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2011年10月8日3時1分
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東電、役員の献金を会社側が差配 企業献金の代替狙う

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図:東電役員による国政協への献金の推移拡大東電役員による国政協への献金の推移

 東京電力が「会社は関知していない」としている役員個人の政治献金をめぐり、会社側が2009年ごろまで、自民党の政治資金団体の要請を受け、個人献金を差配していたことが分かった。会社側が役職ごとの献金額を決め、新任役員に案内していた。元首脳の一人は「1974年から企業献金を自粛したため、個人献金はその代替策だった」と証言している。

 朝日新聞の調べで、自民党の政治資金団体「国民政治協会(国政協)」への東電役員の献金総額は、95〜09年の15年間で少なくとも延べ448人、計5957万円。東電をめぐっては、組織的なパーティー券購入が明らかになっており、個人献金もこれと合わせ、原子力政策を推進するため、政界に資金提供する手段ととらえられていたという。

 朝日新聞が複数の東電幹部や元役員に取材した結果、国政協からの要請を確認できたのは、東電元副社長の加納時男氏(76)が98年7月、参院選に自民党の比例区候補として立候補し、初当選した時期。政治担当の東電役員は国政協幹部から「加納氏が当選したこともあり、東電役員の献金額を増やしてほしい」という趣旨の依頼を受けたという。政治担当の東電総務部はこれを受け、献金に協力してもらえる役員数の増加などを図ったという。

 この結果、国政協の政治資金収支報告書によると、98年の東電役員による献金総額が334万円だったのに対し、99年は122万円増の456万円に。献金者も26人から32人に増えた。

 政治担当の東電役員は国政協との窓口役を務め、その後も個人献金の状況などについて連絡を取り合っていたという。

 東電役員の年間の献金額の実績は、会長と社長が各30万円、副社長が24万円、常務が12万円など。これらの金額は、東電本社が役職に応じて決めたという。

 新任役員は総務部社員から、国政協への役員の個人献金の全体状況や、各役職の献金額などを伝えられた。また、国政協からの献金依頼を受けた新任役員が総務部に対応を相談したり、前任者が国政協への献金を申し送りしたりした例もあったという。

 総務部社員は各役員に「献金は強制ではない」と説明しており、献金に応じない役員もいたが、献金した役員は直近の5年間で全体の約6割〜約7割に及んだ。

 東電広報部は「(役員の個人献金は)個人の判断で行われており、会社としては関知していない。寄付を勧めることはない」としている。国政協は「個別の案件についてはわからない」としている。

 加納氏は参院議員を2期務めた後、昨年引退し、現在は東電顧問。加納氏は、東電と国政協のやり取りについて「承知していない」と回答した。(市田隆、野口陽)

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