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2011年10月12日23時0分
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東京・世田谷で高線量 2.7マイクロシーベルト

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写真:毎時2.707マイクロシーベルトの放射線量が測定された区道。近くには松丘公園がある=12日午後4時25分、東京都世田谷区弦巻5丁目拡大毎時2.707マイクロシーベルトの放射線量が測定された区道。近くには松丘公園がある=12日午後4時25分、東京都世田谷区弦巻5丁目

 東京都世田谷区弦巻5丁目の区道を区が調べたところ、歩道の1地点で毎時2.707マイクロシーベルトの放射線量が測定された。保坂展人区長が12日、定例の記者会見で明らかにした。

 現場付近は東京電力福島第一原発から直線距離で約230キロ離れている。今回の数値は、計画的避難区域の福島県飯舘村役場のモニタリングポストで12日に測定された毎時2.115マイクロシーベルトより高い。ただ、毎日8時間を外で、残りを木造家屋で過ごしたと仮定して計算すると、年間被曝(ひばく)量は14.2ミリシーベルトとなり、国が避難を促す目安としている20ミリシーベルトよりは低い。

 現場の区道は地元の区立松丘小学校の通学路に使われている。区は「通行するだけでは身体に大きな支障が出る状況ではない」としているが、当面、一部に立ち入らないよう指導を始めた。今後、砂場がある区内の公園258カ所についても緊急に計測するとしている。

 区によると、今年7〜8月に全区立小中学校、幼稚園、保育園の校庭、園庭で調査した際は毎時0.1マイクロシーベルト程度しか検出されなかった。

 しかし、今月に入り、今回の現場付近について区民から「個人的に測ったら放射線量が高かった」との情報が寄せられた。

 これを受け、区は指摘があった民家の塀沿いの歩道について、約2.5メートル間隔で9カ所を調査。1カ所について地上から1メートル、50センチ、5センチの3段階で5回ずつ測り、それぞれの高さごとに平均を出したところ、1地点の地上1メートルのところで毎時2.707マイクロシーベルトを測定した。

 ただ、同じ地点でも地上に近いところはこれより数値が低く、別の地点の最も低いところでは毎時0.088マイクロシーベルトにとどまったという。

 計測した歩道は車道より20〜30センチ低く、くぼ地になっている。民家の塀は柵状で、区道との境界にある木は一部、電線の高さまで生い茂っている。

 区は「雨水が集まった結果、線量が高くなったことが考えられる」としているが、路面から1メートル離れたところで最高値が出たことや、わずかしか離れていない別地点で低い数値にとどまっていることについては「現時点では全く理由がわからない」という。

 野口邦和・日本大学専任講師(放射線防護学)は「これぐらいの高い値のまま放射性物質が都内に降ったとは考えにくく、雨水がたまるなどして濃縮されたのではないか。表面を除去して穴に埋めるなどの対策が必要だ。他にも局地的に数値が高い場所があるかもしれない。行政が責任を持って調査し、住民の不安を取り除くべきだ」と話している。

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