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東電、貞観大津波も過小評価か 4メートル未満と推定

2011年5月23日8時21分

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 東日本大震災の大津波の前例と指摘される869年の「貞観(じょうがん)の大津波」について、東京電力が福島県内の津波は4メートル未満と推定する調査結果をまとめていた。大津波の可能性を小さく評価する内容。22日から始まった日本地球惑星科学連合大会に発表を申し込んでいた。

 東電は、2009年から10年にかけて、福島県内の5地点で貞観の大津波で運ばれた砂を調べた。この結果、南相馬市で高さ3メートルの地点に砂があったが、4メートルの地点では見つからなかったとして、津波が海岸に駆け上がった高さは「最大で4メートル未満」と結論づけた。

 富岡町からいわき市にかけては津波で運ばれた砂は見つからず、「標高4〜5メートルを超える津波はなかった可能性が高い」とした。

 過去の研究で推定された貞観の大津波による宮城県や福島県の浸水範囲は、東日本大震災での被害と似ている。今回と同程度の津波の高さだった可能性があり、専門家からは「貞観の大津波の研究を防災に生かしていたら被害を減らせた」と指摘されている。

 南相馬市と富岡町の間にある福島第一原発には、東日本大震災の津波が高さ14〜15メートルまで駆け上がった、と東電が発表している。

 福島第一原発で東電が想定していた津波の高さは5.7メートル。東電による貞観の大津波の調査結果は、想定を追認する内容だった。

 東電は「震災前に発表を申し込んだ。最近の研究を踏まえ、あくまで知見拡充のために過去の津波を調査したもの」としている。(瀬川茂子、佐々木英輔)

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