現在位置:
  1. asahi.com
  2. ニュース
  3. 特集
  4. 東日本大震災
  5. 記事

NPOへの寄付推進、法改正へ 震災対策、与野党が一致

2011年6月8日20時34分

印刷印刷用画面を開く

Check

このエントリーをはてなブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録 このエントリをdel.icio.usに登録 このエントリをlivedoorクリップに登録 このエントリをBuzzurlに登録

 寄付優遇税制を適用できるNPO法人を大幅に増やすNPO法改正案が、今国会で成立する見通しとなった。与野党対立のあおりで成立が危ぶまれたが、東日本大震災の復旧・復興に取り組むNPOの活動を後押しするため、超党派の議員が説得に動いた。

 衆院内閣委員会が8日に改正案を全会一致で可決。9日に衆院通過し、6月中旬に参院で可決、成立する運びだ。

 NPO法人などへ寄付した人を課税面で優遇することは、鳩山内閣以来、民主党政権が掲げる「新しい公共」政策の目玉。改正案には二つの柱があり、一つは寄付優遇税制の適用対象とするか否かの「認定」権限を国税庁から都道府県と政令指定都市に移すこと。現場に近いレベルでNPOの活動ぶりを判断し、認定手続きの迅速化につなげる。

 もう一つは「事業収入のうち寄付が5分の1以上」という現行の認定基準に「3千円以上の寄付をした人が100人以上」「条例指定」を加えて選べるようにし、認定NPO法人になりやすくすることだ。

 NPO法は阪神大震災のボランティア活動をきっかけに1998年に成立。寄付をした人の税金が一部戻るようにする「認定NPO法人」制度は2001年にできたが、認定基準が厳しいと指摘されてきた。全国約4万3千のNPO法人のうち認定は215(6月1日現在)にすぎない。

 認定NPO法人に寄付をした人への税制面の優遇策拡大も、11年度税制改正法案で実現する見通し。与野党は8日、同法案の修正で合意、6月中に可決・成立する方向だ。認定NPO法人への寄付は、個人が寄付した金額の約半分が所得税や住民税から減額されるようにする。草の根から寄付を集め、NPOを資金面から後押しする狙いがある。

 今回の改正で盛り込まれた新しい仕組みは「税額控除」と呼ばれ、寄付額から2千円を差し引いた分の40%を所得税額から、自治体が条例を定めれば同じく10%を住民税額から差し引く。上限は所得税額の25%までで、税務署での確定申告が必要。一定の条件を満たせば、学校法人や社会福祉法人も寄付優遇の対象になる。現在は所得金額から2千円を超えた寄付額を差し引く「所得控除」のみで、税率が高い高所得者に比べて中低所得者に恩恵が少なかった。寄付優遇税制の導入で、今年1月以降の寄付は二つの制度から選べるようにする。

 超党派でつくる議員連盟事務局次長の岸本周平衆院議員は「半分戻る税金分の使い道を市民が選べるしくみ。政治家も政局に関係なく成立で一致団結していた」と話した。(金子桂一、伊藤裕香子)

検索フォーム

朝日新聞購読のご案内
新聞購読のご案内事業・サービス紹介

東日本大震災アーカイブ

グーグルアースで見る被災者の証言

個人としての思いと、かつてない規模の震災被害、その両方を同時に伝えます(無料でご覧いただけます)

プロメテウスの罠

明かされなかった福島原発事故の真実

福島第一原発の破綻を背景に、政府、官僚、東京電力、そして住民それぞれに迫った、記者たちの真実のリポート

検索

亡くなられた方々

| 記事一覧