18万円が支給される。

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