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半壊でも仮設住宅資格外… 入居基準、自治体でまちまち

2011年6月26日3時2分

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写真:「大規模半壊」の自宅の中を歩く玉川たい子さん=20日午後3時25分、宮城県気仙沼市幸町、吉本美奈子撮影拡大「大規模半壊」の自宅の中を歩く玉川たい子さん=20日午後3時25分、宮城県気仙沼市幸町、吉本美奈子撮影

 岩手、宮城、福島3県の被災地で、仮設住宅の入居条件が市町村によって差があることがわかった。国の基準は厳密でなく、自治体が独自に解釈しているためだ。8市町村は自宅の損壊程度を「全壊」や「大規模半壊」に限定。半壊などと認定された少なくとも4千棟の住民が、原則として入居の資格外になっている。

 津波被害に遭ったり、東京電力福島第一原発の事故で避難対象となったりしている42市町村に取材した。

 自宅の全壊を入居条件にしているのは、宮城県気仙沼市と福島県田村市。宮城県名取市は、津波による半壊以上で入居できるが、地震だけの被害の場合は全壊しか原則認めていない。岩手県久慈市、同県田野畑村、宮城県東松島市、福島県新地町、同県いわき市は「大規模半壊」以上が条件になっている。仮設住宅は各市町村の依頼で県が建設し、市町村が入居者を選定し、住宅を管理する。費用はほぼ国費で賄う。国は入居条件を自宅の全壊などのほか、「長期にわたり自らの住家に居住できない場合」と定めているだけで、実際の判断は市町村に委ねられているのが実情だ。

 岩手県宮古市と福島県南相馬市は「一部損壊以上」と幅広く規定。宮城県多賀城市と岩沼市も「個別の相談で『もう住めない』という状況を聞き取って決めている」。岩手県釜石市は津波の場合は床上浸水以上、地震被害では建築士が危険と判断すれば認める、と基準を設けている。

 入居条件が厳しい自治体では、仮設住宅の供給が希望者の数に追いつかないという事情もある。

 気仙沼市は「要望を満たすだけの仮設の用地確保がままならない。確保できれば、行き場のない人たちには入居してもらいたい」。東松島市も「被害を受けた家屋が多いので大規模半壊以上に制限し、半壊の人は窓口で断っている」と説明する。いわき市は「住宅に限りがあり、広く認めたらいくら住居があっても足りない」という。

 厚生労働省災害救助・救援対策室は「用地確保などの地域事情で、市町村が判断している結果だと思う。避難者のために弾力的にやってください、と言うに尽きる」と話す。

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