2011年7月15日0時1分
東京電力福島第一原子力発電所内の高濃度汚染水を浄化処理する装置を東芝などが開発し、横浜市の同社京浜事業所の工場で14日公開した。現在使われている米キュリオン社と仏アレバ社の浄化装置と組み合わせるなどして、8月上旬に稼働させる。
装置の通称は「サリー」。「単純型汚染水処理システム」の英語表記の頭文字などをとった。東芝と米ショー社、IHIの3社が共同で製造している。放射性物質を吸着させる合成ゼオライトとチタンケイ酸塩を詰め込んだ直径1.4メートル、高さ3.6メートルの円筒形の容器を直列につなげ、汚染水を流して浄化する。
放射性物質濃度を100万分の1に低減させる。性能は同様の機能のキュリオン社製装置を超えるという。水を送り込むポンプの数を減らし、不具合が起きにくくしているという。14日、福島第一原発内に向け、吸着装置の出荷が始まった。(今直也)