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巨大地震判定、米に2時間遅れ 気象庁は針振り切れ…

2011年5月24日0時30分

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 東日本大震災を起こした地震で、気象庁がマグニチュード(M)が9近い地震と発表したのは発生から3時間近く過ぎていた。米地質調査所より約2時間遅い。巨大な規模に地震計が対応できなかったためで、気象庁は素早い解析を目指して別タイプの地震計導入の検討を始めた。

 地震は3月11日午後2時46分ごろ発生、気象庁は3分後にM7.9と発表、午後4時にM8.4に修正、M8.8に再修正したのは午後5時半だった。一方、米地質調査所は午後3時20分にM8.9と発表した。

 最終的にM9.0にしたのは気象庁が13日、米地質調査所は地震から6時間後に速報値、15日に確定値を発表した。Mが1違うと、地震のエネルギーは約30倍違う。

 M8を超える巨大地震は、通常の方法では正しく規模を見積もれず、今回もM8.4だった。気象庁には、長い周期の地震波をとらえる特殊な地震計を使う別の方法で、約15分で自動計算するシステムがある。

 ところが、地震はあまりに巨大で、国内の特殊な地震計は、震源から遠い沖縄と小笠原諸島以外では振り切れ、自動解析がうまくいかなかった。海外の地震計の記録を使えば約40分で自動計算できるが、韓国でも振り切れ、使えるデータを選び直して、M8.8と出すのに時間がかかった。

 遅れを受け、気象庁は巨大地震の規模をつかむのに適した長い周期の地震波を観測でき、振り切れないタイプの地震計も使うことを検討している。

 津波予報や被害予測に欠かせない巨大地震の規模を素早く推定する方法は、2004年のスマトラ沖地震で課題になった。

 当時、約30分後にはM8.2、約20時間かかってM9と解析した米地質調査所は、従来法に加えて特殊な地震波を使う「Wフェーズ」と呼ばれる解析法も採用した。遠くの巨大地震なら約20分、近くなら約6分で規模を自動計算する。今回、約34分後に発表したM8.9は従来法だった。

 巨大地震の規模を素早く推定する別の解析法を開発したイタリア国立地球物理学火山学研究所は、今回の地震では約15分後にM8.8という結果を出したという。(瀬川茂子、松尾一郎)

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