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避難区域の牛馬救う 福島・飯舘の男性に全国から義援金

2011年6月30日0時44分

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 東京電力福島第一原発の事故後、20キロ圏内などの避難区域に残された牛や馬を約470頭助け出し、引き取り先を探しながら世話を続ける男性がいる。飯舘村の家畜商で農家の細川徳栄(とくえ)さん(59)。全国から届いた700件、5千万円を超す義援金と牧草などの支援物資が支えになっている。

 原発事故直後の3月半ば、避難指示が出た南相馬市小高区の知り合いの農家が、避難先の新潟県から電話してきた。「牛をそのままにしてきた。何とか助けられないか」。翌朝、娘の美和さん(25)とトラックで牧場に向かい、8頭の牛を救い出した。

 避難中の農家の間で評判になり、依頼が相次いだ。大熊町や双葉町など約30戸の和牛約450頭や競走馬約20頭を保護。求めに応じて売却したり、遠くは京都の牧場などに避難させたりした。ガソリンやえさ、資金の確保に苦労したが、活動が報道などで知られるようになると、現金書留や物資が全国から届くように。4月には、米国オレゴン州で畜産業を営む米国人男性が2千万円を届けに来た。神奈川県から大型トラックいっぱいの牧草を運んで来た男性もいる。

 細川さんは畜産農家の3代目。生まれたときから牛や馬がそばにいた。「牛や馬は私の家族。見殺しにすることはできなかった」。6カ所に分かれた計約150ヘクタールの牧場には、もともと飼っていた馬32頭と繁殖用の牛20頭のほか、保護した後、買い手がつくのを待つ牛が約30頭おり、妻の多美子さん(64)、美和さんと3人で世話をしている。「計画的避難区域」の飯舘村では、原則全村民が避難するよう求められている。細川さんは「避難できる牧場が見つかるまでは村に残り、飼育を続けるつもりだ」と話している。(神沢和敬)

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