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あぁ被災地の夏休み 多くの学校短縮、放射線恐れ延長も

2011年6月26日21時41分

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表:被災地などの夏休み短縮状況拡大被災地などの夏休み短縮状況

 東日本大震災の被災地で多くの学校が夏休みの短縮を決めている。1学期の開始が遅れた分、授業の遅れを取り戻そうと18日間も短くする学校もある。一方で、放射性物質対策で窓を閉め切っている福島市の学校は、例年より夏休みを1週間延長することにした。

 中心部が壊滅的な被害を受けた岩手県陸前高田市では、市立小中15校の多くが、例年は1カ月ある夏休みを10日間前後短くする予定だ。1学期の始業が2週間遅れたことによる。

 中でも市中心部近くの第一中学校は例年より18日間短縮し、8月5〜17日のわずか13日間にする。校内に避難所ができて大勢の市民が身を寄せているため、学校再開が他校より2日遅れた。一昨年秋にインフルエンザが流行して1週間も学校閉鎖になった経験もある。そこで、夏休みを削って授業時間に余裕を持たせて2学期を迎えることにした。

 同中の佐々木保伸校長は「今年はどんな緊急事態が起きても不思議ではない。高校受験を控えた3年生のために、追い込みの勉強をする冬休みへの影響を最小限に抑えたかった」と話す。生徒や保護者からも、特に異論や要望は出ていないという。

 被災地の学校でも、子どもや地域住民が楽しみにしている運動会や修学旅行は実施するケースが多い。練習時間を減らしたり、行事の日数や時間を短くしたりしてコツコツと授業の遅れを取り戻している。それでも足りない分を夏休み短縮で一気に捻出したい考えだ。

 宮城県気仙沼市は、全34の小中学校一斉に例年より10日間縮める。市教委の担当者は「これから余震や台風で休む日もあるかもしれないので、この短縮で授業時間に余裕を作る。冬休みの短縮や土曜授業はやらずに済みそうだ」と話す。

 宮城県立高校はほぼ全校が夏休みを短縮。中でも気仙沼西高は夏休みが16日間だけになるという。

 一方で、もう冬休みの短縮を計画している自治体もある。1学期の始業が約20日遅れた岩手県宮古市の小中学校は、夏休みを例年の25日間程度から最短15日間に縮めたうえ、冬休みを小学校で5日間、中学校で4日間ほどそれぞれ減らす予定だ。

 同県大槌町は、夏休みの短縮は全小中学校で2日ほどにとどめ、冬休みも短縮を検討する。スクールバスが学校を出発する午後4時まで授業を行うなどして、短縮は最小限に抑えた。秋以降の台風やインフルエンザ流行などの休校リスクも考えた。担当者は「子どもも先生も疲れがピークになる時期なので、夏休みはなるべく減らしたくなかった。それでも今後、休校になる不安材料が多く、冬休みを実際にどの程度短くするか確定できない」とする。

 福島県では、東京電力福島第一原発の事故と津波被害により授業開始が12〜16日遅れた相馬市や南相馬市で、小中全校が例年より2日間夏休みを短くする。

 福島市の小中学校は逆に1週間の延長を決めた。原発事故による放射性物質を避けるため教室の窓を開けない学校が多く、教室にクーラーもないため、残暑のきつい8月の授業を避けることにした。その分、冬休みを1週間縮める予定だ。(増谷文生、編集委員・氏岡真弓)

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