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岩手県の景勝地巡る遊覧船再開 船長が守った1隻で再起

2011年7月16日17時10分

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【動画】岩手県の「浄土ヶ浜」遊覧船が再開

写真:「たくさんの人に乗りに来て欲しい」と話す、船長の坂本繁行さん=岩手県宮古市拡大「たくさんの人に乗りに来て欲しい」と話す、船長の坂本繁行さん=岩手県宮古市

写真:出港する遊覧船=16日午前10時5分、岩手県宮古市の浄土ケ浜拡大出港する遊覧船=16日午前10時5分、岩手県宮古市の浄土ケ浜

写真:再開第一便の遊覧船に乗り込む観光客ら=16日午前9時53分、岩手県宮古市の浄土ケ浜拡大再開第一便の遊覧船に乗り込む観光客ら=16日午前9時53分、岩手県宮古市の浄土ケ浜

 岩手県を代表する景勝地で陸中海岸国立公園の「浄土ケ浜」(宮古市)を巡る遊覧船が16日、震災後4カ月ぶりに再開した。3隻あった遊覧船のうち2隻は津波で廃船に。1隻を守りきった坂本繁行船長(62)がかじを取った。

 再開第1便には、40人が乗り込んだ。定刻を5分ほど過ぎ、汽笛を響かせて出発。東京から来た税理士の男性(51)は「遊覧船の復活を聞いて予定をキャンセルしてきた。被災も含めて見てもらうことが大事じゃないか」と話した。

 浄土ケ浜は、青く澄んだ海にとがった白い岩々が点在し、かつて訪れた僧侶が「さながら極楽浄土のごとし」と語ったとされる。

 地震の瞬間、坂本さんは第16陸中丸で遊覧を終えて港に戻ったところだった。「津波が来る」とすぐに船を出した。海底が見えるほど波が引き、船底のスクリューは海底すれすれ。

 3キロ沖にとどまったが、翌12日には燃料の残りが心配でエンジンを切った。40キロ漂流し、港に戻ったのは13日朝だった。

 遊覧船の運航再開が決まったのは6月下旬。運航員は減り、近くの海水浴場も今年は中止に。それでも、船から見える浄土ケ浜の岩々は変わらぬ姿を見せる。岩の間に生える松には薄緑の新芽が出ていた。坂本さんはそんな姿を見て欲しいと語る。

 「人が作ったのものは壊れたが、自然は残った。その事実をお客さんに見て欲しい。震災をどう考えてくれるかな」(森本未紀、伊藤智章)

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